« 2007年06月 | メイン | 2007年08月 »

2007年07月 アーカイブ

2007年07月02日

Claymore/Clear Spin Off ETF (CSD)

今回もまたマニアックなETFのネタ。

「Claymore/Clear Spin Off ETF (CSD)」はClaymoreより組成された米国株を対象としたETFです。組成されたのは2006年12月15日で、約半年前。..で、今日までの騰落率は年利換算すると44.99%。米国株を対象としたセクター別ファンドでは無いETFとしては、ちょっと抜けた成績を収めてます。

さて、このETFのキモは何かと言うと、タイトルにある「Spin Off」。即ち、本ファンドでは大手企業からスピンオフした企業(切り離されて別会社となった企業)が、追従するインデックスの構成要素になります。

もう少し具体的にインデックスの組成方法を記すと次のような感じ。

 (1) 過去2年間の間にスピンオフされた米国企業の株式をピックアップ。
 (2) ピックアップされたリストから、定性的な数値化を実行して、上位40社を選択。
 (3) 数値化は次のようなデータを基礎にして実施される。
    ・PER
    ・成長率と収益の比率
    ・ROE
    ・収益の安定性
    ・フリーキャッシュフロー
    ・成長性
    ・流動性
 (4) 1銘柄の最大構成比率は5%迄とする。
 (5) 半期毎にリバランスを実行。

要するに、この数年間にスピンオフされた企業の中から成長性の高い企業をピックアップしようと言うこと。

設定来の成績がかなり良い訳ですが、インデックスのバックテスト(2000年以来)を見ると、ボラティリティが高く、2000年~2002年のITバブル崩壊時期には相当な打撃を受けてます。

CSD.gif

2000年12月31日~2006年12月31日までの6年間の平均年利回りは12.37%で、シャープレオは0.38と微妙な成績となっています。(恐らく、2002年以降で計算すれば平均利回りは30%を越える筈です。)

正直、ちょっと値動きの荒っぽいETFなので、相場の行き先が不透明な段階では手掛け難いETFだと思います。逆に、地合の良い時には高リターンを叩き出す可能性を秘めてはいます。

もう1つ、バックテストのチャートを見ていて思いつくのがペアトレード。Midcap-GrothクラスのETFをショートする一方で本CSDをロングすれば、上手く差益が取れるかも。例えば、Midcap-GrothのベアETFであるMYYとCSDを併せて仕込むなんてのは如何でしょう?出来れば、もう少し長期の実運用成績を見てみたい所です。


2007年07月08日

ニワカ評論家のノイズだそうです(追記しました)

7月に入り本業の仕事内容が少々変わりました。そんなこんなで、何気に忙しく、投資のための日常のワークにも時間が十分に割けない状況が続いています。夜も早々に眠くなってしまい、NYの値動きも十分にウォッチ出来ない日々が続いておったのですが、思わず夜中に眠い目も覚ます、強烈な記事をAllAboutマネーで見てしまいました。↓コレ。

もうかる投資信託はこんなにたくさんある!

まぁ良くぞここまで書いたと言うか、言い切ったというか、その胆力には恐れ入るよりありません。さすがプロな方の意見は一味も二味も違います。(-_-;)


ガイドの方の言い分を平たく直せば、「最近じゃ投資信託がブームになったのは良いんだけど、その分ニワカ評論かも増えてきて、そいつらがまた中途半端な知識で投信を語るもんだから、間違った情報(ノイズ)が巻き散らかされて困ったもんだ」..と言う事らしい。

しかし、ニワカ評論家の1人として、その本音を推測すれば、「最近じゃ投信がブームになって、その分、個人投資家の知識レベルも上がってきたので、今までみたいなボロイ商売がし難くなって困ったもんだ」と言っているとしか思えないワケで..。


そもそも、このガイドさんの主張されるニワカ評論家のノイズとは次の通り。

 ノイズその1:投資信託は市場平均に勝てない。
 ノイズその2:だから手数料や信託報酬の安い投資信託を探すべき。
 ノイズその3:投資信託は銘柄株に勝てない。
       (以上原文のまま)

この3段論法、私的には概ね納得出来る主張なんですが、このガイドさんの理論ではこれは間違っているそうな。で、彼の主張に寄れば..、

 (1) しかし、ちょっと待ってください!投資信託の成績が平凡で、市場平均
  (日経225やTOPIX)に勝てないなんて、どこで確認されたのですか?

