UMACAについて考えてみた③

UMACAについて検討するシリーズの3回目です。(前回はこちら。

今回はUMACAに対する改善要望と、その先に見える未来について考えます。想定した以上の長編になってしまいましたが、本稿にて最終回となります。


■問題点と要望

ここでは、実際にUMACAを使って見て感じた問題点と、今後の改善要望を書いてみます。

1.直感的に操作できない

慣れの問題ではありますが、使い方に直感的でない所が散見されます。カードをタッチして操作を開始して、最後にタッチして確定すると言うのが一連の投票の流れについて、この辺りの操作をしっかりと画面で誘導すべきだと思います。実は、画面の隅にメッセージ表示されていたりするのですが、もっと中央に大きく表示しないと気が付きません。

2.買い目の入力機能

UMACAの投票端末には3つの買い目の入力機能が設けられています。1つは従来型のマークシート方式、もう1つが最近運用が開始されたスマッピーを用いた方式、そして最後が直接画面操作で買い目を指定する方法です。

問題は3つ目の直接買い目を入力する方法です。画面の指示に従いながら買い目を入力して行くのですが、機能的にプアでとても十分なものとは言えません。具体的に、買い目ごとの個別の金額設定をすることが出来ませんでした。例としてA-B,Cの馬連2点を購入する場合、A-BとA-Cの金額を独立して入力することが出来ません。個別に金額指定する場合は、A-Bの買い目と金額を入力して一旦確定、続いてA-Cの買い目と金額を入力して再度確定、と言った手間のかかる手順しか用意されていませんでした。

中途半端に買い目の入力機能が用意されているばかりに、その操作に長時間を費やす人が出てしまうと、後ろで待っている人にとっては堪ったものではありません。取り敢えずマークシート入力が可能な端末については、手入力機能は不要と考えます。もし、手入力機能を用意するならば、もっとUIを工夫して簡単便利なものにする必要があるでしょう。

ちなみに、JRAとしては将来的にマークシート入力を縮小廃止して、スマッピー入力にシフトしたいものと想像します。券売機からマークシート読み取り機能を削除してスマッピー入力のみの対応にすれば、端末の機能が圧倒的にシンプルになり、端末価格が削減できることになります。

3.記念馬券のプリント

前回説明した通り、UMACAで購入した馬券は電子的に全ての決済が完了するため、紙に印刷された物理的な馬券を手にすることが出来ません。しかし、「記念馬券を手元に残したい」と言う需要は確実にあるはずです。

アーモンドアイ牝馬3冠達成の馬券:こう言った馬券はやはり記念に残したいもの

そこで改善案ですが、現状のインフォメーションセンタで行われている馬券のコピーサービスと同様に、UMACA内の投票履歴から指定したレースの馬券をレプリカとしてプリント出力する端末を用意して欲しいと思います。

3.投票成績の分析

投票履歴は専用端末でジャーナル出力することが出来るのですが、出来れば細かい分析データを出力してくれると利便性が一気に高まります。例えば、距離別の回収率とか芝/ダート別の回収率などが表示されるならば、データ派にとっては非常に有益な情報となり得ます。現状のIPATでもClub IPATのサイトにて、ある程度の分析データを見ることが出来るのですが、情報的にプア過ぎて殆ど使い物になりません。ここは是非とも、機能改善を望みたいところです。

4.割引制度(ポイントプログラム)

第1回で考察した様に、UMACAはJRA側にメリットの大きなシステムですので、その利用を広く促進する為にも、JRAは得られた利益をユーザーに還元する仕組みを設けるべきです。例えばSUICAを用いて運賃を支払うと、料金が3%程度割り引かれる仕組みがある様に、UMACAにも同様の割引を適用するべきと考えます。このサービスが実現されればUMACAの利用率が爆発的に上がること、疑いありません。

只、競馬と言う仕組み上、購入金額を割り引いてしまうと、配当金も減ることに繋がる恐れがありますので、購入代金を直接割り引くのではなく、購入金額に応じてポイントを付与し、ポイントに応じてプレゼントがもらえるか、キャッシュバックされる様な仕組みが適当かと思います。

あとは、競馬場の入り口で入場券を買うのは面倒なので、自動改札を設置してUMACAで通れるようにするのが時代の流れではないでしょうか。もぎりの女性スタッフも不要になりますので、他のサービスに配置転換することが出来るでしょう。

■UMACAの先に見える未来

本シリーズの最後に、UMACAの将来について重要な予想をしてみたいと思います。そして、JRAは恐らくここまで視野に入れていると考えています。

それは何かと言うと、「IPATの仕組みは銀行口座からの振替をベースにしていますが、これをUMACAベースに変更して自宅から投票することはインフラ的に容易である」と言うことです。この場合、利用者が自分でNFCリーダを用意してPCに接続する必要がありますが、得られるメリットに比べればその程度の負担は微々たるものと言えるでしょう。実際、NFCリーダとしてはソニー製のPaSoriが代表的ですが、2500円程度で入手が可能です。

ここでポイントになるのは「UMACAによる馬券の購入には必ずしも静脈認証は必要ではなく、暗証番号方式も選択可能」とされている点です。静脈認証が必須にされてしまうと、ユーザーは静脈認証装置を自宅に用意する必要がある上に、競馬ソフトで自動投票する場合には、常に掌をリーダーに翳していなければならず、困ったことになるのですが、この問題も予め回避できる様に考慮されていることになります。さらに、最近のおさいふケータイ機能を有するスマートフォンはNFCリーダの機能を内臓していますので、NFCリーダを改めて購入しなくても、スマホ1台あればUMACAを用いたネット投票を完結させることすら可能になります。

ここまで実現されるならば、「個人情報と紐づけられるIPAT口座は過去の遺物となる」ことに疑いはありません。また併せて、「クレジットカードやその他電子マネーからUMACAへの入金が可能となる」と予想しており、こうなれば競馬場に足を運ぶ必要も無くなります。(その為に「入金がそのまま引き出せない」と言うマネーロンダリング対策が既に実装されていると考えています。)

ここで書いたスキームについては法律的な問題が一切なく、導入への障害は見当たりません。これが実現されるならば、「競馬ファンは理不尽な国税庁の脅威から漸く開放される」ことになります。長年に渡る農林水産省と財務省の争いは、これを以て農林水産省の勝利に終わることになるでしょう。✌

■おわりに

UMACAはJRAにとってメリットが大きいシステムですが、ユーザーにとってもその利益は計り知れません。両者の利害が一致するWin-Winのシステムとして、UMACAを積極的に利用して発展させて行くことが、最終的に日本競馬に発展に繋がるものと確信しました。

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