2019年度グリーンファーム募集馬の近況フォロー③

「2019年グリーンファーム募集馬の近況フォロー」の3回目です。(前回はこちら。

更新ペースが追いついていませんが、今回は12/23~25に公式サイトにアップされた情報がベースになります。また、今回の更新では最新の駐立写真が合わせて公開されました。募集時の写真よりも”き甲”の位置が明確になっており、肩の角度もより正確に測定できる状態になっています。今回はこの駐立写真についても印象をコメントしておきます。

注:各項目の印の意味は次の通りです。
  ◎:最高評価、○:高評価、△:プラス評価、-:評価なし、×:マイナス評価

1801.モンシュシュの2018(満口)

・社台Fに移動して育成中。(-)
・週3回の周回コース2000をキャンターと坂路。(△)
・少しずつ前進気勢が出てきた。(-)
・相変わらず回りに合わせて走っている。(-)
・力みが無い分だけ疲労も少ない。(-)
・馬体重453Kg。前回から-3Kg。(-)

社台Fにて育成を継続中です。周回コース+坂路のメニューは前回から変わりありません。なお、坂路のペースは不明です。毎回の更新で積極性の不足に言及されている本仔ですが、今回は「少しずつ前進気勢が出てきた」のコメントがあります。只、トータルで行間を読むと安心できる状態では無さそうなので、引き続きケアしてゆく必要があるでしょう。全体の評価はフラットにしておきます。馬体重は-3Kg減って453Kg。乗り込みながら体重がキープされていることは一定の評価が可能です。

最新の駐立写真を見ると以前よりも肩と繋ぎが立ってきた印象を受けます。首が短く、シルエット的には短距離適性の様に思えます。全体に筋肉の発達が目立たない点は調整の遅れと関連があるかもしれません。脛に幅がある点は好評価できます。

PS.今になって気が付いたのですが、本仔は左後一白の様です。

1802.リリーアメリカの2018(満口)

・社台Fに移動して育成中。(-)
・週3回の周回コース2000をキャンターと坂路。(△)
・抑えたままで1ハロン15.2秒を記録。(○)
・普段はノンビリだが乗るとピリッとする。(△)
・スピードの乗りが良い。(○)
・両前の蹄が薄く減らしやすいタイプ。(-)
・馬体重458Kg。前回から+4Kg。(-)

社台Fにて育成を継続中です。運動メニューはモンシュシュの2018と同一ですが、コメントは遥かに良い印象を受ける内容です。ハロン15.2秒の記述は坂路の時計を指すものと思いますが、今の時期に抑えたままで坂路を15秒台で走れることは、高く評価して良いでしょう。気性面のコメントもポジティブなものが多く好印象。乗り込みながら馬体重も増えており、これも評価できるところです。

駐立写真を見ると若干背中が長く、その分だけトモ幅が狭く感じます。但し、トモの筋肉の発達が見える所は好印象。加えて本仔も脛に幅のある点が評価出来ます。胸が深い所も好印象ですが、首が太くて短目なので、適性距離は短い方かもしれません。

1803.ツルマルオトメの2018(満口)

・チェスナットFにて育成中。(-)
・屋内ウッド直線1000mを週1本18秒ペース。(×)
・体質面が弱く、時々疲れを見せることがある。(×)
・走りのバランスが良くなり体力も徐々にアップ。(-)
・馬体重470Kg。前回から+6Kg。(-)

チェスナットFにて育成を継続中です。直線1000mのウッドコースを週1本の運動メニューで乗り込まれています。チェスナットF組の運動メニューは何れも同様で、坂路入りが行われていない点は横並びですが、ハロン18秒のペースは他馬よりも遅れています。これはコメントにある通り、体質面の弱さから運動を控えていると考えて良いでしょう。前回の更新の際に「緩さが目立つので乗り込んでゆく」趣旨のコメントがあったのですが、思うように進んでいない気配を感じます。
昨年のチェスナットF育成馬は同時期に坂路入りを行っていましたが、今年は総じて直線コースでの運動に留まっています。早期デビューが求められる状況下で社台Fでも坂路が導入されたのに対し、トレンドに逆行する形での育成メニューは如何なものかと思います。