   となり、

 (2) あるいは、大半の投資信託は市場平均に勝てる?勝てない?なんていう
  一般論が、あなたにそもそも必要なのでしょうか?

   と言う事らしい。でもって、

 (3) 一般の個人投資家は、市場平均に勝つ(もうかる)投資信託を1本持って
  いればそれで良いと思うのですが、いけませんか?
 
   と言う結論になってます。


そもそも、私自身が100%のインデックス信者では無い訳ですが、それにしても、この論旨はちょっと酷すぎる。つっこみ所、満載です。

ここで、このガイドさんは市場平均に勝てるアクティブファンドが多数あると主張し、その根拠として次のデータを示してます。

全投資信託5年間収益率ランキング

まぁ、ここで示される数字は正しい値なんでしょう。で、このデータを以って、

 (a) 5年収益で市場を上回るのは6割にのぼる(320本中、193本)
 (b) トップの収益率は市場平均の2.7倍の好成績(TOPIXは9.41%、第1位は25.88%)
 (c) 成績のバラツキは、コストの違いを大きく越えている

..と言う事実を認定しています。そして更に、その結論として、

 「市場平均に勝つ投資信託がたくさんあるということは、次の悩みをどうやって
  絞り込むか?ですね。」

..と、話が進み、最後の結論が、

 「投資信託の厳選方法は、専門家や販売会社への賢明なる依存です。」

と結んでおりまする。凄いですね。どっから見てもポジショントークです。本当にありがとうございました。


じゃぁ、何がニワカ評論家からみてこの主張の何が納得できないかと言うと、まず(a)の所。立派なリストが引用されていますが、これらのファンドって、確かに日本株に投資するものですが、新興市場にエクスポージャする投信まで含まれているじゃないですか。アクティブファンドがインデックスに勝てないと言う話は、あくまでも同じユニバースで投資することが大前提。それを無視して、アクティブがインデックスに勝てると言われても、シャープ大先生も困ってしまいます。

このリストを以ってアクティブの有利を主張するなら、いっそ中国やらロシアやらの投信も全部混ぜて、「ほら、大半のアクティブファンドがTOPIXより高リターンでしょ。」と明確に主張して欲しいものです。(^-^;)

それと、このリストでもう1つ考慮すべきは、5年間生き残ったファンドの中から集計している点。当然、成績の悪いファンドはさっさと償還されてしまい5年もたないワケで、5年生き残ったファンドはそれなりに好成績を残したものと考えられます。結果的にこのリストではアクティブに有利なバイアスが掛かっていると見る必要があります。(サバイバーシップ・バイアス)


続いて(b)の部分。トップの成績を収めたとされているインベスコの「ジャパン・エンタープライズ・オープン」ですが、これは新興市場にもエクスポージャを持つファンドです。当然、ボラティリティもTOPIXの比ではありません。それを無視して、トータルリターンだけでファンドの優劣を論じるのは、あまりに初心者的な視点です。

実際、「ジャパン・エンタープライズ・オープン」の過去3年のトータルリターンを見ると、年利換算で僅か0.11%しかありません。この間のTOPIXは約15.5%ですから、この部分を見ればTOPIXの圧勝です。

(c)に関しては、私の考え方が若干異端なこともあって、特に反論はありません。BRICsファンドの様な、ボラティリティが高いファンドについてなら、信託報酬が0.5%でも、1.5%でも有意な差にはならないと思ってます。只、「同じリターンをもたらすファンドなら、コストの安いほうを選ぶべき」と言うのは普遍的な事実です。


長文になってしまったので、ここらで筆をおきたいと思いますが、まだまだ突っ込み所は残ってます。例えば、

 「日本はまだまだバイアスや情報格差にあふれた野蛮な市場なので、アメリカ
  ほど効率的でも合理的でもありません。ですから、投資信託が市場平均に負
  けることも、アメリカほどではないのです。」

本気でそう信じてるなら、もう一度、同ページにも掲げられているマルキールの著作を読み直した方が良いかもしれません。

 「良いファンドを選び、それが良い限り持ち続け、悪くなってきたらすっぱりとより
  良い投資信託に乗り換える。それが、長期投資家のお手本です。その際に、
  コストの安いことは優先順位の高いことではないのです。」

