8/5新潟7R:ジュエルアズギフトはタイムオーバーの17着

8/5、新潟7R・未勝利(芝1200)に愛馬ジェルアズギフトが出走しました。デビュー戦から3ヶ月の期間を空けての2走目でしたが、この中間の追い切り時計も改善は見られず、結果はタイムオーバーの17着となりました。この結果を受けて、クラブからは本馬の登録抹消の方針が示されています。

クラブから受領した報告書によると、抹消の事由は「乗馬」とされており、これは本馬がサラブレッドオークションに上市することすら不可と判断されたことを示しています。追い切り時計からは「12秒台の調教を実施すると、苦しくなってしまう状況」が示されており、これは心肺系に何らかの問題が生じていると考えられ、これが地方競馬にも耐えられない疾患であると言うことでしょう。

一口馬主の立場として「如何にすれば今回の様な出資は回避することが出来たのか?」は非常に重要な問題意識ですが、現時点でその処方箋を見出すことが出来ません。以下、本仔の募集から抹消までのプロセスを整理します。

・2021/8:先行募集段階で早期満口
・2021/9:エクワインRで育成開始
・2022/3:坂路15-15を問題なく消化
・2022/5:チャンピオンヒルズに移動
・2022/9:坂路13秒ペースを開始
・2022/9:熱発
・2022/9:熱発から回復し、栗東TCに入厩
・2022/10:2回目のゲート試験で合格
・2022/10:追い切り未実施のまま放牧
・2022/11:チャンピオンヒルズで坂路13-13
・2022/11:シルエットが体重ほど冴えない
・2022/12:栗東TCに再入厩
・2022/12:追い切りで15-15を切ると息が苦しい
・2023/1:追い切り本数を重ねても息が作れない
・2023/1:トモにフレグモーネを発症してデビュー延期
・2023/1:島上牧場に放牧
・2023/2:チャンピオンヒルズに移動
・2023/3:13-13が出来るまで回復
・2023/4:栗東TCに入厩
・2023/4:CWを12秒台でラスト1Fを失速
・2023/4:新潟1000直でデビュー。10着。失速はせず。
・2023/4:キャニオンファーム土山に放牧
・2023/7:栗東TCに帰厩
・2023/7:CWをラスト13秒台で脚が上がり気味
・2023/8:新潟芝1200でタイムオーバー

能力欠如の気配が最初に伺えたのが2022/10のゲート試験の後。普通ならば、少なくとも1本追って見て様子を見る所を、直ぐに放牧に出されていることから、厩舎としては明らかな能力不足を感じていたことになります。

これに遡って2022/9にはチャンピオンヒルズで13秒ペースで登坂を行っており、この段階で問題は出ていたのか、13秒台ならば兆候は出なかったのか、ここの部分は判断が出来ません。只、気になるのは2022/9の熱発で、これが13秒台を乗ったことによる負荷で体調不良を起こしたのか、この熱発が原因で呼吸器系の問題が顕在化したのか、何れにしても何らかの関連はありそうです。

以上、振り返りを行いましたが、少なくと2022年の9月初までは順調な育成が進んでいたころから、「その後に顕在化する心肺系の問題を出資段階で見極めることは現実的に不可能であった」と考えざるを得ません。一方で、「もし本馬が早期満口でなければ、入厩が遅い時点で出資は回避できた」ことは事実ですので、「絶対に入厩直前まで出資は決めない」ことをルール化出来れば、本事案のトラブルは回避できたことになります。

「グリーンF募集馬には入厩直前まで出資しない」がリスクヘッジの最高の処方箋であるとは間違いありませんが、「早期満口の確実な、出来の良い馬を前にして出資を我慢すること」が、果たして一口馬主としての愉しみに繋がるのかは疑問が残ります。結局のところ、「早期出資を決断する馬と、入厩まで様子見する馬の頭数のバランスをとること」が、現実的に採り得る処方箋なのかもしれません。

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