今年グリーンFから募集して欲しい仔馬 ⑦

今年グリーンファームから募集されることを切に願う、クラブ所縁の仔馬をリストアップするシリーズの7回目です。(一覧はこちら
7回目にして漸く那須野牧場の生産馬が登場することになりました。また、父親はこの年が初年度産駒となる新種牡馬です。


No7.デフィニットの2017

1.基本情報(netkeiba.com参照

父  :キズナ
母父 :デヒア
性別 :牡馬
毛色 :鹿毛
FN :4号族
誕生日:2017/04/29
生産 :那須野牧場

グリーンファーム愛馬会代表を務める河野家がオーナーブリーダとなる那須野牧場は、毎年多くの生産馬をクラブに送り出しており、その中でもデフィニットの産駒は複数頭がグリーンファームから募集されています。その代表が京王杯2歳S(GⅡ)に優勝したボールライトニング(父ダイワメジャー)であり、他にもその1つ上のトゥルーストーリー(父キンシャサノキセキ)と、現2歳のライクトゥシャイン(父ゴールドアリュール)がクラブからの募集馬になります。

本仔の世代が初年度産駒となる新種牡馬のキズナは、日本ダービー(GⅠ)を含めて重賞を5勝し、凱旋門賞にも出走した人気馬ですが、海外遠征後に体調を崩してしまいました。その後は大阪杯(GⅡ)に勝って復活を果たしたものの、今度は骨折を起こし、更には浅屈腱炎を発症してしまったことで、凱旋門賞への再挑戦の夢は断たれてしまい、惜しまれつつ引退をして種牡馬生活に入りました。250万円からスタートした種付料は、今年になって350万円にアップしており、このことから、初年度産駒の出来が良かったことが読み取ることが出来ます。競争実績的にもディープインパクトの後継種牡馬の地位を狙う、有力候補の1頭と見なすことが出来るでしょう。

2.牝系情報

GⅡ馬ボールライトニングの上には小倉2歳に勝ったデグラーティアがいる、非常に優れた牝系です。両馬共に2歳重賞を勝ったことからも、早熟傾向であることは疑いありませんが、デグラーティアは4歳でも北九州短距離Sを優勝していますので、単なる早熟だけが取り柄の牝系と言う訳ではありません。
一方で、トゥルーストーリーが未勝利こそ勝ち上がったものの、気性難から500万では通用せずに引退してしまった様に、産駒の出来にムラがあることは否めません。更に、本仔が母20歳時の高齢出産であることも不安材料ですし、脚元に不安のある仔が散見されるのも気になるところです。

3.血統配合

本仔はキズナの初年度産駒であり、実績面から配合の適or不適を論じることは出来ません。只、これは個人的な見解なのですが、ディープインパクトの後継種牡馬は総じて産駒の出来が良いのではないかと考えています。既に産駒がデビューしたディープブリランテは早々に重賞勝馬を出しましたし、当初は失敗かと思われたトーセンホマレボシもミッキースワローを出しました。繁殖の質を考えると十分な成績と考えられます。

半姉デグラーティアと半兄ボールライトニングは何れも2歳重賞を勝っていますし、父キズナもラジオNIKKEI杯こそ3着でしたが、2歳時から頭角は現していました。即ち、牡系・牝系共に産駒が早期から活躍した組み合わせであり、本仔も早期の始動が十分に期待できると思います。

一方で、クロスの状況は父母のキャットタイルと母父のデヒアが何れもSecretariat, Damascus, Nothandancerの血を持っており、ニアリークロスとまでは言えないまでも相似な血統構成を有しています。スタミナが強調される配合となる可能性もありますが、牝系はスピードのある仔を出していますので、スピード不足は杞憂はないかと思います。

4.予想価格(予測モデルは本稿を参照

1800万円(基本:1000万,牡牝補正:+200万,父補正:+250万,母補正:-50万,兄姉補正:+400万)

5.おわりに

キズナの種牡馬能力が未知であることや、母親の高齢出産など、不安材料がどうしても目に付く仔馬ですので、もう少し安価に募集されて良い様にも思うのですが、秘めたる血の爆発力には捨てがたい魅力があると思います。キズナの種牡馬能力が期待通り発揮されれば、牡馬の産駒がこの価格で募集されることは難しくなりますので、先物買いではあるものの、早期に出資してみたい仔馬であることは間違いありません。

そして何より、ボールライトニングの下であると言う点で、是非ともグリーンファームから募集を掛けて欲しい仔馬だと思います。

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