駐立写真を見ると、真っ先に面積の広いトモが目に付きます。まだ筋肉の発達は目立ちませんが、この大きさは魅力的です。また、肩の角度も以前より緩やかになってきた印象があります。首が長く、背中は短く、胸は深く、個人的に好みの体型です。脚長もそこそこありますので、マイル辺りが適性距離と予想します。

1804.ゼマティスの2018(募集中)

・ノーザンF空港にて育成中。(-)
・週3回×2本の坂路を17秒ペース。(△)
・定期的にリフレッシュ調整を挟む。(-)
・動きの面でパワーアップを感じる。(△)
・馬体重453Kg。前回から+5Kg。(-)

ノーザンF空港にて育成中です。週3回×2本の坂路入りが行われており、ペースも17秒台に入っています。定期的なリフレッシュを入れているとのことですが、着実に調整が進んでいることを伺わせる内容です。「動きの面でパワーアップを感じる」のコメントも好評価できます。メニューが進みながらも体重が増えている点も含めて、総じて順調な育成状況を感じさせます。着実に乗り込みながら緩さが解消されてくれば、あとはスピード能力の有無がポイントになりそうです。

駐立写真をみると、まず目に着くのが胴の長さ。これは背中が長いことに因るもので、相対的にトモ幅が狭くなっています。一方で肩が寝ていて首も脚もそこそこ長目なので、案外と距離はこなせるかもしれません。只、胸の深さが然して無いので、スタミナ面で課題が残るかもしれません。トモの面積が小さいことと、筋肉の発達がそれほど目立たないことから、スピードの足りない所を距離で補うイメージかもしれません。

1805.ブルーモントレーの2018(募集中)

・チェスナットFにて育成中。(-)
・屋内ウッド直線1000mを週1本16秒ペース。(-)
・体調は安定してて順調に乗り込まれている。(-)
・後ろでも前でもOKで、走ることに真面目。(△)
・力強いフットワーク。ダート向き。(△)
・馬体重474Kg。前回から+3Kg。(-)

チェスナットFにて育成を継続中。チェスナットFの標準メニューで、坂路入りは行われていません。直線1000mを16秒のペースで、体調的にも順調の様ですが、他の育成牧場が坂路入りを開始している事実と比較すると、出遅れ感は否めません。只、「先頭や後ろ。どこからでも、問題なく走ることが出来る」のコメントは、前回の更新で気性的な危うさが示されていただけに、安心材料になりました。力強くダート向きと言う点については、血統的にも駐立写真からも見て取れる通りであり、想定通りとは思いつつも評価は出来ます。一方で、馬体重は微増ですが、運動メニューが軽目なことと、ダート馬を目指すと言う観点からすると、まだまだ増えてほしいところです。

駐立写真をみると、まず目につくのがトモの大きさ。面積が大きいと同時に筋肉の発達も目立ちます。特に幅のある半腱半膜様筋が見事です。また、肩の角度も寝ていて前後のバランスも良好。更に首と脚の長さもあるので、距離もそれなりにこなせそうです。血統的にダート馬だとは思うのですが、改めて見て馬体のバランスが大変良く、ケチを付けるところが見当たりません。案外とスピードもあるのではないかと思わせます。

1806.マンハッタンフィズの2018(募集中)

・社台Fに移動して育成中。(-)
・週3回の周回コース2000をキャンターと坂路18秒ペース。(△)
・発熱の症状からは回復した。(-)
・前向きな気性で、ハミをしっかり取って走る。(△)
・力不足で、体が気持ちに付いていかない。(×)
・馬体重438Kg。前回から+2Kg。(-)

社台Fにて育成中。熱発で出遅れたが、現在は坂路入りまで進んでおり、ペースはハロン18秒。前回の更新で幼さが指摘されていた気性面ですが、今回のコメントはプラス評価出来る内容です。ただし、体力的には明らかに課題を残しており今後の乗り込みが重要になりますが、まだ馬体重が438Kgと寂しく、これがネックで乗り込みが進まないことになるとリスクになります。

駐立写真をみると、本仔もバランスの良い馬体をしています。特に深さのあるトモに加えて、太い脛が好印象です。加えて、胸が深く首も脚も長いので、中距離まで普通にこなせる様に思います。一方で、懸念材料は筋肉の発達がまだ見えて来ないこと。広いトモも筋肉の隆起は見えず、スピード能力に不安が残ります。

