3/12、愛馬ローズボウルは阪神12R・２勝クラス（ダート2000）に出走しました。昇級戦となる本走の舞台には、初の関西遠征が選択されました。これは、丁度良いタイミングなので、「ここで遠征慣れしておきたい」と言う陣営の思惑も見え隠れします。
本走の馬体重は-12Kg減って498Kg。２桁の体重減に不安が過りましたが、パドックを周回する姿は毛艶が良く、踏み込みにも力強さが感じられ、これはベストとも思わせる出来映えでした。もしかすると、これまでが重め残りの仕上げであって、500Kgを割り込んだ今回が本馬の理想の姿なのかもしれません。
そして、このレースの最大のポイントが芝スタート。本馬が芝トラックを走ったのはデビューから２戦の間で、この２走は出遅れて真っ当な競馬になりませんでした。そう言う意味では、芝の走りには不安を抱えるのですが、その後の本馬の成長を考えれば杞憂に終わる可能性もありました。
３番枠からのスタートは無難に決めましたが、案の定、芝での加速が付きません。１番と４番の人気２頭に左右から押さえられてしまい、進路を失う形で予定の先行策を採ることが出来ませんでした。
そして、このままでは内に閉じ込められて砂を被る形になってしまうことから、一旦ポジションを10番手まで下げて、外に持ち出して砂を避ける形を作りました。只、１角～２角を内から５頭分外寄りで回っており、距離ロスは相当大きいものとなりました。
ここまでの展開で、このレースは完全に諦めモードかと思いましたが、バックストレートから捲る形で進出を開始。３角を７番手で侵入し、４角の出口では３番手まで進出しました。但し、これは言うなれば「大外ぶん回し」で、１角～２角よりも更に距離ロスの大きな進路取りでした。
４角を出て２番手に上がるまでは手応えがありましたが、それも徐々に怪しくなり、ローズボウルよりも追い出しを我慢したカネコメノボルに差されてしまい、最終的に３着となりました。只、脚色が怪しくなりながらも最後まで２着馬を追い込んだところは、本馬の成長と能力を示していたと思います。
ある意味、全くプラン通りに進まなかった競馬であり、その中で３着の結果を出せたことで、収穫の有るレースになったと思います。まず、芝スタートはやはり不得手であることが確認出来ました。先行策を基本とする本馬としては、芝スタートのコースは回避すべきと結論が出たと思います。
次に、予想外の収穫が「控えて後方から捲る形でも競馬になった」こと。これが出来るならば、先行策が採れなかった場合のオプションとして、戦術的な選択肢が増えることになります。何が何でも先手を取りに行って惜敗を重ねた１勝クラス時代とは、また異なる競馬が期待できます。
そして、最大の収穫が２勝クラスでも戦える能力を示したこと。勝馬カネコメノボルには0.3秒離されましたが、これはプラン通りの競馬をしたカネコメノボルと想定外の競馬を強いられたローズボウルとの差であったと思います。また、乗り替わりの富田Ｊは最後まで良く追ってくれましたが、正直、ライン取りと仕掛けのタイミングは褒められるレベルではありませんでした。恐らくは、上位ジョッキーの騎乗であれば、勝利まであったのではと思います。
レース後の林師のコメントに依れば、「このクラスに目処が立てられた事が、今日の収穫だったと思います。今後は、2勝クラスで勝つために何が最適か、脚質や距離など色々と検討していきます。」とのこと。次走の目標は示されていませんが、恐らくは得意の東京ダート2100を待つ形でリフレッシュを入れるものと思います。