私もマーケットタイミングを図るトレードは否定しない派ですが、ここまで言い切る自信はありませんね。私の場合は投資に楽しみを加える意味でETFのトレーディングを加えてますが、個人が効率的な資産形成を目指すなら、ボーグルが主張するようにタイミングなど考えずにBuy&Holdするのが正解なんだと思います。

また、マーケットタイミングを図って投信を乗り換えて行く方針を採るとするならば、それこそコスト(初期費用)の安さを重視する必要があるはずです。(だからこそ、私の場合は海外ETFで低コストなトレードをしてる訳で..。)

--
(追記)
(1)の質問の投げ掛けについては、下記の様なデータもまとめられています。どちらの方が信用に足るかは言わずもがなってもんです。

S&P株価指数vs.アクティブ運用ファンドの分析リポート「SPIVA Japan」を発表

今週の作戦

先週の相場は、サブプライム問題・円高シフト・中国A株の大幅調整・ポンド利上げ・英国テロ・金利再上昇、等々に振り回され、どうにも方向性が定まりませんでした。

東京市場は薄商いの中、戻り歩調でいましたが、木曜日に上値を追いきれず、結局、金曜日に利益確定&週末売りに沈んでしまいました。チャート的にはちょっと嬉しくない状況で、木曜日に18297円を僅か2円差ですが、超えられなかったことがちょっと心配。このまま下落に転じると、短期的にはダブルトップ完成になってしまいます。

トレンド転換の基準となるのは17849円なので、これを終値で下回る様な事があると、ポジションの整理を考える必要がありそうです。また、その前段階としては、17960円近辺にも注目しています。先ずは、ここを下回ったら警戒警報発令でしょうか。

尤も、不安は多々あれども、私的には未だに強気路線を崩していません。目標はあくまでも18960円ライン。多少調整しても、このレベルを目指してくれるものと信じて、フルインベストメント続行です。


一方、海外の方もまた難しい状況。中国に関してはジェットコースター状態のA株は無視して、FXIをホールド継続。

..で、中国はこれで良いとして、悩ましいのが米国。色々と爆弾を抱えながらも、株価は底堅く、ナスダック平均に至っては上値をブレイクしてしまいました。今のところ、ショートポジション継続中ですが、1/4Qの決算発表の流れ次第では、再上昇基調にのる可能性もありえます。サブプライム爆弾も怖いのですが、一段高の可能性も無視できず、ショートポジションは解消してノーポジを選ぶことも思案中です。

逆に、そろそろ仕込み直そうかと考えているのがインド株。改めてINPのチャートを見ると、完全に上抜けた感じがしないでもありません。(仕込むにゃちょっと出遅れたか?)

inp.gif

もう一つ気になってるのが金の市況と金鉱株。GLDのチャートも底打ち感が出てきていたのですが、それに先行する形で金鉱株(GDX)が反発しています。英国のテロが原因で、有事の金が見直され始めているのかもしれません。
また金関連では南アフリカ(EZA)のチャートも良い感じです。ネックラインをもう少しで超えてくるので、仕込むにはチャンスな気がしてます。

GLD_GDX_EZA.gif
赤:GLD 青:GDX 緑:EZA

今週は米国株のベアファンドを処分しつつ、INPまたはEZAを物色してみたいと考えてます。(原油も高止まり気味なので、GAFなんて言う選択肢も面白いかも。)

2007年07月10日

利益確定に押される

今日の東京市場は、昨日に終値ベースで年初来高値を更新したこともあって、利益確定の動きが先行。特に、新興/小型株については最近の上昇ペースがきつかったこともあり、荒っぽい値動きになる銘柄も散見されてます。

しかし、日経平均自体は最終的には戻してきており、前日比で僅かに下落ながらも、下ヒゲを付けた陽線を作り、結果的に底堅さを印象つける結果とも言えます。

また、今日の冴えない値動きには今晩のバーナンキ議長の議会発言への警戒感もあったかも。バーナンキさんが何を言うか、予測できない状況ですが、米国の企業業績にも陰りが見え隠れしていることから、インフレ警戒発言は控えてくれることを祈るのみ。(利上げを匂わせて、長期金利が上昇しようものなら、これは最悪。)
あとは、サブプライムローン関連でなにを言うかですが、これに関しては市場を落ち着かせる意味で、ハッタリでも「無問題」な見解を示すと予想してます。

