競馬場で写真撮影③

一眼レフを手にしたカメラ初心者が競馬場に愛馬の写真を撮りに行く話の3回目です。(前回はこちら

前回投稿が11/27ですので、ネタとしては半年近くも間が空いてしまいましたが、この間に写真を撮っていなかったわけでは全くなくて、むしろ試行錯誤を続けて来た次第です。今回はその経過をまとめて記録しておきたいと思います。

1.機材の強化

まずこの間に、電子ビューファインダー(EVF-DC1)を購入しています。EOS M3には元々ファインダが設けられておらず、背面の液晶パネルを見てシャッターを切る仕様なのですが、これが晴天の競馬場では全く役に立たないことを悟りました。要は周囲が明る過ぎると液晶画面がまともに映らず、愛馬が馬群の何処を走っているのか確認することが出来ない状況になってしまいました。結論として、競馬場でレース写真を撮影するためにはファインダーは必須です。

結局、自分はこの中古の電子ファインダーをで1万円+αで購入したのですが、カメラ本体を3万円で入手したことを考えると、なんともバランスの悪いコスト構造になってしまいました。最初からファインダーが必須であると判っていれば、同じ総額で違う選択肢があったかもしれません。

次に、大枚をはたいて入手したのが100-400mmの望遠レンズです。中古品でしたが6万円弱の出費となりました。
100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD (Model A035E)
それまではキャノンのEF-S55-250mmを使用していましたが、東京競馬場でダートのレースを撮るには如何にも倍率不足を感じたことから、一気に望遠側を400mmまで延ばしたレンズを購入した次第です。

ちなみに、これら電子ファインダーと100-400望遠レンズをEOS M3に装着した姿はこんな感じになりました。

カメラ本体に対してレンズがアンバランスなまでに巨大であり、携帯性がセールスポイントの1つであるM3の特徴が見事に損なわれています..。😅 ここまでやるのであれば、ミラーレスではない一般の一眼レフを用意するのが普通と言うことになりますが、取り敢えず今回はこの機材で何処までのレース写真が撮れるのかがポイントになります。

2.現地撮影

まず、電子ファインダーについてはこれが無ければ撮影不能に陥る可能性がある以上、必需品としか言いようがありません。
一方で、TAMRON製100-400mm望遠レンズについては使いこなすまでにそれなりの時間を要する結果になりました。多分に本体側の性能不足もあると思うのですが、オートフォーカスに迷うケースがあったり、期待する程のピントが得られなかったりと、試行錯誤を続ける状況になりました。そして最終的には、フォーカスの捜索範囲を遠方に制限したり、露出を絞り気味に設定することでなんとか打率を上げて行くことが出来ました。

ここで残るは「倍率を幾つ位に設定して撮影するか」と言う問題でした。最初は最大望遠の400mmで撮影するのが最も画質が良いだろうと単純に考えていたのですが、実際に倍率を上げてみると、「僅かなカメラの動きで被写体が簡単にフレームアウトしてしまう」と言う単純な問題に嵌りました。この辺り、上級者ならば上手にカメラを操れるところなのでしょうが、初心者的にはなかなか高いハードルです。結局、ある程度倍率は抑え目にすることで対象をフレームに収めることを優先させて、後からトリミングで構図を調整することが現実的な撮影方法として落ち着きました。

(1)芝のレースをスタンド中段(2階付近)から狙う場合

この場合、東京ならば250mm、中山ならば200mmでもなんとか届く感触です。何れにしても250mmあれば十分とだと思います。ちなみに、スタント最前列からならば200mmでも届くのですが、この場合は低い位置からの撮影になるため、外埒が邪魔になるかもしれません。

2019/4/27東京7R:返し馬(スタンド中段から撮影。ズーム200mm)

(2)ダート戦をスタンド中段(2階付近)から狙う場合

この場合は明らかに250mmでは苦しくて、300mmが必要になります。特に東京競馬場では間違いなく足りないと思います。スタント最前列からならば250mmでも届きますが、ダートでは確実に埒が邪魔になってしまいます。

2019/5/11東京4R:返し馬(スタンド中段から撮影。ズーム300mm)

(3)スタンド後方(3階付近)から狙う場合

雨の日などはスタンド後方から撮りたくなることがあるのですが、この場合は中段からの撮影に対して+50mmが必要になる印象です。即ち、芝で300mm、ダートならば350mmが欲しくなります。

2019/4/27東京5R:決勝線手前(スタンド後方から撮影。ズーム300mm)

(4)指定席(4~5階)から狙う場合

非常に怠慢ですが、東京競馬場の指定席(4~5階席)からでも、400mmの望遠があればそれなりの撮影が可能になります。但し、S指定席の場合は前面にガラスが有りますから、その繋ぎ目を避ける必要は生じます。その点では屋外のA~B指定席の方が撮影には有利なのですが、エアコンがないと言う問題があります..。

2019/4/27東京10R・春光S:決勝線手前(5階S指定席から撮影。ズーム400mm

2019/4/27東京11R・青葉賞:スタート直後(5階S指定席から撮影。ズーム400mm)

3.おわりに

この半年の間に色々と試行錯誤しながら判ってきたことは、競馬場でゴール正面を狙う目的であれば、望遠側は300mmまであればなんとか届くと言うことで、400mmまでの望遠レンズは不要かもしれません。恐らく350mmあれば余裕なので、それよりはオートフォーカスの速いレンズや明るいレンズを選んだ方が利便性が高い可能性があります。そういう意味で、キャノンならば評判の良い以下のレンズが今の自分にはベストチョイスだったかもしれません。但し、未だに中古でも5万円近い価格になります。

EF70-300mm F4-5.6 IS II USM

さらにここで5万円使うならば、欲張って憧れのLレンズに手を出すと言う選択肢も浮上して来ます。

EF70-300mm F4-5.6L IS USM

新品で12万円近いレンズですが、中古ならば7万円台で入手可能です。このクラスの割には重量も1Kg程度であり、競馬写真用としては理想的に思えます。流石にEOS M3のこのプロ仕様レンズを取り付けたらアホとしか思われませんが、ボディをステップアップした暁には是非とも入手してみたいレンズです。

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