インゼルサラブレッドクラブに入会申請

昨晩、爆誕した新しい一口馬主クラブのインゼルサラブレッドクラブですが、早々に入会申請を行いました。自分の場合、即断即決はしないことが多いのですが、今回はピピッと来るものがあり、迷わず申し込みを行いました。
投資判断一般でそうなのですが、自分の場合、迷わずに即決できたときは概ね好成績を残しています。「迷わない」と言うことは、「考慮すべきファクターが少ない」ことと同意であり、それだけ筋が良いと言うことだと思っていいます。以下、入会申請を即決した事由を備忘録として残します。

■自分の環境

先ずはインゼルとは関係なく自分の環境条件についてですが、単純に大きいのは今年はまだ懐具合に余裕があることです。現時点で出資の決定している1歳馬は2頭のみであり、予算の半分しか消費していない状況です。

2つめの要因として、YGGの軸足が地方競馬寄りにシフトしている点が挙げられます。自分の場合、地方競馬は共有馬で充足しており、一口馬主で地方馬に出資する予定はありません。また、YGGについては少額出資においてメリットのあるライト会員制度の継続に不安を覚えるところがあり、懸念材料になっています。クラブの方向性が自分の求めるものと異なるのであれば、出資はシュリンクする方向に向かわざるを得ません。

現1歳馬から出資するDMMバヌーシーついては、これから評価して行くことになります。今年については年会費無料相当のキャンペーンがありましたので、会費負担はありませんが、来年以降はクラブを絞る必要が生じます。バヌーシーとインゼルは募集馬の方向性に近いものがあり、最終的に何れか一方を1年掛けて選択することになります。

なお、グリーンファームについては今後も現状を維持する予定です。

■募集馬ラインナップ

インゼルはクラブ形態としてバイヤー系としての側面を持つことから、カタログスペック的に目を惹く募集馬が多数存在します。ノーザン生産馬への出資が難しくなる昨今で、5頭の募集馬が予定されています。ノーザン生産馬はグリーンFからも出資は可能ですが、グリーンFのノーザン生産馬はアウトレット感が拭えず(悪いとは言ってません)、インゼルの募集馬とは方向性が違っています。

そして、最も華やかなのはクールモア生産馬の募集で、まさかサクソンウォリアーの初年度産駒に応募できる機会が与えられるとは思いませんでした。

■クラブ運営

キーファーズを母体とするクラブであり、基本的にはバイヤー系に分類されると思われます。只、クレイモアとの関係もあり、完全なバイヤー系とは異なる可能性があります。

会費は通常会員で月額1980円で、他クラブと比較して比較的安価に設定されています。また、入会金については10000円が設定されていますが、現在の入会希望者については無料とされています。入会金については今後も無料キャンペーンが実施されるものと想像されます。

情報発信の基幹となるウエブサイトは昨日公開されましたが内容は限定的であり、特に募集馬情報など、今後の詳細が待たれます。一方で、会員申請の仕組みは最近の仮想通貨口座開設の仕組みにも似て、ウェブ上で完結できるシステムが提供されています。少なくとも最新のウェブ技術のベースはあると考えて良さそうです。

何れにしても、運営面についてはこれから評価して行くことになりますが、初年度であることを考えれば、様々な改善点が浮上する筈です。問題点が明らかになった時点で、どのように対処するか、スピード感を含めて評価のポイントになります。

■懸念材料

募集馬の成績については何か保障されるものではありません。提供された情報から出資者が自己責任で出資判断するよりありません。募集価格の妥当性は出資者の判断に任せられます。割高と感じたら出資を見送れば良いだけです。

問題は、所属馬の運用についてどこまでクラブが真摯に対応するか否かです。一口馬主ファンドが金融商品である以上、ファンドの運用者には出資者の利益を最大化することが求められますが、現実の一口馬主クラブはその点が極めて曖昧です。特に牧場系クラブは牧場の利益と会員の利益に相反する面が存在し、何れの側に立って管理しているのか見極める必要があります。

そして、もう一つの懸念材料が希望した募集馬に出資できるのか否かです。基本500口分割ですが、最近の一口馬主バブルを鑑みると、人気馬への出資は確実なものでは無いかもしれません。もっとも、初年度で過去実績が問われない状況では、会員全員が同じスタートラインに立つことが出来ます。問題は、出資口数が少なくなると、月会費が割高になってしまう点でしょう。

■クラブの特徴

正直な感想として、現時点でクラブの特徴が見えてきません。クレイモア関連の生産馬に出資できる点を除けば、クラブの運営に独自性は感じられません。ある意味で「一口馬主としての本質を重視したスタンダードを目指している」のかもしれませんし、それは正しい選択とも思いますが、セールスの観点では弱い気がします。会員数が伸びないと運用コストが割高になり、結果として会員サービスの低下に繋がります。

■気になる募集馬

昨日の時点で、500口募集としては15頭の募集馬が発表されています。その中で、取り合えず自分の目を惹いた馬は以下の4頭です。

(1) エレクトラムの2020
ノーザン生産のダイワメジャー産駒の牝馬です。募集価格は1800万円で、一見して安価な印象を受けます。ここで、本馬の最大の魅力は母父High Chaparralでしょう。High Chaparralはサドラー系であり、ダイワメジャーとサドラー系はメジャーエンブレムを始めとして、高相性であることが知られています。特に母父High Chaparralとダイワメジャーの配合は過去8頭の産駒しか存在しない中で、内2頭がシゲルピンクダイヤとアマルフィコーストの大活躍馬になります。

(2) シャブリの2020
桑田牧場生産のモーリス産駒の牡馬。募集価格は2200万円で、インゼル募集馬のなかでは安価な部類です。評価のポイントは母父ディープインパクト、モーリス-ディープインパクトの配合はファルコンSを制したルークズネストと同じになります。なお育成牧場が三嶋牧場であることも併せて発表されています。

(3) ヴィニーの2020
ノーザン生産のロードカナロア産駒の牡馬です。価格は4500万円と高め寄りの設定ですが、この年度のロードカナロアの種付け料は1500万円ですし、ロードカナロア産駒はノーザン生産か否かで成績が大きく異なることから、この価格設定には概ね納得が行きます。ロードカナロアはサンデー系牝馬との相性が良く、母父ディープインパクトとの配合にも結果が出ています。

(4) Owaseyfの2020
敢えてインゼルから出資をするのであれば、ここでしかない募集馬に出資をしたいところです。その点で本馬の父サクソンウォリアーはこれ以上なく魅力的ですし、牡馬である点も夢が膨らむところです。能力未知数の父産駒に対し募集価格の3900万円を如何に見るかですが、ここは実馬を見て評価するよりありません。

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