2019年グリーンFから募集して欲しい仔馬⑩

2019年度グリーンFから募集して欲しい仔馬の10回目です。(一覧はこちら

本シリーズもなんとか最終回まで漕ぎ着けました。実はここで触れた通り、最後の1頭には「エルメスグリーンの2018」をと考えていたのですが、筆が渋っている内に、セレクトセールへの上場が発表されてしまいました。そこで仕方なく再選定を行いまして、同じくセレクトセールに上場されてしまったソロリサイタルの2018に代わるジャスタウェイ産駒として、本仔をリストアップすることに決めました。


No10:クィーンスプマンテの2018

1.基本情報(netkeiba.com参照

父  :ジャスタウェイ
母父 :ジャングルポケット
性別 :牝馬
毛色 :鹿毛
FN :4号族
誕生日:2018/05/10
生産 :社台ファーム

2.牝系情報

母クィーンスプマンテは言わずと知れた元グリーンファーム所属馬で、クラブ唯一のGⅠ馬です。歴史的な大逃げからエリザベス女王杯を勝利したレースは、その映像を未だにテレビで目にする機会があるほど、多くの人に強い印象を残すレースでした。

一方で、センボンザクラから連なる牝系はクィーンスプマンテを除くと目立った成績は残せておらず、正直に言って牝系全体としては華やかとは言い難いものがあります。さらに、クィーンスプマンテの産駒も本仔で7頭目になりますが、勝ち上がった仔は2頭しかおらず、その何れも1勝止まりですから、GⅠ馬の産駒としては寂しい成績と言わざるを得ません。なんとか、我が愛馬レーヌジャルダンが2勝目を上げてくれることを期待しているのですが、現状ではワンパンチ足りない状況です。

クィーンスプマンテ産駒が勝ち上がれない要因を考えると、「緩さが残り、実の入るのが遅い」ことが最大の問題であると考えられます。これは産駒の生まれ月が総じて遅いことも一因なのですが、本仔も5月生まれなので同様のハンデを負うことになりそうです。

3.種牡馬

種牡馬ジャスタウェイについてはNo9:ソロリサイタルの2018の項を参照して下さい。

4.血統配合

ソロリサイタルの2018の記事の中で触れた通り、個人的にジャスタウェイの種牡馬としての能力は大いに評価をしています。しかし、同じジャスタウェイ産駒としては本仔よりもソロリサイタルの2018を上に評価したワケで、その理由がこの配合面の不安にあります。
本仔の5代血統表を見た時に真っ先に目に留まるのが、トニービン4×3のクロスです。所謂、「奇跡の血量」になるわけですが、一般にトニービンの血は柔らかさを伝える傾向がありますから、これを増強してしまうと、「もともと緩めのクィーンスプマンテの産駒が更に緩くなってしまうのではないか?」と言うリスクを感じずにはいられません。首尾よく勝ち上がることさえ出来れば、その成長性から古馬になっての活躍が期待できると思うのですが、そこに至る過程が大いに懸案事項となりそうです。

ちなみに、「(父)ジャスタウェイ-(母父)ジャングルポケット」の配合はこれまでにロードマイウェイの1頭しかいないのですが、本馬は2戦目で早々に勝ち上がって、3歳500万条件も勝ち負けしています。サンプル数は極少ですが、本配合が絶対的にNGではないことが判ります。また、ジャスタウェイ産駒の距離適性は芝の中距離にありますので、これはクィーンスプマンテ産駒の傾向と合致しています。さらにジャスタウェイ産駒の成績をみると、牝馬の方が牡馬よりも優位であり、その点も牝馬に出た本仔にとってプラス材料となります。

5.予想価格(予測モデルは本稿を参照

価格:1650万円(基本価格:1000万円,本馬補正:+0万円,父系補正:+350万円,母馬補正:+300万円,兄姉補正:+0万円)

母クィーンスプマンテ自身の栄光は揺るぎませんが、産駒の成績は正直行って評価できるものではありませんから、本仔の評価としてはこれくらいが適正の様に思います。(個人的に半兄アスティの募集価格は牡馬とは言え高額すぎたと思います。)

6.まとめ

兄姉の競争成績から評価を下げざるを得ないクィーンスプマンテ産駒ですが、それでもグリーンファームを代表する募集馬であることに変りはありません。そう言う意味で、1つ上の半姉が本家から募集されてしまったことはクラブとして憂慮すべき状況と捉えるべきであり、本仔は必ずや取り戻すべく社台Fに主張する必要があると考えています。その点、現時点で本家の募集馬にもセレクトセールの上場馬にも本仔の名前がなかったことは、良い方向に向かっている様に思われます。

ちなみに、本仔の下にはロードカナロアが配合されており、スペック的には本仔以上の募集馬になることに疑いはありません。「今後のクィーンスプマンテの産駒はグリーンファームから手放さない」と言う様な流れを、ここで築いてもらいたいと思います。