こちらに書きました様に、今年の出資戦略は「特別提供馬はスルーして入厩まで様子見を決め込む」ことにしたワケですが、そもそもグリーンファームの募集馬をこの段階で評価するのは自分的には極めて困難と思っています。
具体的に、募集カタログを見て「馬体が良いな」と感じた募集馬はツルマルオトメ,スルーレート,デザートオブムーン辺りであり、反対にイマイチに見えたのが、トゥルーストーリー,アイアムルビー,レースウィング辺りでした。しかし良く見ると、前者は2月~3月生まれであり、後者は3月~5月生まれです。要するに自分の相馬眼では早生まれが良く見えて、遅生まれがイマイチに見えているに過ぎないと言うことになります。
巷で囁かれる様に、グリーンファームの募集馬が玉石混合のアウトレットであるとすれば、玉は現時点では見栄えの悪い遅生まれの方に潜んでいる可能性が高いと考えられます。この辺りが、トップクラブとグリーンファームとの出資戦略の明確な違いであり、素人の単純な横の比較では本質は見えて来ないことになります。
そして、この問題への一助となるのが「一口馬主DB」が提供してくれている「馬体重成長シミュレーション」です。本機能を用いてデビュー時の馬体重を予測し、その予測値と現在値の乖離が大きいほど「現在の馬体と将来の姿が違っている」と言うことになります。以下、カタログ送付と同時に提示された馬体重を用いて、デビュー時の馬体重をシミュレートした結果を示します。(注:今回ベースにした馬体重の測定日は8/5としました。)
馬名 | 誕生日 | 実測値 | 予測値 | 乖離値 | 乖離率 |
モンシュシュの2018 | 5/15 | 433 | 506 | 73 | 17% |
リリーアメリカの2018 | 2/17 | 433 | 474 | 41 | 9% |
ツルマルオトメの2018 | 2/9 | 459 | 474 | 15 | 3% |
ゼマティスの2018 | 3/13 | 447 | 494 | 47 | 11% |
ブルーモントレーの2018 | 5/5 | 445 | 512 | 67 | 15% |
マンハッタンフィズの2018 | 3/21 | 414 | 452 | 38 | 9% |
オープンユアアイズの2018 | 2/18 | 463 | 480 | 17 | 4% |
スルーレートの2018 | 3/18 | 428 | 462 | 34 | 8% |
トゥルーストーリーの2018 | 5/15 | 392 | 456 | 64 | 16% |
オールドパサデナの2018 | 4/5 | 437 | 494 | 57 | 13% |
アースサウンドの2018 | 2/5 | 455 | 470 | 15 | 3% |
レイヨンヴェールの2018 | 4/15 | 428 | 492 | 64 | 15% |
アイアムルビーの2018 | 3/17 | 412 | 450 | 38 | 9% |
アースグリーンの2018 | 2/10 | 412 | 436 | 24 | 6% |
クーデンビーチの2018 | 4/10 | 421 | 466 | 45 | 11% |
デザートオブムーンの2018 | 2/13 | 445 | 464 | 19 | 4% |
レースウィングの2018 | 4/1 | 449 | 486 | 37 | 8% |
ノーブルリーズンの2018 | 4/1 | 420 | 462 | 42 | 10% |
ネーラペルレの2018 | 4/16 | 445 | 506 | 61 | 14% |
これは当然の結果ですが、遅生まれの仔馬ほど乖離率が大きく、15%を超える成長余地のあることが判ります。一方で、2月生まれの仔馬は乖離率が小さく、既に成長具合が収束状況にあることが判り、このことから遅生まれの仔馬も2~3か月経れば馬体が固まってくることを示しています。即ち、遅生まれの仔馬の馬体を素人が見るなら、2~3か月先にする方が望ましく、今はまだ時期尚早と言うことになります。
ちなみに、今回のシミュレーション結果をみると、昨年よりも若干大き目に出ている様な気がします。最も軽量予測なのがアースグリーンの2018ですが、それでも一応436Kgあります。決して十分な馬体重ではありませんが、絶望的なレベルでもありません。(但し、オルフェーヴル産駒としては小さすぎです。)
取り敢えず様子見を決め込んだ自分としては、スルーレート,トゥルーストーリー,オールドパサデナ,アイアムルビー,クーデンビーチ,レースウィング,ノーブルリーズン辺りの、今後の成長を楽しみにウオッチして行きたいと思います。