取りあえず、日本株については昨日に年初来高値を超えてくれたことで(できればサラ場ベースでも超えて欲しい所ですが)、当面のトレンド転換は無くなったと思ってます。メインシナリオの通り、日経平均には18600円を目指してもらいたいと思います。


今日の保有株の状況は、何をさておきジャストシステム。塩漬け放置モードですが、久しぶりに噴きました。材料はxfyをEDINETに無償供与したこと。「なんだ無償かよ!」と言う意見もありますが、公共関連でBXML関連での地位を着実に固めていることが明らかになったことは、一先ず朗報と言えるでしょう。まぁ、この程度の噴き上げでは、含み損を癒すには程遠いんですが...。orz

逆に、激しく利喰われたのがミューチュアル。ここまで一本調子で上げてきたので、調整は避けられないところでした。まぁ、私のターゲットプライスは4桁なので、じっくりと持ちたいと思います。

最後に海外ですが、昨晩、SKFとSRSを半分ずつ処分して、変わりにINPとEVXを仕込んでいます。最初はEZAをと思ったのですが、GLDとGDXに結構なポジションがあったので、これ以上ゴールド関連にエクスポージャーを持つのも難しく、気分を変えてEVXにしてみました。(結果的にはEZAの方が当たりでしたが..。)

2007年07月12日

円安じゃなくてドル安

NYの1Q決算が始り、急激にセンチメントが変化して来ました。改めて、サブプライムローン問題が浮上すると同時に、これが消費セクタへの悪影響としても意識され始めました。特に、ドル安が急激に進行しているのが気になります。

今日の東京市場はNYの反落を受けて続落。なんとか18000円台で踏み止まりましたが、再上昇にはもうすこし調整する必要があるかもしれません。下値の目処としては、先ず17980円。そして次が17940円。これが割れるようだと要警戒。週末のSQに向けて、荒っぽい展開も覚悟でしょう。

..とは言え、日経のトレンドが基本↑だと言う認識は変えていません。長期金利は日米共に一旦天井を打った感じなので、暫く落ち着くことが期待されます。また、日銀の決定会合も開かれますが、7月の利上げは100%無いといってよいでしょう。注目は1人でも利上げ賛成者が出るか否かの様ですが、多分、全会一致で金利維持だと予想します。(でもって、8月に満場一致で利上げ。)

最も気がかりなのはドル安の進行具合です。私的には、円安傾向が125円近辺で止まってみせることは、日本株にプラスではないかと考えています。これが急激に円高ドル安に振れる様だと、しばらく聞かれなかった「円キャリートレードの解消」と言う話題が頭をもたげる可能性がでてくる可能性があります。こうなると、世界同時株安の恐れもあり、ちょっと怖い。

今現在、ドル円は121円を付けたところでリバウンドに入っています。今度もまた、日本の主婦の逆張りパワーで円高進行を抑えてくれることを祈るのみ..。(ナーム)


..でもって、こんな悲壮な相場付きの中、私の保有銘柄も↑↓に激しく動きましたが、トータルを見ると意外なまでに健闘。東芝とジャストシステムがむちゃくちゃ強い逆行高で、任天堂や不動産関連の大きな下げを吸収してしまいました。
続伸したジャストシステムは、今日は久々のS高でしたが、ちょっと仕手化した感もあり、明日がどうなるかは怪しいところ..。まぁ、ジェットコースター銘柄の面目躍如と言った所ですか?


一方で、外国株式のトレードは曲げまくり。SRS、SKFのベア2銘柄のポジションを落としたとたんにこの反落。代わりに仕込んだINPとEVXは冴えず、正に往復ビンタ状態..。おまけに、相性の良いはずのIXも失速中と、最近のトレードは概ねハズレてます。

まぁ、IXは円高がカバーしてくれる筈だし、バリューライン的にも底だと思ってるので、明日にも反発することを期待してます。問題はSRSとSKFで、いざポジションを落としてみると、再び買い戻したい誘惑にかられてます。しかし、その為には何か処分せざるを得ず、その場合の第一候補はEXV。なんだか売ったり買ったり節操のないトレードでダメな投資家の典型っぽいですが、リスクヘッジ的にはベアポジションを増やしておきたい気分です。なにより、曲がってますんで、ここで少しでもショートを振れば、世界相場が持ち直してくれるんじゃないかと逆説的に期待したり..。

