馬券スタイルの話①

これから何回かに分けて、今の自分の馬券スタイルについて書き残しておくことにします。将来的に、宗旨替えしてしまう可能性は否定できませんが、取り敢えず「この頃はこんなことを考えていた」と振り返れる様にしておくことが目的になります。

以前アップしていた注目馬の記事を読んで頂いた方は御存知かと思いますが、基本的に自分の馬券スタイルは、中穴と本命サイドの馬を組み合わせたワイド1点または3点のボックス買いです。さらに、ターゲットとする平均的なオッズは約6倍で、これを5回に一度の割合で的中させることを目標にしています。もし、この目標が実現できるならば、回収率は120%になり、極めて優秀な成績を残せることになりますが、残念ながらこの目標は未だ未達であり、これを実現するべく常に試行錯誤を続けています。以下、何故この様な馬券スタイルを目指すのか、考えをまとめます。

1.回収率と的中率と破産確率

先ず始めに、自分が目指す最終目標は飽く迄も回収率の確保です。稀に高額配当を当てて気分を良くすることは、目標ではありません。仮に三連単を83点の買目で万馬券を当てる場合を考えると、回収率はやはり120%ですので、ワイドでも3連単でも同じと考えることも出来ますが、大きく異なるのは1レースの最低投票金額です。種銭が十分にあるならばそれでも良いのですが、1日に36レースの馬券を買う場合では、1レースに8300円もつぎ込んでしまうと、1日に必要な軍資金は約30万円にも達します。普通の家庭人にとって、これでは資金が保ちません。これが1点/1レースであれば、1日の最低投票額は3600円に抑えられます。
もちろん、83回に一度の割合で万馬券が当たる馬券を1点/1レースで36レース買い続けても良いのですが、この場合は馬券が当たるのが確率的に2~3日に一回の割合になりますので、今度はモチベーションが保てません。

さらに、同じ自己資金の人が馬券を買う場合、低オッズで高的中率の馬券を買う方が、高オッズで低的中率の馬券を買うよりも、破産する確率が低いことを知る必要があります。これは資産運用の世界では”バルサラの破産確率”と呼ばれる理論から導かれるのですが、数学的な説明は省略して簡単に例だけを示すと破産確率は以下の様になります。

(1) 種銭1万円で、的中率20%、オッズ6倍の馬券(回収率120%)の馬券を百円ずつ買い続けた場合、種銭が尽きる確率は0.048%。
(2) 種銭1万円で、的中率10%、オッズ12倍の馬券(回収率120%)の馬券を百円ずつ買い続けた場合、種銭が尽きる確率は3.2%。
(3) 種銭1万円で、的中率5%、オッズ24倍の馬券(回収率120%)の馬券を百円ずつ買い続けた場合、種銭が尽きる確率は19.4%。
(4) 種銭1万円で、的中率2%、オッズ60倍の馬券(回収率120%)の馬券を百円ずつ買い続けた場合、種銭が尽きる確率は52.8%。

ここで理解すべきことは、「回収率が100%を超えていても、種銭に対して的中率が低いと高確率で破産してしまう」と言う事実です。言い換えれば、(4)のケースでも種銭が10倍の10万円あるならば、破産確率は0.17%に低下します。要するに高オッズ馬券を買って、収支を維持する為には相応の資金力が必要になります。すなわち、少ない資金で馬券を買い続ける場合には、低オッズの馬券を買う必要があると言うことになります。
なお、資金力に関わらず、回収率が100%を超えていることは破産しない為の最低条件です。回収率が100%未満の場合には、どんなに資金が潤沢であっても、いつかは必ず破産します。

ちなみに、資産運用の世界では、投資ポジションの適正な破産確率は0.5%以下と言われています。

<<次回に続く>>

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする