3/19中山12R:ローズボウルは成長を感じさせる競馬で2着

3/19、中山12R・2勝クラス(ダート2400)に愛馬ローズボウルが出走しました。前走から距離を600M延長して臨んだ今走でしたが、見違える様な競馬を展開して、2着と結果を残しました。

約2ヶ月振りとなる今走は前走の1800Mから2400Mに距離を延長。主戦場とした2100Mで成績が頭打ちになり、1800M戦に活路を見出したかに見えたローズボウルでしたが、陣営はこれを顧みず、一転して距離を伸ばす戦略に出て来ました。

先ず今走の馬体重は-2Kg減らした512Kg。そして、何よりも驚いたのはパドックを周回する姿です。ローズボウルのパドックは現地でも相当な回数を見て来ましたが、首を捻る様な落ち着かない動きが目立ったのに対し、今回は前を見据えて堂々とした周回が目を惹きました。思わず、「今日は何かが違うのでは無いか」と期待してしまう程の気配でした。

鞍上は2~3歳時に主戦を務められていた武藤J。レース後に林師からコメントがありましたが、今回はローズボウルの過去走を研究して臨んだとのことで、結果を見る限り完璧な騎乗を見せてくれました。

今走の注目点は1800M戦で結果を出した「末脚を伸ばす競馬を堅持する」のか、「距離延長のセオリーに従って先行策を採る」のかでしたが、陣営の選択は前者でした。スタートを綺麗に決めたローズボウルは、先行を狙う馬達を先に行かせ、第2集団の先頭に落ち着きます。1週目の3角を7番手で回たところで、挟まれて首を上げるシーンがありましたが、少しポジションを下げただけで大事には至らず、スタンド前を9番手で通過して行きました。
そして、ここまでの展開で本馬の成長を感じさせたのが、揉まれても全く普通に競馬が出来ていたこと。そこには揉まれたりキックバックを浴びることで、走る気を失くしてしまう過去の姿はありませんでした。

レースは9番手のポジションをキープして1~2角をロスなく回り、バックストレートも馬群の中で折り合います。ここから3角~4角に掛けてポジションをアップし、4角出口では7番手で馬群の外に持ち出します。この最後の形は2走前に石川Jが採った形とほぼ同じで、ここから溜めていた末脚を繰り出します。この時点で、先頭のヒミノフラッシュとは5馬身以上もの差が開いていましたが、ラストの坂で失速するところを一気に詰めて、最後は1/2馬身届かずの2着となりました。勢いは明らかに優っており、「あと10Mあれば差し切れていた」と思います。

今回のレースに当たって、陣営が下した距離延長の真意は掴みかねるのですが、結果から想像すると、1800M戦は脚質転換の切っ掛けに過ぎず、飽く迄も「本馬の適性は長距離」と見ていたのかもしれません。確かに、調教を見てもスピード能力に優れた馬では無く、ストロングポイントはパワーとスタミナでしたから、距離延長は進むべき方向であったと言えそうです。

「ペースの速い1800M戦で控える競馬を身に着けた上で、本来の適性距離でそれを使った」と言うことであれば、林師は流石の策士と言えるかもしれません。また、今年からホライゾネットを外したことも効果が出ている様に思います。

そして何より、今回のレースでは武藤Jの騎乗を称えなければなりません。冒頭で記した通り、「武藤Jは過去走を研究して臨んだ」とのことですが、それが現れたのが2周目の3角~4角以降の立ち回りで、明らかに2走前の石川Jの好走を参考にした様に思います。

今回のレースでローズボウルのTarget-JV補正タイムは「98」が出ており、これは自己ベストタイの数字です。これを以て、2勝クラスでも勝ち負け出来ることが示せましたし、「昨秋の不振からは完全に脱却できた」と考えて差し支えないでしょう。

今回の結果は決して展開に助けられたものではありませんから、同条件ならば同等の結果が得られるものと考えます。さらに、馬場状態が脚抜けの良い重馬場であったことも、ローズボウルにとっては好条件とは言えず、良馬場になれば更なる上積みが期待できます。

レース後の林師からは「好発から馬のリズムを重視し、道中で引っ掛かりそうな場面も上手く対応してくれました。仕掛けもワンテンポ我慢したことで、最後まで良い脚を使えていました。今日の中山ダ2,400㍍が合っていると思いますので、馬の状態次第で再度同条件に向かいます。」の旨のコメントがされています。

中山ダート2400に向かうとすると、候補は4/9の印西特別よりありません。中2週で十分な間隔はありませんが、馬体に問題の無い限り、武藤J騎乗で続戦をして欲しいと思います。

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