1807.オープンユアアイズの2018(募集中)

・社台Fに移動して育成中。(-)
・週3回の周回コース2000をキャンターと坂路18-17秒ペース。(△)
・進めてからも後肢球節の状態に変わりなし。(-)
・体を大きく使い、脚捌き良くキレイな飛び、(○)
・馬体重490Kg。前回から+4Kg。(-)

社台Fにて育成を継続中です。メニューとしては社台Fの平均的なものですが、坂路の時計が着実に上がってきています。今回のコメントでも動きの良さが読み取られ、特に脚の捌きの良さについては前回から続けて言及されています。キレの目立つ走りであることは疑いないでしょう。一方で、懸念される脚元については特に状態に変わりなしとのことですが、引き続き注視しておく必要がありそうです。牝馬にしては馬各があり、体重も着実に増えてきて490Kg台に乗ってきましたが、脚元の危うさを考慮すると、この辺りで止まってくれた方が良かと思います。

駐立写真をみると、馬体重ほどの迫力を感じません。これは全体に占めるトモの面積が然して大きくないことに原因がありそうです。胴長に対して体高が高く、首もそれなりに長いので、距離適性は広そうです。深い胸も距離をこなす上で好印象。一方で、気になる点をあげると、調整が進んでいる割には前後共に筋肉の発達が目立ちません。ダッシュの効くタイプでは無い気がします。

1808.スルーレートの2018(募集中)

・ノーザンF空港にて育成中。(-)
・週2回×2本の坂路を18-17秒ペース。(-)
・坂路入り後も馬体は維持できている。(-)
・引き続き成長を促しながら進める。(-)
・馬体重420Kg。前回から-5Kg。(×)

ノーザンF空港にて育成中。成長を促しながらも坂路入りが開始されています。18-17秒ペースのメニューは先行グループからは一歩遅れている印象です。取り合えず、進めながらも体重は維持できているとのことですが、今回も前回比マイナス体重で420Kgまで減ってしまいました。これ以上減ってしまう様ですと、思うように育成が進められない状況になるかもしれません。引き続き、本仔は馬体の成長がリスクとなりそうです。、

駐立写真を見ての第一印象はまだ幼い感じです。明らかに腰高のシルエットをしており、まだまだ成長の余地はありそうです。ぱっと見は胴長ですが、短足と言う程でもありません。胸に深さがなく、直飛気味であることから、距離適性は短距離で間違いないと思います。なお、脛が太いところは評価できます。

1809.トゥルーストーリーの2018(募集中)

・吉澤ステーブルにて育成中。(-)
・BTCの屋内直線コースを22-20秒ペース。(×)
・調教は順調だが体が幼い。(-)
・当面は成長と体力強化に重点を置く。(×)
・馬体重414Kg。前回から+7Kg。(-)

吉澤ステーブルにて育成中。BTCの屋内直線コースを22-20秒の運動メニューで乗り込まれていますが、飽く迄も成長促進が優先で、時計は詰まって来ていません。当然、坂路入りも見送られています、5月生まれなので止む無い面はありますし、体重も少しずつ増えてきていますが、依然として楽観できないレベルにあることは疑いありません。

駐立写真をみて、本仔も第一印象はまだ幼い感じです。只、馬体のバランスそのものは意外と良い様に思います。特に首の長さが目立ちますので、距離がこなせれば面白いのですが、母親が気性面の問題から短距離馬でしたので、その辺りが如何出るのかが気になります。何れにしても、もう少し筋肉がついて来てからの話です。

1810.オールドパサデナの2018(募集中)

・社台Fに移動して育成中。(-)
・週3回の周回コース2000をキャンターと坂路16秒ペース。(△)
・着実に体力強化している。とても順調。(△)
・前進気勢があって気合い乗りが良い。(△)
・馬体重468Kg。前回から±0Kg。(-)

社台Fにて育成を継続中です。坂路の時計が着実に上がっており16秒台まで進んでいます。体力面と気性面の両面でポジティブなコメントがあり、懸念材料が見当たりません。至って順調な育成状況と見て良さそうです。馬体重は前回から増減なしですが、これもペースアップしながらの状況なので、好評価して良いでしょう。

