9/11中山5R:トレブランシュはロケットスタートから2着

9/11、中山5R・新馬(芝1600)にて愛馬トレブランシュがデビュー戦を迎え、ロケットスタートから逃げ切りを図りましたが、最後は差されて2着となりました。

まず、最も注目していた馬体重は428Kgでした。募集開始時のデビュー予測体重は418Kgでしたので、予測を上振れする成長を見せてくれたことになります。これならば、古馬になって430Kg台で競馬をすることが出来そうです。

実際、パドックを周回する姿を見も小ささは全く感じられず、寧ろ体を大きく見せる印象でした。また、この時点ではオルフェーヴル産駒らしい気性の危うさは見せておらず、1人引きで手綱も極端に短くは持っていません。眼光には鋭い所がありますが、キリッした美人さんの仔馬だと思いました。

しかし、この落ち着きが一変したのが馬場入りした後。最後尾で入場した時点では物見をしながらも、ゆっくりと前の馬に続いて歩けていたのですが、全体が返し馬に入ってゆくと我慢が出来ずに暴れ出します。この辺りはザ・オルフェーヴル産駒でしたが、何とか鞍上が抑えて返し馬に入ると、次第に落ち着きを取り戻して行った様に見えました。

新馬戦の懸念材料である枠入りは嫌がる様子も無くこなし、ゲートが開くや抜群の反応速度でロケットスタートを決めました。特に、素晴らしかったのがここから2角までの走りで、鞍上が軽く促しただけでスッと行き脚がつき、コーナに入る時点では既に抑える余裕までありました。ここで最も重要な点は、「単なる暴走ではなく、バックストレートに入った時は完全に折り合いが付いていたこと」です。確実に脚を溜めながら3角に侵入し、後続馬が競りかけても、持ったままで先頭を譲りません。

4角も先頭で回り、直線に入ると追い出しを開始し、2番手の馬を突き放します。この瞬間、「これは勝った」と思ったのですが、3番手のダノンゴーイチが抜け出すと、瞬間的にキレる脚を繰り出して一気に本馬に並びかけます。

ここからトレブランシュも抵抗を見せて、もう1段の伸びを見せましたが、ダノンゴーイチの末脚には及ばず、0.4秒離されての2着となりました。只、最後の伸びで後続馬は0.8秒引き離しており、逃げてなお本馬もラストの登り坂で末脚を使えたことは見逃せません。

鞍上の津村Jに依れば「スタートがいいですし、レースセンスがあります。右回りだと少し左に張るところがあり、現時点では左回りの方が良さそうで、距離は短めの方が良さそう。」の旨のコメントをしています。
また、稲垣師からは「今日は勝った相手が強かった。一生懸命過ぎるくらいで、もう少し短い方が良さそうなので、東京の1400が良いかもしれない。」の旨のコメントが出ています。

今回の結果を見ると、直ぐに順番が来そうにも思えますが、問題は「勝馬が強すぎる」と考えて良いのか、「3着以下が弱すぎた」と見るかです。ここで、Target-JVの補正タイムによれば、勝馬の指数が「100」で標準に対し、本馬の指数は「96」で勝ち負けできる水準には達していない評価になります。実際、ダノンゴーイチの勝ち時計でも、前日の2歳未勝利戦より0.6秒も劣っています。

即ち、「今回のレースは3着以下が弱すぎた」と見るのが冷静な評価と言えそうです。そう言う意味では、「次走は勝ち負け」の様な甘い見通しは捨てた方が良いかもしれません。但し、一方では「不利な外枠スタートだったこと」「芝に対応するスピード能力」「武器になるテンの速さ」「逃げて折り合いがついた」「逃げてなお、末脚が使えた」「上り坂で後続を突き放した」など、多数の評価ポイントも確認されており、これらを生かす条件を整えれば、自然と勝ち負けは見えて来るとも思います。

「勝てる内に確実に勝ち切ってしまうこと」は極めて重要なことですが、ここは陣営の判断に任せて次走を待ちたいと思います。現時点では、脚質を「逃げ」と決めつける必要もなく、東京・芝1400で末脚を使う競馬も見てみたいと思います。

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