2021年度:様子見対象馬のフォロー⑤

様子見対象としてピックアップした21年度募集馬の育成状況のフォローです(前回はこちら)。この間、DMMの2歳馬募集が(1頭を除き)終了するなど、巷の話題は1歳馬募集にシフトしつつある状況ですが、むしろグリーンとYGGの出資判断はここからが重要なタイミングとなります。なお、前回と比較して様子見馬を入れ替えています。掌返しは様子見の特権ですので、育成状況に応じて臨機応変に見直して行きます。

※クラブ毎に出資の有力な順番に記載しています。
※馬名が決定しましたが、募集馬名で記載します。

【グリーンF】

3/18に募集馬情報の更新がありました。DMMと比較してスロースタート気味なグリーンF馬の育成ですが、それでも坂路で15-15を開始する募集馬が散見されるなど、総じて順調に進捗している印象です。これを受けて、様子見対象馬を前回より2頭増やしました。4月初に公開が予想される坂路調教動画が楽しみです。

1.エメラルドスターの2020

・更新日 :2022/3/18
・馬体重 :482Kg(-14Kg)
・メニュー:坂路4回(内2回が2本)

社台Fにて育成中。坂路入りの回数は変わりませんが、15-15が開始されています。週1で3Fから45秒ペースで時計が出せており、育成内容に前進が認められます。

担当者コメントによれば「やんちゃな面はありますが、前に出ようとする好戦的な気性の持ち主です。」とのこと。育成開始当初は気性面の懸念がありましたが、ここに来てそれが良い方向に転化している印象であり、本馬を評価したい部分です。

馬体重は-14Kg減ですが、これはシッカリと乗り込めていることの証左と言えるでしょう。全体的に死角が見られず、引き続き様子見候補の筆頭です。

2.ウイングドウィールの2020

・更新日 :2022/3/18
・馬体重 :504Kg(-2Kg)
・メニュー:坂路2回(2本)

社台Fにて育成中。週2回×2本の坂路入りが行われるところまで進んでいましたが、この中間で左前球節に腫れが認められ、運動がセーブされています。捻挫の診断から、リフレッシュを兼ねて1週間ほど馬場入りを控えているとのこと。一方で、休養前の坂路の時計は楽に14秒前半が出ています。「動かせば楽に時計が出る状態」とのコメントもあり、本馬の能力を感じさせます。

また、本馬で最も高く評価したいところが馬体重。牝馬で500Kgを超える馬格はそれだけで大きな武器になります。芝orダートの適正は不明ですが、仮にダート馬であってもこの体重が優位に働くことは疑いありません。

ところで、本馬を当初の様子見候補に加えなかった理由は預託先の西田厩舎が未知数だったことにありました。これに対し、直近のリリーブライトの好起用を見て、西田師のマネージメントに賭けてみたい気持ちが生じています。

先ずは捻挫の回復が大前提ですが、厩舎の評価を上げた結果、エメラルドスターと比較しても遜色の無い様子見候補となりました。ちなみに、個人的に今年は関東馬への出資が1頭のみのであり、優劣が付かない場合は関東馬を採りたい気持ちがあります。

3.アースリヴィングの2020

・更新日 :2022/2/18
・馬体重 :466Kg(-4Kg)
・メニュー:周回ダート2400M,坂路15秒

チェスナットFにて育成中で、BTCを利用して調整が行われています。坂路の本数は不明ですが、15秒ペースにアップしています。BTCを利用する都合なのか、社台F組と比較すると登坂本数が限られる印象ですが、坂路の斜度はBTCの方がキツイ筈なので、15秒で乗られている点は評価できます。

牧場スタッフのコメントによれば「徐々にペースにも慣れて来た様子で動きは良くなっています。」とのこと。一方、馬体重は乗り込みが進んだこともあって増加ペースが鈍りました。デビュー時の体重は460Kgを割るかもしれません。ダート馬の前提としては、出来るだけ馬体重が欲しいところです。

本馬の育成状況も至って順調ですが、個人的に厩舎のマネージメントが合わない部分があり、押し出される形で様子見順位を落としました。

4.ツルマルオトメの2020

・更新日 :2022/2/18
・馬体重 :460Kg(-2Kg)
・メニュー:周回ダート2400M,坂路15秒

チェスナットFにて育成中で、BTCを利用して調整が行われています。アースリヴィングの2020と同環境で、進捗状況も同等です。

これまで本馬を様子見候補から外していた理由は、「残口の少なさから様子見は不可能」と考えていたことにありましたが、意外に粘って(?)未だ満口には至っていません。現状で残11口ですが、このペースなら4月の坂路動画公開まで残りそうなので、今回の様子見候補に加えました。

