2021年度:様子見対象馬のフォロー①

本稿では様子見対象としたピックアップした21年度募集馬について、直近の育成状況をフォローします。今後も概ね2週間隔ペースでフォローをして行きたいと考えています。

なお、DMMの募集馬については「既にお腹一杯なので、様子見対象から外す」旨を記しましたが、(グリーンFの進捗が全体にピンと来ないこともあり)改めて復活させる方向で見直しました。以下、クラブ毎に個人評価の高い順に記載します。


【グリーンF】

11/19付けで募集馬情報の一斉更新が掛かりました。併せて新規動画が公開されており、これはグリーンFの募集馬検討において貴重な情報になります。只、全体的にパッとしない印象を受けたのも事実です。

1.エメラルドスターの2020

・更新日 :2021/11/19
・馬体重 :474Kg
・メニュー:坂路2本

社台Fにて育成中。早い時計ではありませんが、坂路2本を登坂しており、グリーンの育成馬の中では早目の進捗と言えます。馬体重も順調に推移しており、サイズ面の心配もありません。

コメントでは「気性面も安定しており」とされていますが、動画を見ると煩い気配が表に出ています。今後は気性面の成長を注視したいところ。

2.アースリヴィングの2020

・更新日 :2021/11/19
・馬体重 :452Kg
・メニュー:ハッキング3000M

チェスナットFにて育成中。BTC施設の使用を開始したところで、乗り込みはまだの状況です。これは例年通りではありますが、ノーザン・社台と比べるとスロースタート感は否めません。近年のデビュー早期化の流れに対応出来ていない印象です。

今のところ、テンション面に問題はないとのことですが、育成を開始して馬体重の増加が停止傾向にあります。ダート馬としてはもう少し大きくなって欲しいところ。

3.アンナモンダの2020

・更新日 :2021/11/19
・馬体重 :406Kg
・メニュー:坂路2本

社台Fにて育成中。時計は別にして坂路2本を開始しており、グリーンの育成馬の中では早目の進捗状況です。初日からラスト1Fで15秒台を出せたとのことで、これには能力の片鱗を感じます。仕上がりの早いタイプかもしれません。可動域の広い歩様も変わらず良しです。

一方で、本仔の懸念事項は馬体重。4月生まれなとは言え、406Kgは如何にも小さいです。育成を開始して減ってしまっており、今後の上振れを期待したいところ。

4.スリールドランジュの2020

・更新日 :2021/11/19
・馬体重 :410Kg
・メニュー:トレッドミル

ノーザンF空港への移動が遅れたことも合わせて、進捗は遅れ気味です。小柄な馬体で成長を促しながらの育成状況。当面は基礎体力の増強に充てる模様で、少なくとも早期始動は期待できそうにありません。本格的な運動を開始していない状況で、馬体重が増えていない点が特に気がかりです。ここから乗り進めたら、400Kg台を割り込むかもしれません。

全姉スリールランセールが2戦目で勝ち上がったことはポジティブな情報ですが、こちらの馬体重は約450Kgある点に留意すべき。当面は馬体重の増加を見守りたいですが、管囲18cmからすると、過度な期待は難しいかもしれません。

5.ペディクラリスの2020

・更新日 :2021/11/19
・馬体重 :446Kg
・メニュー:坂路1本

社台Fにて育成中。坂路入りこそ開始されていますが、2本乗れていない状況から基礎体力不足の状況が読み解けます。馬体重も446Kgで、育成を開始して減少傾向にあり、募集時の見込みよりは軽い馬体重での競馬になりそうです。

加えて、今回の情報更新で気になったのが歩様の動画です。特に左後肢の動きが危なっかしく見えました。一時的な問題の可能性もありますが、この状態が変わらなければ出資は難しいかもしれません。この歩様を不安と見て、評価順位を下げました。


【DMM】

今年は既に打ち止めと考えていたDMMの募集馬でしたが、方針を転換して新たにパーフェクトマッチ20を様子見対象馬に追加しました。その代わりに、レッドオーヴァル20を対象から外します。

