GFの2024年度出資馬について、その出資判断に至る検討内容を備忘録に残すシリーズです。2025年度の募集が目前に迫る中で巻きを入れて書いて行きます。今回はキャストアイズミーことファストアズエバーの23の検討内容について。
■種牡馬
父ダイワメジャーは言わずと知れたサンデー系を代表する種牡馬の一頭。現役時代はGⅠレース5勝を含めて重傷を8勝。種牡馬としてもレシステンシア、アドマイヤマーズと言ったマイル戦をメインにGⅠを複数回制する産駒を出しました。現時点で年齢は24歳となり、既に種付け頭数もプライベート扱いに絞られています。年齢的に種牡馬生活も引退間近な筈ですが、現4歳馬から重賞5勝のアスコリピチェーノを出したことで、簡単には隠居させて貰えないかもしれません。
また、グリーンFとダイワメジャーの相性は良好で、ボールライトニングとファンタジステラの2頭のオープン馬を出しています。本仔はその希少な父の産駒であり、それだけでも出資を決断したくなる募集馬と言えます。
■牝系
本仔の曾祖母ファストアズライトから連なる牝系です。ファストアズライトはグリーンFが米国から輸入した競争馬で、降級を利用しつつ中央5勝を上げた活躍馬です。更にその牝系からは本仔を含めて実に10頭がグリーンFから募集されており、既出走の8頭中の6頭が未勝利戦を勝ち上がると言う極めて良好な成績を残しています。恐らくは「最もグリーンFとの縁故関係の強い牝系」と言って良いでしょう。
■測尺(参考)
募集開始時点(2024/8/2)の測尺情報は以下の通り。
体高:153.0 胸囲:176.0 管囲:20.5 体重:465kg
胸囲と管囲が自分の基準ラインをクリアしていて好評価。また、一口馬主DBの馬体重成長シミュレーションによれば3歳春の予測体重が454kgと推定され、牝馬としては過不足ない馬格が期待できます。ちなみに、母ファストアズエバーは440kg台でデビューして最終的に490kg台で競馬をしていることから、古馬になってからの成長も見込めると思います。
■駐立写真(参考)
やや胴長のバランスで、特に肩が寝ている点が目立ちます。その分だけ胸に幅があり前が立派に見えます。トモの面積はやや小振りにも見えますが、全体的に筋肉質の体つきを見せており、如何にも短距離的なスピードがありそうです。曲飛なところもスタートダッシュに向くイメージで、父と母の脚質と同様、本仔も短い所での競馬が期待できそう。
■歩様動画(参考)
一見して前肢の出が柔らかく、可動域も広いです。曲飛なので後肢は伸び切りませんが、反対に踏み込みは深くシッカリとして見えます。前後からの歩様は両前肢が外向気味ですが、極端に懸念するレベルではないと思います。
筋肉の質感はトモに微妙な緩さも感じますが、そこは鍛えて行くしかないでしょう。歩速は速く、キビキビした動きが好印象です。
■誕生日と母年齢(参考1、参考2、参考3)
本仔の出産時の母年齢は7歳で、参考1に示す通り母年齢としては理想的です。また、祖母の出産年齢も9歳でこれも理想値。そして、母との平均年齢は8歳となり、参考2に示す通り文句なしの年齢構成です。
さらに、本仔の誕生日は2/19であり、参考3に示す通り誕生日の評価も良好です。
■生産と育成(参考)
本仔の生産は母ファストアズエバーと同じ那須野牧場ですが、育成牧場は坂東牧場→チェスナットファームに変わっています。また、外厩については、母がグリーンウッドTを利用していたのに対し、本仔はチャンピオンヒルズを利用することが出来ています。
■厩舎(参考)
預託先厩舎は栗東の牧浦厩舎。本牝系の所属馬の大半を管理されており、独特の難しい気性を理解されているところは大きな安心要素です。また、牧浦厩舎の得意条件は短距離戦に偏っており、その点でマイル以下に適性が想定される本馬はマッチすると考えています。
調教師リーディングは50位前後をキープしており、グリーンFの預託先厩舎の中では上位に数えられる存在です。重賞はドライスタウトでJPN1を制覇。2025年に入ってからもシランケドが中山牝馬Sを勝利しています。
個人的に重視する厩舎指標である「クラブ馬勝ち上がり率=45%、クラブ馬回収率=147%」も優秀なレベル。関東遠征とローカル遠征が多く、機動的に勝てるレース選択を行っている印象です。
■価格(参考①, 参考②)
募集価格は初仔の牝馬にも関わらず2000万円。グリーンファームの募集馬としては高額レベルの募集価格と言えます。但し、本仔が種付けられた2022年にはダイワメジャーの種付けがプライベート扱い移行しており、種付け価格が非公開です。そのため、具体的な価格設定のプレミアムは不明です。
■テシオ理論(参考)
父ダイワメジャーの活性値は5。母父スウェプトオーヴァーボードの活性値は2。母母父Tiznowが1。母母母父ヘネシーは5。活性値5が複数いますが、「活性値が同じ場合は世代の若い方を優位とする」の自分流解釈を用いて、優先祖先は父ダイワメジャー(活性値5)になります。これは個人的に評価する「優先祖先が世代の若い高活性値の牡馬」のパターンに該当します。毛色も母の芦毛を引き継がなかったことから、父系寄りの適性になるものと予想します。
■余談
本仔への出資は先行募集期間に決断しましたので、そう言う意味で出資に迷うところはありませんでした。懸念材料は母の激しい気性ですが、これはスウェプトオーヴァーボードの影響も大きかったと考えており、本仔については母程は危うくならないものと期待しました。
牧浦厩舎に対する巷の評価も割れるところですが、個人的な評価は「短距離馬であれば優秀」と言うもので、これも出資を躊躇させる条件にはなりませんでした。