駐立写真をみると、肩の角度が募集時よりも立ってきた様に感じます。また、背中が伸びて、その分トモ幅が狭まった様に見えるのも減点材料です。更に、トモの筋肉に発達が見えないことから、身が入るまで時間が掛かりそうな印象を受けます。胴長で脚も長いので中距離まで十分にこなせそうですが、首の長さが短い点が残念で、頭もやや大きく見えます。一方で、太い脛は好印象。繋ぎは短く立ち気味なので、トラック適性はダートではないかと思います。

1811.アースサウンドの2018(残口僅か)

・チェスナットFにて育成中。(-)
・屋内ウッド直線1000mを週1本16秒ペース。(-)
・力強いフットワーク。牝馬らしからぬ走り。(△)
・操作性が高く扱いやすい。(△)
・馬体重480Kg。前回から+2Kg。(-)

チェスナットFにて育成を継続中。チェスナットFの標準メニューで、坂路入りは行われていません。直線1000mを16秒のペースで、体調的にも順調の様ですが、他の育成牧場が坂路入りを開始している事実と比較すると、出遅れ感は否めません。一方で、軽目のメニューながら体力面と気性面の両方でポジティブなコメントが上がっている点は評価が出来ます。前回はテンションが上がり易い旨のコメントがありましたが、今回は操作性の良さに言及があり、極端な気性面の問題は無さそうです。馬体重も前回増加の反動が無く維持できています。牝馬としては十分な馬格でしょう。今後は坂路入りした後の動きに注目したいところです。

駐立写真をみると、先ず目に付くのが発達したトモです。大きさがある上に筋肉の隆起が見えていて、半腱半膜様筋に幅のあることが判ります。一方で、肩の角度が募集時よりも寝てきており、加えて首と脚が長目で胸も深く、中距離まで十分にこなせそうなシルエットです。更に、幅のある脛も評価できるポイントです。全体的にバランスが良く、ケチの付け所がないのですが、強いて挙げれば鼻の穴の小さい所が減点材料です。なお、繋ぎは短くて立ち気味なので、トラック適性はダートかもしれません。

1812.レイヨンヴェールの2018(募集中)

・社台Fに移動して育成中。(-)
・週3回の周回コース2000をキャンターと坂路。(△)
・体が幼い。右にもたれる傾向があったが、改善傾向。(×)
・気合い乗り良くハツラツと走る。(-)
・馬体重453Kg。前回から+2Kg。(-)

社台Fにて育成を継続中です。坂路入りも行われていますが、時計の記載がありません。只、前回の更新で18秒台でしたので、それよりは上がっているものと推察されます。気になる点は体が幼い点で、これは前回も「気持ちに体が付いていかない」と指摘されていた部分です。また、前回の更新で「ハミ受けが悪い」のコメントがありましたが、これが今回の「右にもたれる傾向」に繋がっている可能性もありそうです。気性的に前向きである点は評価出来ますが、全体的に今回もトーンダウン傾向を感じます。

駐立写真をみると、肩が寝ている所は募集時から変わらないのですが、いま一つトモが寂しく見える様になってしまいました。毛色の影響もありますが、筋肉の発達が確認できず、実が入るまで時間が掛かりそうな印象を受けます。胴の長さに対して首が短く、顔が大きく見える点から、長い距離は難しい様に思えます。

1813.アイアムルビーの2018(募集中)

・社台Fにて育成中。(-)
・周3回2000mをキャンター。(×)
・徐々に体力が付き、体重も増えてきた。(-)
・気性面に危うく、運動するとスイッチが入る。(××)
・スピードセンスはあるが頼りすぎ。一気に走る。(×)
・馬体重444Kg。前回から+4Kg。(-)

社台Fにて育成を継続中です。周回コース2000mをキャンターのメニュー。未だに坂路入りが出来ていません。その要因について、前回の更新では「成長を促すため」との記載がありましたが、今回の更新を見る限り、気性面に抱える問題が大きい様です。字面からは運動すると制御が効かない状況が読み取られ、牝馬ですし拗らせると競走馬としてのデビューすら危ぶまれます。但し、疳性とスピード能力は疑いない様なので、気性をなんとか御すことが出来れば、短距離で化ける可能性を秘めているかもしれません。前回の更新では「メンタルは安定していて落ち着きがある」とコメントされていたのですが、トレーニングを開始して180°評価が変わってしまいました..。