1.エラクレーアの2020

・更新日 :2021/11/24
・馬体重 :472Kg(10/25)
・メニュー:800M坂路2~3本

9月中旬からノーザンFにて育成を開始。10月後半には坂路を週2~3本まで進んでいましたが、11月に入って周回コースでの乗り運動に抑えられました。恐らくこれは一時的なリフレッシュ期間であり、直近の動画では坂路入りが再開されています。

特筆すべきはその坂路の走りで、低い姿勢から頭を上手に動かして、真っ直ぐに登坂する姿が印象的でした。「16-15のペースは楽々こなしている」とのコメントもあり、現在の様子見対象馬の中でも頭2つ抜けた進捗です。本仔の最大の不安要素は緩さの解消でしたが、それも杞憂に終わりそうです。

2.モルトフェリーチェの2020

・更新日 :2021/11/24
・馬体重 :422Kg(11/11)
・メニュー:800M坂路

9月末からファンタストクラブにて育成を開始しています。現在のメニューは800M坂路を中心にした乗り込み。ハロン20秒から入ってラスト18秒まで上がっており、時計的には順調な感触です。只、「体が出来ていない分だけ抑えて乗っている」とのことで、その分だけ煩いところが出ている模様です。

本仔の課題は馬体重で、4月生まれながら422Kgは懸念材料となります。只、これは乗り込みながらの馬体重であり、牡馬である点も考慮すれば、450Kg台への成長は見込めるかもしれない。今後も馬体重のウォッチが重要と考えています。

3.パーフェクトマッチの2020

・更新日 :2021/11/16
・馬体重 :496Kg(10/25)
・メニュー:600M周回コース

ノーザンFにて育成中。11月に入ってから馴致を開始して、現状は600M周回コースを乗り運動している状況で、ノーザンF育成馬の中では遅れているグループです。この遅れは9月半ばの放牧中に負った挫石の影響であり、治療に1月程度を要した結果、現在の進捗遅れとなっています。

ここからは挽回が期待されますが、現在の馬体は間違いなく太めの筈であり、496Kgの数字は額面通りには受け取れません。今後の馬体重の変化に注意が必要です。本仔については、今後の育成の進捗によって、「化ける」可能性を感じたことから様子見対象に追加しました。


【YGG】

1.クラリティアイズの2020

・更新日 :2021/10/28
・馬体重 :447Kg
・メニュー:不明

グリーンマイルTCに在厩。育成状況についての情報はまだありません。

YGGの様子見対象3頭の中で、本仔の馬体評価は最も下位なのですが、厩舎の評価を加味して最上位に置いています。当面は情報待ちの状況ですが、YGG募集馬への出資は「地方から復活して化ける」までを見込んで判断しますので、慌てず騒がず様子見します。

2.ブリオレットの2020

・更新日 :2021/11/9
・馬体重 :456Kg(10/28)
・メニュー:坂路1本

追分リリーバレーにて育成を開始。初期馴致を終了し、現在は坂路1本を17秒のペースで乗られています。牧場スタッフのコメントからは「納得がいかないことは拒否するなど、頑固な面を持ち合わせている」とのことで、今後も気性面のコメントには注視して行く必要がありそうです。一方で、「体力面についてはこれから」とのことですが、これは懸念材料とは考えません。

YGGの様子見馬3頭の中では、総合的な評価が最も高いのですが、個人的に厩舎の評価を下げており、それが順位に反映されています。

3.シンラバンショウの2020

・更新日 :2021/10/28
・馬体重 :420Kg
・メニュー:不明

グリーンマイルTCに在厩。育成状況についての情報はまだありません。

YGG様子見馬3頭について、動画のみの評価では本仔が最上位の評価になります。但し、管囲と馬体重を加味すると、総合評価は一段下げざるを得ません。さらに、厩舎成績も本仔の評価を下げる要因となり、総合評価は3位としました。

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