2007年07月15日

保有銘柄(2007/07/13・円建て)

・引き続き、日本株のフルインベストメントを継続中。
・貸金業銘柄のバスケット運用を開始。
・グローバル・バランスファンド×2種の積立を開始。

※ 現在、保有アセットの大半が中長期保有予定になってます。


■ファンド

 - 三菱UFJ投信:外国株式インデックス *1
 - みずほ投信:みずほウェルズファーゴ・エマージング株式 *2
 - みずほ投信:みずほJ-REIT *2
 - DIAM:ワールド・リート・インカム
 - 東京海上:エネルギー・食料関連ファンド
 - ブラックロック:グローバル・フレキシブル・バランス・ファンド
 - セゾン投信:バンガード・グローバル・バランス・ファンド
 
  *1: 三菱UFJ銀行のATMと振込み手数料無料化のために保有
  *2: みずほ銀行のATMと振込み手数料無料化の為に保有


■個別銘柄

[長期ホールド]
 - 東芝(フラッシュメモリ・原子力)
 - JR東日本(電子マネー・駅中開発・不動産開発)
 - 任天堂(DS・Wii)
 - 三井不動産
 - 塩野義製薬(業界再編・インフルエンザ新薬)
 - 雪印乳業(優先株償却)
 - ビ・ライフ投資法人

[バリュー]
 - セガミメディクス(セイジョーと合併)
 - ADM(Wiiの加速度センサ、AU携帯の指紋センサ)
 - 東京カソード
 - ミューチュアル
 - 銀行業株価指数連動ETF

[バスケット運用]
 - 好配当銘柄(日産自動車・等、15銘柄)
 - 貸金業銘柄(消費者金融・カード・商工ローン関連、10銘柄)

[システム運用]
 - TOPIX連動型ETF(1306)

[塩漬]
 - ジャストシステム(xfy)

上値チャレンジへ

先週の東京市場はNYの波乱も受けて水~木曜日と下値抵抗線レベルまで下落。その後、木曜夜にNYが大反発したことを受けて、東京市場も金曜日に大幅高と言う展開。

なんやかんやと、NYの影響が大きかった一週間でしたが、この間に、日銀の政策決定会合とSQを通過しましたから、暫くは落ち着いた展開がみられることを期待しています。(まぁNY次第って言えばそうなんですが..。)

日銀の方は大方の予想通り利上げなし。まぁこれは当たり前として、注目されたのが投票内容。結局8:1の表決でしたが、これも市場コンセンサスのストライクだった様です。1名の利上げ賛成者が出たことで、8月の利上げがかなり現実味を帯びてきたと見るべきなんでしょう。市場は既にこれを織り込み済みと思いたく、過去の利上げ局面の様な世界市場を巻き込んだ株価下落は回避されることを切に願いまする..。(福井総裁の発言が微妙に弱気に傾いているのは気になります。逆に利上げなしになったらサプライズで株/不動産の急騰もあるかも。)

NYの方は1Q決算のスタートが悪かった気がしましたが、その後持ち直し気味となってきました。個人消費に影響が出てるかと思ったのですが、今のところ然程でもないようで..。こうなると怖いのは周期的に出てくるサブプライムローン問題のみでしょうか。先週は週初~中に掛けて荒れましたので、暫くは騒ぎが納まることを願うのみ。
尤も、週末にもGEがサブプライムローンがらみの損失計上で利益を減らした旨の報道がありました。GEクラスだと他の利益で十分埋め合わせられるので大事にならない様ですが、小さいところはやはり心配です。この問題は日本への影響も現れ始めており、以前より噂のあった野村HDは1Q決算で最大90億円もの損失計上をするとの観測が上がってます。これを受けて、野村HDの株価は急落し、日本株上昇の重石になってしまっています。

そんなこんなで今週ですが、ビッグイベントも無いことで、取り合えず上値を追ってくれることに期待します。当面の日経平均の上昇目標は18600円台に置きたいと思いますが、現実的には18300円台を明確につける事が重要になってくると思います。そうなれば、短期的な上昇トレンドは崩れないので、買いの安心感が出くるでしょう。逆に、ここから上値を追えずに下落すると、再び三尊天井が意識される展開も..。(まぁ、強気スタンスは継続です。)