まだ公式サイトにはアップされていませんが、チェスナットファームのサイトには最新の駐立写真が公開されています。これを見ると牝馬らしいスッキリとしたフォルムに育ってきており、スピードのありそうな個人的に好みのスタイルになってきました。

5.エイシンバンバの2020

・更新日 :2022/2/18
・馬体重 :不明
・メニュー:坂路1~2回(15秒)

武田ステーブルにて育成中で、BTCを利用して調整が進められています。中間で軽度の捻挫を起こしましたが、現在は回復しており、BTCの坂路を15秒ペースで登坂しています。進捗としては、アースリヴィング・ツルマルオトメと同等と考えて良さそうです。

牧場スタッフによれば、オルフェーヴル産駒である点を考慮して、強目は控えることを考えていましたが、問題なく落ち着きがあることから、前倒しで進めることを決めたとのこと。

馬体重の記載がありませんが、恐らくは490Kg台と想定されます。オルフェーヴル産駒の牝馬でこの馬体重は高く評価したいところです。

【DMM】

DMMは1歳馬募集が立ち上がりつつある状況で、2歳馬の募集はヴァンキシュトの20を除いて終了しています。既に興味は、1歳馬募集へとシフトを始めた状況ですが、取り合えず7月締め切り予定のヴァンキシュトの2020のみフォローを継続します。

1.ヴァンキシュトの2020

・更新日 :2022/2/9
・馬体重 :490Kg(3/8)(+4Kg)
・メニュー:坂路800M(15秒を切る)

ファンタストクラブにて坂路15秒を切るペースまで進めたところで、チャンピオンズヒルズへの移動が実施されました。移動後は発熱をするなど、移動減りの影響が大きく、体も小さくなってしまったとのこと。暫くは休ませて体調を回復を優先させる模様です。

チャンピオンズヒルズのスタッフさんからは、「天性のバネを持っているが、体の使い方が分かっていない」旨のコメントがあり、先ずは走りの矯正から進めることになるようです。早期の移動が幼い牝馬には堪えたかもしれませんが、より優れた環境で早期から適切な調教を受けられることは、長い目で見て本馬にとってプラスになるものと思います。

【YGG】

全体にスローペースの育成で、未だ坂路調教の開始されな募集馬が散見される状況です。現時点での出資判断は厳しい状況ですが、3月末に失効するクラブポイトが11555Pts有るため、この用途に悩むところです。

3月末まで猶予の無い状況ですが、これも含めて今回はトレサンセールの2020を様子見対象に復活させます。

1.トレサンセールの2020

・更新日 :2022/3/16
・馬体重 :432Kg(±0Kg)
・メニュー:坂路2本(15秒)

森本ステーブルにて育成中です。記載はありませんが、恐らくBTCの坂路コースで乗り込みが行われており、現在は15秒を切るところまで進んでいます。これならば、グリーンF募集馬と比較しても遜色の無い進捗と考えて良さそうです。

一方で、本馬の課題は馬体重。乗り込みながらも減っていない所は良いのですが、正直なところ、もう少し厚みが欲しいところです。この感触からすると、410Kg台でのデビューも想定される状況です。只、本馬の管囲は19cmなので、過度な体重増加は逆にリスク化します。これくらいで折り合う方が安全かもしれません。

反対に評価できるところはオルフェーヴル産駒にしては落ち着きのあること。クラリティアイズと比較して、順調に調教が積めていることは評価すべきでしょう。

本馬を様子見候補に戻した理由は、前述の3月末失効のクラブポイントにあります。単純に本馬とクラリティアイズと比較したとき、クラリティアイズは3月末に出資決断できるレベルに無いことから、「消去法的に3月末の出資候補はトレサンセールしか残らない」と考えています。

そしてもう一つ、15秒ペースで登坂する動画が予想以上に好印象であったことが、評価をアップさせる要因となりました。

2.クラリティアイズの2020

・更新日 :2022/3/16
・馬体重 :453Kg(+8Kg)
・メニュー:キャンター2800M

グリーンマイルTCにて育成中です。引き続き屋内馬場で乗り込まれており、運動メニューはダグ800mとキャンター2800mです。未だに坂路調整が開始されていないことは、本馬の気性難の影響が大きいことを伺わせます。この真っ当に調教が行えない状況が何時まで続くのか見通しが立たず、クラブポイントが失効する3月末までに出資を決断することは出来ません。

オルフェーヴル産駒の気性難が競馬に行って良い方向に出ることを期待して様子見を続けている状況ですが、流石に厳しくなってきた印象です。仮に3月末にトレサンセールへの出資を決断した場合、YGG2歳馬への出資はそこで打ち止めとなる公算が高く、本馬への出資は見送ることになりそうです。

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