2018年度グリーンファーム募集価格発表

グリーンファーム愛馬会の2018年度募集馬の募集価格が発表されました。タイミングは昨年と同じですが、昨年は併せて発表されていた東西分けの情報が今回は明らかになっていません。さらに、初回発表にあったエイシンバンバの2017が今回のリストからは消えています。これらの状況を鑑みると、まだ全募集馬の預託先の調整が終わっていない状況が推察されます。

以下、発表された募集価格を事前に行った募集価格予想に併記して掲示します。

馬名 基本 牡牝 種付 人気 母馬 兄姉 端数 予想価格 発表価格 誤差
ナショナルホリデーの2017 1000 0 500 0 100 0 0 1600 2000 +400
アースサウンドの2017 1000 200 600 -100 250 0 50 2000 2500 +500
アースリヴィングの2017 1000 200 600 -100 200 -200 0 1700 2000 +300
リボントリコロールの2017 1000 0 300 0 200 -100 0 1400 1800 +400
デフィニットの2017 1000 200 250 0 -100 400 50 1800 1800 ±0
オンシジュームの2017 1000 0 250 0 100 100 50 1500 1800 +300
カクテルの2017 1000 200 250 0 0 100 50 1600 1500 -100
ムニラーの2017 1000 200 300 0 300 -100 0 1700 1600 -100
バルドウィナの2017 1000 0 250 -50 200 600 0 2000 3000 +1000
デビルズコーナーの2017  1000 200 80 0 200 -200 20 1300 1800 +500
ガヴィオラの2017 1000 0 250 0 200 100 -50 1500 1000 -500
ジャドールの2017 1000 200 200 0 100 100 0 1600 1600 ±0
ファビュラスセンスの2017 1000 0 30 0 0 -200 -30 800 1400 +600
ラヴアズギフトの2017 1000 0 80 0 -100 100 20 1100 1400 +300
ジュエルオブナイルの2017 1000 0 200 -100 300 200 0 1600 1600 ±0
トロピカルブラッサムの2017 1000 0 100 -50 200 400 -50 1600 1000 -600
エイシンバンバの2017 1000 200 50 0 -100 -100 -50 1000 不明 不明
マウントフジの2017 1000 0 100 -50 100 -100 -50 1000 800 -200

予想結果を誤差±100まで正解と見なすとしても、正解は6頭と言う散々な結果でした。その原因は総じて募集価格が高い方向に振れたことに因るものであり、感覚的にも昨年より価格が上がっている印象です。これは、先のセレクトセール等の市況を反映した結果と考えられますが、セレクトセールで高額落札されたのはノーザンファーム生産馬に偏っていたことを考えると、社台ファームやその他の牧場の生産馬まで総じて上振れした今回の価格設定は、ちょっと行きすぎな様な気もします。もちろん、価格が上がった分だけ仔馬の質が上がっているのであれば良いのですが、それは今のところは分かりません..。😅 以下、取り敢えず価格面から見えるポイントについて順にコメントして行きます。

まず、ナショナルホリデーの2017の2000万円はロードカナロア産駒の好成績を考えると牝馬であることを割り引いても、価格的には妥当な感触です。配合的にも良い様に思いますが、兄姉の成績がもう一つな点は気になります。

オルフェーヴル産駒の2頭はアースリヴィングの2017が今年と同じ2000万円で、これはアースビルボードが募集中の現状を考慮すれば、安易な値下げは出来なかったかもしれません。一方で、アースサウンドの2017は兄姉の成績が今一歩である点と、オルフェーヴル産駒の当たりはずれの大きさを考えると、2500万円の募集は強気な価格設定の様に感じます。それだけ、仔馬の出来が良いのかもしれません。

リボントリコロールの2017の1800万円も、ルーラシップの牝馬としてフラットに見れば高い印象は受けません。初仔である点は気になりますが、馬格に問題がないなら1800万円は妥当でしょう。