駐立写真をみると、募集時から変わらず肩が寝ているところは好感が持てますが、トモ幅の無い所が減点材料です。そして何より、全体的に幼い印象で筋肉の発達が見ることが出来ません。これは乗り込みが遅れていることの証左とも考えられます。

1814.アースグリーンの2018(募集中)

・チェスナットFにて育成中。(-)
・屋内ウッド直線1000mを週1本18秒ペース。(×)
・乗り込みながら体重は増えている。(-)
・馬体重428Kg。前回から+10Kg。(-)

チェスナットFにて育成を継続中。坂路入りせずに直線1000mのメニューはチェストナットF組の標準ですが、やはり他の育成牧場と比べると見劣りがします。加えて、18秒のペースはチェストナットF組の中でも遅れており、育成状況に予断は許しません。+10Kgの体重増加は一応ポジティブですが、これも前回減った分を回復した程度ですし、何より428Kgではまたまだ足りません。一方で、前回の更新で記載のあった「テンションの上がり易い問題」については、今回は言及されていません。

駐立写真をみると、一見してまだまだ幼い感じなのですが、意外とトモは面積があって、これに筋肉が付いて来れば立派なトモになりそうです。一方で、脚は長目ですが、首が短く、顔が大きい印象を受けます。脚質的にはどっち付かずでバランスを欠いているかもしれません。そして、本仔で注目したのが繋ぎの角度で、前脚の繋ぎをみるとかなり寝ている状態が見て取れます。これを見る限りでは、トラック適性は芝なのかもしれません。

1815.クーデンビーチの2018(募集中)

・社台Fに移動して育成中。(-)
・週3回の周回コース2000をキャンターと坂路17秒ペース。(△)
・運動量を増やしても体重は維持。(-)
・落ち着かない面があるが、まとまった走り。(-)
・硬さがなく、スピードに優れた好アクション。(△)
・メンタル面に変わりなし。(-)
・馬体重458Kg。前回から+2Kg。(-)

社台Fにて育成を継続中。坂路17秒のペースは前回更新から変わりませんが、本数が2本から3本に増えています。只、社台Fで最も進んでいるグループは16~15秒台で乗られていることから、それに準じる進捗状況と言うことになります。気性の強さに関するコメントは前回から続いていますが、1つの競走馬の資質とも考えられ、今のところは許容範囲と見ておきます。一方で、スピード能力に関しても続いて言及されており、こちらについても間違いは無さそうです。馬体重は+2kgの458Kgで、前回の大幅増からリバウンドなく維持が出来ている点は評価できます。

駐立写真をみると、全体的に整ったスタイルであることが特徴だと思います。前後のバランスが良く、長い首も特徴的です。太目の脛も好印象。肩が寝ていて、脚も長目なので、距離も十分にこなせると思います。あとはもう少し筋肉の発達が目立って来て欲しいところです。

1816.デザートオブムーンの2018(募集中)

・社台Fに移動して育成中。(-)
・週3回の周回コース2000をキャンターと坂路。(△)
・心身共に安定。年内に15秒ペースに進む。(○)
・前進気勢あり。前肢の振り上げが力強い足捌き。(△)
・馬体重464Kg。前回から+4Kg。(-)

社台Fにて育成を継続中。現在の坂路の時計は明示されていませんが、年内に15秒ペースに進むとのコメントから、社台Fでは最も進んでいるグループと考えて良さそうです。「前肢の振り上げが力強い」のコメントもプラス評価ですが、やはりダート適正と言うことでしょう。あとはスピード能力が鍵になりそうです。乗り込みながら体重が維持できている点も好評価です。

駐立写真をみると、先ずは面積のある立派なトモが目立ちます。一見すると首が短く見えましたが、これは首の太さによる錯覚で、長さ自体は決して短くありませんでした。肩の角度は募集時よりも寝て来ていて、脚も長く、パイロ産駒としては距離がこなせそうな気がします。只、立ち気味の繋ぎから、やはりトラック適性はダートであると思います。

1817.レースウィングの2018(募集中)

