1/5中山7R:ローズボウルは控える競馬からタイム差なしの3着

1/5、中山7R・2勝クラス(ダート1800)に愛馬ローズボウルが出走しました。秋競馬から突然のスランプに陥り、2桁着順を連発していたローズボウルでしたが、条件の見直しを含めた陣営の施策が功を奏し、見事な変わり身を見せてくれました。

まず、今回の馬体重は+10Kg増加した518Kgで、過去最高体重を更新しました。これが意図的なものなのか、中間の放牧で膨らんだ結果なのかは判断が出来ませんが、少なくともパドックを周回する映像ではカリカリした所は見られませんでした。

本走に臨むにあたって陣営が採った施策は幾つかあって、最も大きい変更が1800Mへの距離短縮。次に、パシュファイヤーを外してブリンカーを装着したこと、そして驚いたのが控える競馬への変更でした。

元来、砂を被ると競馬を止めてしまう気質のあった本馬が、今回はパシュファイヤーを外してレースに臨んだ時点で、先行してキックバックを回避する策をとるものと思いこんでいたのですが、陣営の採った作戦は真逆でした。1番枠を引いたことが関係した可能性がありますが、無難なスタートを切ったローズボウルを、鞍上は全く押し出すことなく、馬なりのまま13番手まで落として1角に侵入しました。

インベタのコース取りを行ったことで、距離ロスは防ぐことが出来ましたが、相当なキックバックを浴びており、「走る気持ちを失うのでは無いか」とヒヤヒヤする形になりました。只、石川Jのコメントに依れば風が強かったので風除けに他馬を使ったとのことで、結果的にこれが今回の好結果を導きました。

続くバックストレートでも我慢させて、漸く、ラスト3F地点から追い出しを開始。14番手で3角に侵入し、4角まで大外をぶん回します。問題は4角の出口で、コーナーを膨らんだ11番ブルーカルセドニーに押し出される形にされた上に、更に斜行して前をカットされてしまいます。実質的に2度の不利を受けた状況でした。

只、ここからの石川Jのコース取りが素晴らしく、斜行してきたブルーカルセドニーの外に持ち出し、ここから追い出すとローズボウルもこれに応え、坂で脚の止まった先行馬達をまとめて抜き去ります。最後の脚色は最もローズボウルが優っており、もう少しゴール板が遠ければ頭まで望める状況でしたが、結果はタイム差なしの3着までとなりました。

4角の不利について、石川Jのコメントに依れば「コーナーでの不利はエンジンが掛かり切る前だったので、伸び脚には影響ありませんでした。」とのことですが、僅かながらの影響はあった筈です。さらに、加害馬が1着で被害馬のローズボウルがタイム差なしですから、4角の不利が無ければ着順が入れ替わっていた蓋然性は高いと考えて然るべきです。

加害馬のデムーロJが制裁を科されていることから、本来は審議の対象になるべき状況の筈ですが、見逃された可能性が高そうです。審議になっていれば降着の案件に該当した可能性は十分あると思います。

ここまで走ってくれたのですから、ローズボウルには勝たせてあげたいところでしたが、変わり身を見せてくれたことは何よりも嬉しい成果でした。正直、今回も2桁着順を続けていたら、進退伺いも心配する状況でしたので、新たなスタイルから現級でも戦える所を示せたことは、何よりの収穫であったと思います。キックバックを苦にしなかった点にも大きな成長が見て取れます。

今回の成績が展開に恵まれたものであることは否定できませんが、「距離短縮+ブリンカー着用+末脚勝負」の施策によって変わり身があったと考えれば、次走以降もこの形で勝負して行けると思います。これに関して具体的な情報はありませんが、林師からは「勝ちきれなかったのは残念でしたが、まだチャンスがあると思います。レース後の状態次第で続戦も考えています。」とのコメントが出ています。

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