YGGトレサンセールの2020に出資

YGGのクラブポイント11555ポイント分が3月末期限で失効となることから、この機会にYGG募集馬への出資を確定することにしました。出資馬はトレサンセールの2020(馬名:トレブランシュ)になります。今後、口数は追加する予定ですが、当該年度のYGG募集馬への出資は、本馬1頭に留めるものとします。以下、本判断に際して検討した内容を備忘録として書き残します。


■種牡馬
父は言わずと知れた3冠馬オルフェーヴル。気性的に難しい所の有った父に似るのか、その産駒にも個性的な馬が多いのですが、それだけに嵌った時の爆発力は無視の出来ないものがあります。初年度産駒の成績が期待値に届かなかったことで、種付数の減少したオルフェーヴルですが、それでもラッキーライラックを筆頭に重賞勝ち馬を輩出し続けており、何より、4歳以降の古馬になっての活躍が目立ちます。振り返って、初年度産駒の活躍が不十分と言われたのはこの晩成傾向に因るものであり、オルフェーヴルの種牡馬としての能力は決して侮れるものではありません。自分が本仔への出資を決断した理由としては、オルフェーヴルの産駒であったことが大きかったと思います。

■牝系
母トレサンセールはG1レーシングから総額1600万円で募集された、父父Galileoと言う血統背景を持つ期待馬でしたが、デビュー戦を前に骨折を起こしてしまい、そのまま登録を抹消されています。本馬はその3番仔で、初仔のサザンナイツは中央で勝ち上がり、2番仔の トレメルヴェーユはYGGから地方所属馬として募集されています。然して目立つ牝系ではありませんが、母母トレラピッドの仔は、中央デビューした4頭全てが勝ち上がっており、堅実な成績を残しています。本仔の募集総額1100万円を考えれば、妙味のある牝系と考えることが出来るでしょう。

■配合
自分が本仔への出資を判断したポイントの一つが配合です。世間的には語られていませんが、母系にSadler’s Wellsの血を有するオルフェーヴル産駒の牝馬は成績が優れる傾向があります。具体的に、ラッキーライラック・サラス・エスポワール・メロディーレーン等がこの条件に該当しています。

数字で見ると、現4歳以上の中央所属のオルフェーヴル産駒の勝ち上がり率は42%(牡馬45%,牝馬38%)に対し、母系にSadlre’sWellsの血を有する産駒の勝ち上がり率は43%(牡馬41%,牝馬45%)となり、牝馬の成績が向上します。
さらに、2勝馬率を調べると、オルフェーヴル産駒全体が22%(牡馬25%,牝馬20%)に対し、Sadlre’sWells持ち産駒は29%(牡馬26%,牝馬33%)となり、圧倒的に牝馬の成績が向上します。

統計的に語れるほどのサンプル数ではないことから、単なる数字のバラツキの可能性も否定できませんが、それでも夢をかけて見たいデータではあります。

■駐立写真

スクェアで形の良い体型をしています。首が太く、肩の角度は標準なので、距離はマイル辺りまでの適性かもしれません。脛が太く、トモの面積もそれなりにありますが、筋肉の発達は目立ちません。但し、本駐立写真は募集時のものであり、最新の写真を見ると、少しずつ筋肉質の体に変わって来た様子が確認できます。

飛節は曲飛傾向で末脚がキレるタイプと予想します。また、前肢の膝のポジションが前寄りなので、故障の不安は小さいと判断しました。管囲が19cmである点が本仔の不安材料ですが、馬体重が420前後と予想されることから、過度な懸念には当たらないと考えています。

■歩行動画
本仔への出資を判断した大きなポイントが歩様です。関節の可動域が広く、曲飛傾向の割には後肢が最後まで伸びています。また、前肢もそれなりに前から出ています。拙出の可動域指数を求めると4.03の及第点が得られました。

全体に緩さを感じる一方で、弾力感のある筋肉は好印象です。緩さの解消には調教を積めることが重要ですが、ここまでの育成プロセスを見ると3月に坂路を15秒ペースで登っており、YGG募集馬の中では進んでいるグループと見なせます。坂路の動画を見たところでは、首を上手に使って真っ直ぐに登坂している様子が好印象でした。

■誕生日と母年齢
出産時の母年齢は6歳と若いですが、3番仔なので特に問題はないでしょう。一方、2代母との平均年齢は7.5歳で、こちらは適性範囲になります。誕生日も3月3日で良い所です。

■生産と育成
生産牧場は門別山際牧場。競争馬の生産は本仔が4世代目で、過去3世代では9頭生産して中央の勝ち馬が2頭出ています。YGGとは関係性の深い牧場で、ラッキーミーティアを筆頭に、現2歳馬までに5頭の生産馬がクラブから募集されています。なお、本仔の1つ下にもオルフェーヴルが配合されています。

一方、育成牧場は森本ステーブルになります。BTCの利用が可能な環境から、早期から坂路調整が可能となるメリットがあります。ちなみに、今年のアネモネSを制したクロスマジェスティは本牧場の育成馬です。

■厩舎
預託先厩舎は美浦の稲垣厩舎。開業4年目で実績はこれからの厩舎ですが、成績は上昇傾向にあります。今年はコンシリエーレを擁して海外競馬にも挑戦し、サウジダービーで3着の好成績を収めました。
(ちなみに、ドライスタウトの全日本2歳優駿制覇は、件のコンシリエーレがサウジダービーに向かったことから出走権が回って来た結果であり、ドライスタウトの出資者としては足を向けて寝られない厩舎でもあります。)

■価格
募集総額は1100万円。2019年のオルフェーヴルの種付け料が400万円であったことを考えれば、相当なディスカウント価格であることが判ります。

■テシオ理論
優先祖先は母系の4代目に位置するSadler’sWellsとなり、脚質は芝のマイル~中距離と想定されます。テシオ理論的には母系似の産駒となります。

基礎体力値は75%で高スコア。トレサンセール自身が母母トレラピッドのMAX活性産駒に当たることから、トレサンセール産駒も総じて高い基礎体力値を示します。個人的に基礎体力値は重視していませんが、それでも高スコアであって悪い話ではありません。

■雑感
本年度のYGG募集馬は決め手を欠く募集馬が多く、最後は消去法的に1頭を選びました。もっとも、本仔の懸念材料は馬格が小さいことだけであって、その他は見所の多い募集馬です。血統背景はメロディーレーンと類似しており、馬格を含めてメロディーレーンの様な活躍をして貰えれば望外の喜びですが、個人的にはYGGの現3歳馬ミニョンルミエールとイメージを重ねて出資を決断しました。

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