2021年募集馬の様子見リスト

今年から所属クラブが3つに増えたことで、これまでの様に残口のある馬を網羅的にフォローすることが困難になってきました。そこで、今後は有力な出資候補馬を予めリストアップしておいて、これを定期フォローする方法にシフトすることにしました。

以下、現時点でピックアップする10頭の有力出資候補をクラブ毎に示します。概ね自己評価の高い順に並べました。

2021/11/14(更新):ペディクラリスの2020、フォークロアの2020を追加


【グリーンF】

1.エメラルドスターの2020

■ポジティブ
関節の可動域が広く、筋肉の質感がメチャ好み。募集開始時点で個人的なNo1評価も、満口にならず様子見を継続中。ハーツクライ産駒の牡馬で2000万円の募集価格は間違いなく「訳アリ」だが、これはOCD除去手術の実施に拠るものと判断。手術の影響が回避されれば、お値打ち価格と評価出来る。預託先がクラブとの相性が良い西園厩舎で評価がアップ。

■ネガティブ
緩さの残るリスクは、調教の進捗を様子見することで回避を図る。直近の情報で気性面の難しさに言及されている点は要注意。短足気味の体系はハーツクライ産駒らしさが無く、母系寄りの産駒と見るべきか?母エメラルドスターは先の繁殖牝馬セールにて売却された。社台Fから見限られた事実はネガティブ。

■雑感
価格がもう少し安価ならば迷わないが、現状では価格と懸念材料がバランスしない印象。出資判断には育成段階で抜群の動きを見せて欲しい。

2.ペディクラリスの2020

こちらを参照

3.アースリヴィングの2020

■ポジティブ
緩さは感じるものの、筋肉の質感が好みで好評価。関節の可動域が広く、前肢が前から出る点も好評価だが、曲飛傾向で飛節が伸び切らない点は残念。ダート馬前提として、牡馬で馬格のある点は高く評価。拙出指標のプレミアム値と可動域指数の両方で出資基準をクリア。

■ネガティブ
個人的に厩舎の評価が低いのが最大のネック。クラブ馬勝ち上がり率とクラブ場回収率の2指標はそこまで悪くないのですが、過去の出資馬でレース選択の方向性が自分とは合わず、ストレスが溜まった。

■雑感
ダート馬と割り切ればトップクラスの有力候補。父パイロが少し地味で、これがシニスターミニスターならば即決で出資していた。テシオ理論にて、優先祖先が母アースリヴィングである点は魅力。

4.スリールドランジュの2020

■ポジティブ
生産は坂東牧場だが、ノーザンF育成が最大の評価ポイント。関節の可動域が意外と広く、飛節も伸びる。拙出指標であるプレミアム値と可動域指数の両方で、出資基準をクリア。その上で、この募集価格は破格。

■ネガティブ
馬格の小さいところが最大の懸念材料。募集時の管囲が18.5cmで、これは自己基準を満たしていない。現時点で筋肉の量も寂しく見える。実績の少ない若手厩舎である点はフラットの評価。母スリールドランジュは先の繁殖牝馬セールで売却されたが、これはアンデスクィーンの例もあって侮れない。

■雑感
多少の懸念材料はこの価格設定ならば許容可能。入厩限界まで馬体の成長を様子見すべき募集馬。

5.アンナモンダの2020

■ポジティブ
筋肉量が寂しいが、筋肉の質感が好み。関節の可動域が広く、飛節も伸びる。

■ネガティブ
最大の懸念材料は小さな馬格。4月生まれとは言え、10月時点で400Kg未満はリスク。中舘厩舎は成績がダート偏重に対し、ヴィクトワールピサ産駒は芝偏重でアンマッチ。中舘厩舎にはアメリカンツイストがお世話になったが、最後まで芝を試さずに引退に至った様に、思考に柔軟性を欠いた印象。

