12/28立志賞:ミスティックロアは攻め馬不足でも2着

12/28、中山9R・立志賞(2勝クラス・ダート1800)にミスティックロアが出走しました。前走のレパードステークスを1人気に推されながら14着に大敗した本馬ですが、約5カ月の立て直し期間を経て、自己条件からの再出発となります。

先ず、本走の馬体重は520kgでこれは過去2走から変化ありません。放牧中は550kg台に乗った馬体重でしたが、本番ではこれまでと同じレベルに絞られました。一方で、問題の気性面については、トータルで若干の成長があった感触です。

追い切りの乗り手の方からは、「以前と比べて随分と落ち着いた。その分だけ爆発力が失われていないかが心配。」の旨のコメントがあったのですが、結果からみると、「まだまだ気性的には成長不足で、その分、爆発力も失われていない。」が実際でした。

自分も当日は現地臨場したのですが、騎乗命令が掛かった時点で到着したため、パドックの周回状況を見ることが出来ませんでした。最後の所だけをみた印象では、2人引きになっており、煩い仕草も変わりは見られませんでした。パドックで坂井Jは騎乗せず、先入れで馬場入場をして行きました。

事前のクラブ発表では返し馬の行えない可能性についても言及がされていましたが、過去の様に馬場入り直後に暴れるまでの酷さはなく、周囲を眺める余裕こそありませんでしたが、返し馬を行うことは出来ました。この辺りは気性的な成長が感じられた様に思います。実際、坂井Jからは「パドック、返し馬と雰囲気はすごく良かった」のコメントが出されています。

スタートの反応は必ずしも悪いものではありませんでしたが、やや上に伸びあがる様な形になってダッシュが出来ず、二の脚も付かづに後方12番手からの競馬となりました。また、この辺りは鞍上にも押し出す意図は感じられませんでした。

レースは12番手のまま2角を回り、バックストレートで10番手に上がりましたが、結果的にここでの仕掛けが遅かったことが敗因になりました。展開的に先行馬に楽して走らせてセーフティリードを許してしまった以上、バックストレートではもっと早く押し上げて差を詰めておく必要があったと思います。

3角から追い出しを開始して4角出口ではまだ9番手。外に出して伸び始めますが、砂を嫌がったのか首を曲げていてスピードにのりません。ラスト200Mで前が開いて本格的な走りにチェンジし、そこから1段階の伸びを見せましたが、時すでに遅く0.4秒差の2馬身まで詰めるのが精一杯の2着でした。

上り3Fの時計は38.9で最速タイ。Target-JV補正タイムは「101」を記録していることから、時計的には水準の時計で走破しており、むしろ「あの内容にも関わらず、能力だけで2着まで来た」と言うのが正直な感想です。

レース後の矢作師からは「休み明けでテンションを考えるとあまり攻めた調教はできなかったですし、この馬ならこれで勝てると思っていました。」のコメントが出されています。まぁ、見方に依れば「そんな甘い考えで勝てるはずがない」と言う意見も出る所ですが、個人的には「今回はこれで良かったのではないか」と考えています。

振り返って本走は、気性難から競馬にならず大敗したあとの競馬でした。もし、今回も同様の結果になってしまったら、今後の使い方に大きな難点を残す状況でした。そう言う意味では、気性を最優先にして慎重に運んだことは理解できますし、それにも関わらず2着まで持ってきたことで、「やはり能力は間違いない」の評価を確保することが出来ました。個人的には今回のレースから精神面での成長はみられたと思いますし、2勝クラスは明らかな通過点であり、4歳春までには3勝クラスを突破してオープン入り出来る感触が得られたと思っています。

今後の予定について矢作師からは「能力はあんなものではないですし、使った上積みもあると思います。状態が問題なければ、年明けの京都開催で使う予定です。」のコメントが出されています。具体的なレース名は示されていませんが、続戦するのであれば節は空けないはずですので、1/13の五条坂特別(京都・ダート1900)が有力ではないかと予想します。100Mの延長になりますが、ミスティックロアにはその方が合うような気がします。

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