ビアンカリボンの2021の共有

随分と日にちが経ってしまったのですが、ハッピーオーナーズクラブにてラストヴィグラスに続く2頭目の共有馬を持つことが出来ました。以下、共有に至った経緯を備忘録として書き残します。

正直な所、地方共有馬は4歳のラストヴィグラスが大井で頑張ってくれている現時点では、後継馬の共有には1年早い状況でした。それを前倒して共有を決断した理由は、「1年後にこれだけの馬に出会えるチャンスが巡ってくるのか?」と考えた時に、「この好機は絶対に逃すべきではない」の結論に至ったことにあります。

..と言うワケで、今回共有した馬がビアンカリボンの2021です。募集総額は800万円(早割り適用)でした。本馬に惹かれた最大の理由はシニスターミニスターの牡馬であること。「ホッカイドウ競馬から打倒中央」を目標に掲げるハッピーオーナーズクラブにとって、シニスターミニスター産駒は最も可能性の高い選択であると言っても過言ではありません。

シニスターミニスターは完全にダート専門の種牡馬で、芝で結果を出した産駒は殆どいません。逆にダート種牡馬としてはチャンピオンズC(G1)を制したテーオーケインズ、JBCレディスクラッシック(Jpn1)を制したヤマニンアンプリメ、全日本2歳優駿(Jpn1)を制したドライスタウトなど、中央でも突出した産駒を生み出しています。

特に自分が重視したのはシニミニ牡馬の中央勝ち上がり率です。現3歳以上で既出走のシニミニ牡馬は205頭存在し、内119頭が勝ち上がっています。勝ち上がり率にして58%は、トップクラスの成績です。加えて、準オープン以上の産駒は28頭存在しており、その確率は13.6%にも達しています。中央でも高確率で活躍するスペックであれば、「地方競馬での活躍は約束された様なもの」と考えたいところです。

さらに、シニミニ牡馬の勝率を馬体重別に分析すると、「460Kg~520Kgのレンジが突出して勝率が高い」と言うデータが得られます。これに対し、ビアンカリボンの2021は8月時点で450Kg台に達しており、デビュー時の予測体重は約500Kgと推定されることから、正にストライクゾーンの馬体重と言うことになります。

そして何より、「このチャンスは逃せない」と判断した理由がその募集価格。馬格のあるシニミニ牡馬の相場は2000万円超が普通であり、今回の800万円は破格以外の何物でもありません。そして、当然ですがこの値段にはワケがありました。

元々、本仔は北海道サマーセールに上市された馬でしたが、左前の球節に骨片のあることが嫌気されたのか主取となってしまいました。そして、目敏くこれに目を付けた会田代表と指南役の田中淳司師が生産者と交渉し、再上場から485万円で落札した経緯がありました。

そうなると気になるのは左球節の骨片ですが、会田代表がエクワインレーシングの著名な獣医師である瀬瀬先生に伺ったところ、「関節部ではないので問題ない、摘出手術をしなくてもそのままで大丈夫」の見解を頂いています。

基本的にハッピーオーナーズクラブの募集馬はホッカイドウ競馬のリーディング厩舎である田中淳司師が直接セレクトした仔馬ですから、素人の評価は全くの無用です。一方で、問題のワケありの部分ついては、瀬瀬先生のコメントから自分でリスクを取る判断を下し、共有を決断した次第です。

以下、一応の備忘録として、いつもの馬体計測をした結果を示します。

まず、背中が短めでトモ幅のあるところが個人的に好みです。胸前が立派で、全体に筋肉が付いてくれば如何にも好馬体に成長しそうです。ちなみにサマーセール時の測尺は「体高:154、胸囲178、管囲:20.0」で全く申し分ありません。特に胸囲の178cmは個人的に高評価するところ。誕生日が3月24日で、出生時母年齢が8歳と言う点もGoodです。

一方で、気持ち胴長でやや短足傾向のスタイルから、中距離までこなせるかは微妙かもしれません。シニミニ産駒はテーオーケインズの様に中距離に対応するケースも見られますが、どちらかと言えばマイル以下の産駒の方が多い印象です。只、「シニミニ牡馬は牝馬よりも距離適性が長くなる」のデータもありますので、そこに期待したいところです。

本仔の世代から3歳ダート三冠競争のレース体系が大幅に見直し整備されましたので、なんとか本仔にもそこに乗っかって貰えることを願っています。

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