■雑感
伸びシロは大きく、グリーンファームらしい様子見向きの募集馬。馬格が出れば楽しみ。


【DMMバヌーシー】

1.フォークロアの2020

こちらを参照

2.モルトフェリーチェの2020

■ポジティブ
今年のモーリス産駒には是非とも出資したいと考えている中で、価格と馬体の折り合いが良い。前肢の出はもう一歩も、後肢の可動域は広く、飛節も伸びる。筋肉の質感も及第点。歩速が早く、キビキビとした歩様は好評価。大竹厩舎も関東では上位厩舎の一角。モーリス+ディープインパクトの配合はNIX。

■ネガティブ
現状、もう少し馬格が欲しいが、ネガティブな要素が少ない点が本馬の特徴。

■雑感
減点材料が少なく、モーリス産駒の牡馬でこの価格は魅了的。デビュー時予測体重は470Kgなので、慌てることなく成長をウォッチしたい。

3.エラクレーアの2020

■ポジティブ
緩さは感じるが、筋肉の質感が良い。関節の可動域が広く、飛節もそれなりに伸びる。ノーザンF育成である点が高評価で、ここまでの育成状況も順調。本仔は2番仔で、初仔のフミバレンタインは新馬戦を勝利。お騒がせの木村厩舎ですが、リーディングでは上位をキープ。

■ネガティブ
父リアルインパクトが地味過ぎる。一方で、セレクトセールで3850万円の落札価格は馬体の良さの裏返しか?

■雑感
馬体から出資意欲が高まるも、父リアルインパクトで覚める。動画では緩さが見えるが、牡馬で馬格もあり、乗り込めば締まるはず。育成が順調に進むことを様子見したい。

4.レッドオーヴァルの2020

■ポジティブ
DMM募集馬の傾向として、緩さと柔らかさが同居する馬が多く、本馬もそれに該当。関節の可動域は広いが、飛節の伸びが甘い。ハービンジャー+ディープインパクトの好配合で、テシオ理論では優先祖先がディープインパクト。素軽いとの評から、ディープが出ている可能性が見える。厩舎も関東の上位厩舎。

■ネガティブ
ここまでのコメントから気性に不安があり、本格的な調教に進めていない。軽微ながら怪我の類が多い点も気がかり。

■雑感
お手頃価格で、スペックも好みだが、育成過程に不穏な気配を感じる。育成が軌道に乗るまでは手を出してはいけないタイプに思える。


【YGG】

1.シンラバンショウの2020

■ポジティブ
小柄ですが、関節の可動域が広く、飛節もシッカリと伸びます。前肢も前から出て好印象。筋肉量は寂しいですが質感は好み。歩速は極めて速い。そして、何よりも激安なのがポイント。1口(1/500)のみの出資なら、年会費はエコキャンペーン適用で僅か3900円。

■ネガティブ
管囲19cmは出資基準の下限。過度な馬体重の増加は懸念化する。高橋康之厩舎は成績が低迷。栗東所属でクラブ馬回収率109%、クラブ馬勝ち上がり率29%は落第レベル。

■雑感
厩舎が残念でならないが、馬体は意外なまでに良い。価格を考えれば多少の荒には目を瞑れる。なお、母シンラバンショウは自分に一口馬主の初勝利をプレゼントしてくれた思い出の馬。

2.クラリティアイズの2020

■ポジティブ
質感の良い筋肉と標準以上の可動域は好評価。飛節も良く伸びます。加えて、破格な価格設定にも関わらず、十分な馬格がある点が高評価。オルフェーヴル+キングカメハメハの配合はNIX。尾関厩舎は今年こそ成績を落としているが、基本的に高評価できる厩舎。

■ネガティブ
懸念材料と言えるような要素は殆ど見られませんし、軽微な不安はこの価格の前では意味を成しません。

■雑感
晩成傾向でダートにも対応するオルフェーヴル産駒は、地方から復帰のスキームを確立するYGGの運営と高相性。

3.ブリオレットの2020

■ポジティブ
飛節は伸びますが、関節の可動域はもう一歩。筋肉の質感は好印象。馬格も基準値をクリア。

■ネガティブ
デビュー時予測体重が430Kg。ダート馬と判断するならば、馬格が足りない。厩舎成績は微妙なラインだがYGGとは好相性。

■雑感
シンラバンショウ、クラリティアイズと比較すると募集価格が高く、コストパフォーマンスの観点では完全に見劣り。

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