・ノーザンF空港にて育成中。(-)
・坂路×週2回。16-17秒ペース。(△)
・年内に15秒台を予定。(○)
・リフレッシュを挟みながらペースアップ。(-)
・上背あり、しっかりした体付き。体重も維持。(-)
・馬体重485Kg。前回から+5Kg。(-)

ノーザンF空港にて育成中。リフレッシュを挟みながらペースアップが図られており、年内には坂路を15秒ペースに進む予定。馬体重も維持されており、全体的に順調な育成状況が読み取れます。あとはスピード能力の有無が鍵となりそうです。

駐立写真をみると、真っ先に目立つのが長い脚です。只、その分だけ胸の深さが足りないような印象を受けます。また、距離をこなす上では首の短さが気になります。但し、これは写真映りと言うか、顔が撮影者側に傾いていることも原因かもしれません。一方で、トモの面積はそれなりにあるのですが、筋肉の発達が寂しい様に思えます。

1818.ノーブルリーズンの2018(募集中)

・ノーザンF空港にて育成中。(-)
・坂路×週2回。2本。17秒ペース。(△)
・坂路入りしてから順調に進んでいる。(-)
・体が減ったのでリフレッシュを挟む予定。(-)
・馬体重437Kg。前回から-12Kg。(×)

ノーザンF空港にて育成中。入厩の遅れでビハインドがあったが、坂路入りして順調に挽回してきています。只、その一方で体重が落ちてしまったことは残念です。馬格の小さい仔ですので、引き続き成長具合には注意を払う必要があるでしょう。

駐立写真をみると、全体的に幼い印象を受けます。き甲が抜けておらず、腰高でまだまだ成長をしそうな体型です。胴長で脚も長く、首の長さもあります。肩も寝ているので、中距離までこなせそうな体型に見えます。トモの面積も十分にあるのですが、筋肉の発達は目立ちません。ここから鍛えて行くことで印象は変わって来そうです。

1820.ボーナスチャンスの2018(受付終了)

・チェスナットFにて育成中。(-)
・屋内ウッド直線1000mを週1本18秒ペース。(×)
・精神面が幼く、周りを気にしすぎる傾向。(×)
・馬体重446Kg。前回から+8Kg。(-)

チェスナットFにて育成を継続中。坂路入りせずに直線1000mのメニューはチェストナットF組の標準ですが、他の育成牧場と比べると見劣りがします。加えて、18秒のペースはチェストナットF組の中でも遅れており、育成状況に予断は許しません。また、気性面の幼さを指摘するコメントもマイナスです。前回の更新では「気の強さ」について言及されていましたが、今回は臆病な面がコメントがされています。何れにしても気性面の成長は不可欠でしょう。

駐立写真をみると、腰高でこれからまだ成長をしそうな体つきですが、それでも全体的なバランスの良さが目立ちます。トモの面積があり、首も長く、肩も寝ています。後脚の部分に尾が被っていて飛節の位置が特定出来ないのですが、それでも太さの推測できる脛は好印象です。只、本仔も筋肉の発達は目立ちませんので、ここから鍛えていくことで見栄えが変わってくると思います。

おわりに

今回の更新で全体的に好印象を受けたのは、リリーアメリカ・ゼマティス・オープンユアアイズ・オールドパサデナ・アースサウンド・クーデンビーチ・レースウィングあたりです。特に、前回比で大きく評価を上げたのがリリーアメリカです。また、アースサウンドは運動メニューこそ遅れ気味ですが、コメント自体は評価が出来ますし、何よりも駐立写真が抜群に良く見えました。

以上を含めて、自分自身の出資に向けての評価順位を記します。

◎ :デザートオブムーンの2018
○ :アースサウンドの2018
▲ :オールドパサデナの2018

:クーデンビーチの2018(出資済み)

既に出資を確定しているクーデンビーチを除外すると、次いで気になるのが(関東縛りで)デザートオブムーン・アースサウンド・オールドパサデナの3頭です。一応順位を付けましたが、3頭の差は殆どありません。アースサウンドは進捗状況に劣りますが、駐立写真を高評価しました。逆に、オールドパサデナは育成こそ順調ですが、駐立写真がピンと来ずに評価を落としています。残るデザートオブムーンは全体に纏まっているのですが、牝馬でダート適性なので、華を欠くところが悩ましいです。只、募集時よりも距離がこなせそうに見えるところで評価は上がりました。

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