新種牡馬キズナの産駒であるデフィニットの2017は予想ピタリの1800万円の募集になりました。新種牡馬としての未知なところはありますが、牡馬であること、半兄の実績、種付け料を考えれば妥当な値付けかと思います。但し、この仔の場合は脚元に問題のないことが大前提です。

同じく新種牡馬エピファネイア産駒の2頭については、牝馬であるオンジジュームの2017の方が牡馬であるカクテルの2017よりも100万円高い逆転現象が起きています。(実質的にオンジジュームの2017の方が300万円~400万円高い印象です。)これは、仔馬の出来に遜色ないとすれば、社台ファームと前田ファームのブランド力とアフターサービスの差と言うことになりますので、それだけの無形価値を認めるのかが問われることになります。個人的にはカクテルの2017の方を現時点では優位にみていますが、この価格差に見合うだけの違いが仔馬に見られるのか、カタログを注目したいと思います。

ムニラーの2017は概ね予想通りの価格なのですが、いざこの価格で募集されて見ると割安な印象が強くなります。スクリーンヒーロー産駒の牡馬で1600万円ならば間違いなく破格なので、仔馬の出来に何か問題が潜んでいないか、今後の公開情報を注視して行く必要があると思っています。

最大の注目馬であるバルドウィナの2017は3000万円で募集されました。予想価格よりも1000万円高く出ましたが、決して高いという印象はありません。むしろ、仔馬の出来が普通レベルであれば、3000万円でも割安と見るべきかもしれません。早くカタログと測尺の値を見たいです。

ノーザンファーム生産馬の3頭は極端な値付けになりましたが、よく考えると昨年と同じ傾向と言えるかもしれません。まず、デビルズコーナーの2017ですが、実績の無い新種牡馬リアルインパクトの産駒である上に兄姉に勝ち上がり馬がいないスペックでは、1800万円の募集価格は如何考えても高すぎる印象です。昨年で言えば、クワドラードの募集価格に近い印象です。
反対に、ガヴィオラの2017とトロピカルブラッサムの2017は共に1000万円の格安募集になりました。印象としては昨年のスターリーパレードの募集に近い印象ですが、スターリーパレード程の見栄えがないと、「安かろう悪かろう」になるかもしれません。

クロフネ産駒のジャドールの2017は納得の値付けになりました。値段も含めてこういう華の無い仔馬が最終的に走りそうな気がしたりします。🤔

昨年から続いて募集が掛かった、「ファビュラスセンスの2017・ラヴアズギフトの2017・ジュエルオブナイルの2017」の3頭については、総じて高め目の値付けになりました。ジュエルオブナイルの2017は予想価格の通りですが、不人気なタートルボウル産駒であることを考えれば、1600万円の募集は強気のプライシングに思えます。これら3頭については、母馬の仔出し能力が評価された上での価格だと思うので、狙い目としては良い所になると思います。

マウントフジの2017は内心で予想していた通りの800万円シリーズの募集でした。本当はエイシンバンバの2017も800万円で募集されることを願っていたのですが、何があったのか公式サイトのリストから消えてしまいました。..とはいえ、リストから消したことについてのコメントも出ていませんので、グリーンファームお得意のケアレスミスである可能性もワンチャンあるかもしれません。😎

..と言う訳で、募集価格が出たところで現在の自分の評価順位は以下の通りです。

◎:バルドウィナの2017
○:リボントリコロールの2017
▲:ナショナルホリデーの2017
注:デフィニットの2017
△:ラヴアズギフトの2017
穴:ジュエルオブナイルの2017

基本的に、予想価格よりも高く出た募集馬を評価しており、反対に安価に募集された仔馬の評価は落としています。常識的に見て、「割安な仔馬は何かしら問題を抱えている」と考えるべきであり、様子見しないで募集に応じるには怖いものがあります。従って、早期応募を検討する場合は、割高に感じる仔馬の方が手堅いと思います。

なお、現時点での評価の差は小さいものでしかありませんので、これから発表される委託先厩舎によって、出資戦略は大きく変わってくると思います。

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