保有株の状況は、概ね好調。先週の下落局面をジャストシステムの狂い上げのお陰でプラスで切り抜け、週末は東芝・任天堂のツートップを中心に頑張ったことで、資産を順調に伸ばしています。尤も、ジャストの祭りは早々にお開きになる可能性も高く、揺れ戻しも覚悟してたりします。

一方で、NYの方はさっぱり見通しが立ちません。先週の下落局面で、おまじない半分にベアファンドを買い戻したところ、シッカリと曲がって、相場が反発に向かいました。(汗) (EVXを処分してSRSとSKFを買い戻し。)

あと、HSBC HongKongに資金を少し送る必要が生じたので、DOOを一旦処分しています。現在、NY→HongKongへ、アセットの保有先の一部見直しを実施しており、今週はHongKongの方でファンドを購入することになる予定。

2007年07月17日

Claymore Zacks Country Rotation ETF (CRO)

先週より、Claymoreにて新たに組成されたETFです。

本ETFのポイントはタイトルの通り「Country Rotation」。ローテーションと言うと、一般にはセクタ・ローテーションを想像しますが、このCROでは、エクスポージャーする国を定期的にローテーションし、構成比率を見直すことで、高リターンを目指そうと言うワケです。(ちなみに、セクタ・ローテーションをテーマにするETFとしては、以前のエントリーで紹介した「Claymore/Zacks Sector Rotation ETF」があります。)

要は、一種のグローバルETFであり、より好調なマーケットに比重を高めて投資をしようと言う代物です。ここで、もう少し具体的にトラックするインデックスの構成方法を見てみると次の通り。

 ・投資対象国はギリシャを除くEAFEの構成国にカナダを加えたもの。
 ・具体的には、オーストラリア・オーストリア・ベルギー・カナダ・デンマーク・フィンランド
  フランス・ドイツ・香港・アイルランド・イタリア・日本・オランダ・ニュージーランド
  ノルウェー・ポルトガル・シンガポール・スペイン・スェーデン・スイス・英国。
 ・各国への投資比率は、各国のマクロ経済の指標に応じて数値化し決定する。
  (詳細不明)
 ・インデックス全体に占める各国の投資比率は0%~45%とする。
 ・各国の投資比率が決定したら、更にその国に属する投資先企業を決定する。この時、
  投資先/比率の決定には成長性・流動性などを数値化して決定する。(詳細不明)
 ・各国への投資比率は半年毎に見直しを実施する。

そこで、現在の具体的な構成比率をみると次の通りとなっています。(TOP5のみ記述)

【Claymore Zacks Country Rotation ETF (CRO)】(2007/07/03)
 (1) 英国:25.00%
 (2) オーストラリア:12.83%
 (3) 香港:10.68%
 (4) スイス:9.00%
 (5) スェーデン:8.33%
 
ETFのファクトシートを見ても、インデックスのバックテストデータは掲載されておらず、現時点でファンドの成績を推測することは困難です。唯一できることは、ファンドの構成比率を見てトータルリターンを想像すること位でしょう。

そこで、他のグローバルETFの国別構成状況と比べてみました。

【MSCI EAFE Value Index Fund (EFV)】(2007/03/31)
 (1) 日本:23.39%
 (2) 英国:21.99%
 (3) フランス:9.10%
 (4) ドイツ:7.68%
 (5) スイス:7.03%

【Vanguard FTSE All-World ex-US ETF (VEU)】(2007/05/31)
 (1) 英国:16.90%
 (2) 日本:15.60%
 (3) フランス:8.50%
 (4) ドイツ:6.04%
 (5) カナダ:5.02%

【WisdomTree DEFA High-Yielding Equity Fund (DTH)】(2007/07/13)
 (1) 英国:27.37%
 (2) フランス:15.33%
 (3) オーストラリア:12.46%
 (4) イタリア:9.95%
 (5) ドイツ:6.62%

上記ETFはそれぞれユニバースが微妙に異なるので、単純比較するわけにも行かないのですが、それでも、CROが他の時価総額ベースや配当金ベースのETFとはまた異なるエクスポージャーを持っていることが判ります。

後は、どの様な成績を収めるものか、1年後の成績発表を待つよりはありません。..とは言え、キワ物好きの私としては、ちょっと仕込んでみたいと思わせるファンドだったりします。因みに、信託報酬は0.65%と、WisdomTreeと比べてもちょっとお高め。それに見合うだけのアルファを出せるか否かがポイントです。

2007年07月18日

マネー!(Money!)

■ タイトル

 "Money!"
 
■ デザイナー
 Reiner Knizia

■ 発売元

 Gold Sieber(ドイツ)

■ プレイ人数

 3~5人

■ ゲームの概要

今回紹介する「マネー」は、為替の取引をモチーフにしたシンプルなカードゲームです。プレイヤーは手持ちの資金を用いて入札を行い、狙いの通貨に換金して行くことによって得点を競います。(出来るだけ1つの通貨に絞り込んで資金を集めるほど、高い評価が得られます。)

「マネー」は、入札に使った資金が即座に次のトレードの対象になると言う点で、独創的なゲームシステムを有するゲームです。作者は今もトップゲームデザイナーの1人であるReiner Knizia。1998年のドイツゲーム賞とドイツ年間ゲーム賞にダブルノミネートされたゲームです。


■ ルールの概要

始めに、各プレイヤーに6枚の銀行券カードをランダムに配り、更に1枚の子供銀行券を配ります。そして、残ったカードを中央に山札として置き、その両サイドに4枚つづカードを山札からめくって並べます。これでゲーム開始。
ここで、山札の両側に置かれた2組みのカードが入札の対象になる通貨です。即ち、テーブル上が為替マーケットそのものを表します。

入札の方式は一斉入札。各プレイヤーは手持ちのカードから入札に使用するカードを選び自分の前に裏向きにして出します。このとき、入札に使うカードの枚数に制限はありません。ここで、子供銀行券は無価値なのですが、カード枚数をゴマ化す為の、ハッタリとして使用することが出来ます。

さて、全員の入札金額が決定したら、一斉にオープンし、合計ポイントが高い方から順に取引権を獲得します。

ここで、取引権を獲得したプレイヤーは以下の中から行動を選択します。

  (1) 自ら入札したカードと、中央に出ている2組みのカードの何れかを交換する。
  (2) 自ら入札したカードと、他のプレイヤー1名が入札したカードを交換する。
  (3) 取引きをパスして、入札したカードを手元に戻す。

この様に、紙幣を交換して行く部分が、為替の取引きを表現しているという訳です。(子供銀行券は取引対象外ですから、交換しないで手元に戻します。)

こうして1人のプレイヤーが行動を終えたら、取引権は次の入札順位のプレイヤーに移動します。全員が取引権を行使したら1ラウンド終了。中央の2組みのカードが4枚未満になってしまった場合は、山札からカードをめくり、4枚になるまで補充した後、次の入札を開始します。こうしてラウンドを続け、場の補充が効かなくなった時点でゲーム終了。清算タイムとなります。

さて重要なのが、得点の計算方法。得点は紙幣の種類毎に計算するのですが、単純に加算するのでは無く、以下のルールが適用されます。

  ・1つの紙幣について、合計ポイントが200点を越える場合は、その全てが得点となる。
  ・1つの紙幣について、合計ポイントが100~200点の場合は、「合計点-100」が得点と
   なる。
  ・1つの紙幣について、合計ポイントが100点以下の場合、その紙幣に付いての得点は無し。
  ・1つの紙幣の同じ数字が描かれるものを3枚集める度に、100点のボーナス。

要するに、重要なことは特定の通貨に的を絞って紙幣を集めること。複数の種類に跨って紙幣を集めても、高得点は得られないと言うことになります。

■ ゲームのポイント

「マネー!」では、狙いを絞った紙幣を如何に多く集めるかがポイントで、そこで重要になるのが、場の流れを読むことです。即ち、他のプレイヤーが集めていなさそうな、人気の薄い通貨に狙いを定めます。人気の薄い通貨はトレード市場に現われる確率が高く、安く入手出来る可能性が高まります。着実にそれを拾って行けば自然と同一紙幣を揃えることが出来るでしょう。

他にも重要なポイントとして、「たまには価値の低いカードで入札を行う」と言うことが上げられます。例えば、マーケットに価値の高い紙幣が多数並ぶケースがあります。この様な場合、大抵のプレイヤーは価値の高い紙幣で入札し、これを落札にかかることでしょう。しかし、ここで敢えて1人だけ価値の低いカードで入札すると如何なるか? もちろん、取引順位は最下位となりますが、他プレイヤーが出したカードの価値が高ければ、最終的にそれらのカードと交換することが可能です。即ち、価値の高いカードを価値の高いカードで競り落とすよりも、結果的に利幅が取れる可能性があると言う訳です。

■ アートワークについて

このゲームが秀逸である点の1つがカードのデザインにあります。カードの裏面には実在する9種類の紙幣が、そのまんまデザインされています。もちろん、経済大国日本の円も含まれています。その他にも米ドル、ポンド、ユーロ等が確認できますが、私の知らない紙幣も2~3見られます。昨今の為替取引の流行的には、流行の豪ドルやランドがあったりすると、嬉しいかも。

■ 入手について

残念ながらこのゲームも現在は絶版になってしまいました。しかし、ドイツ本国ではゲーム賞にノミネートされたこともあり、流通量は決して少ないゲームではありません。恐らく、ドイツのおもちゃ屋さんの片隅には埃を被りながらも残っていると思われます。

そんな状態ですので、ドイツのEbayをチェックすれば、比較的容易に新品の出品物を見つけることが出来ると思います。見つけることが出来れば10ユーロもあれば落札できるでしょう。(前にも書きましたが、多少の英語力と度胸さえ出来れば、ドイツのEBayでも大抵のトレードは可能です。)

日本で探す場合は、やはりヤフオクでウォッチし続けるよりありません。..とは言え、全く出品されない様なゲームでもないので、気長に待てば見つけられると思います。値段的には円安ユーロ高の現状では、新品で2500円程度がフェアバリューじゃないかと思います。

2007年07月22日

ペナントの頂点へ

先週の東京市場は私的に上値追いを期待したものの、結局、力不足で失速。パターン化しつつある、水~木曜日に大きく下げて、金曜日に反発する展開が現れてます。とは言え、今週の最安値は17964円で、着実に下値を切り上げて来ています。しかし、最高値の方はと言うと、今週は18269円で、18300円台を狙う所か、上値を切り下げる結果に..。強弱間のハッキリしない状況の中、日足チャートが描くペナントは着実に先細って来ています。

このままで行くと、今週末にはペナントは頂点に達します。今週末といえば、参議院選挙。このイベントを通過することで、相場は上か下のどちらかに放れることになりそうな予感。

..でもって、私の予想は↑放れ。自民党が負けて、悪材料で尽くしの騰げに期待します。実際、過去の自民党の大敗も、必ずしもマーケットに負の影響を与えるものでは無いと言う実績もありますんで。

その他、日本株の見通しを明るいと見る理由として、本格スタートする1Q決算があります。多くの企業では本決算での業績予想を保守的に出してますが、これが1Qで上振れることに期待します。特に、輸出産業は円安メリットを享受する筈で、上方修正に近いプラスアルファが出る可能性も。

只、気になるのは先週末に出た米キャタピラーの1Q決算。ドル安&輸出増にも関わらず、米国国内の減速を受けて、トータルでは減益。大きく売られる結果になっています。こうなると、これまで買い上げられてきた機械セクタ株の値動きには用心したほうが良いカモしれません。(コマツ辺りは高い連動性を示しますから。)

もう1つ私の強気を支えてくれているのが週足チャート。こちらでは上昇トレンドが明確で、下値抵抗線が強く機能しています。週足でみると、目標ラインは18650円付近となり、はなんとかこの辺りまでは行って欲しい所です。

週末にWBSを見ていましたら、米国投資家へのアンケートで、日本株への強気の割合が35%程度あり、米国株のそれを2倍以上上回っているなんてネタを報道してました。これが実際の投資行動に結びついているものならば、円高に徐々にシフトしつつ現状は、日本株への資金流入を反映したものかもしれません。

..と言う訳で、今週も強気継続。むしろ、安いところがあれば買たい位。銘柄的には小型/新興株よりもNK225採用銘柄の様な大型株が良いんでしょう。尤も、私の場合、既にフルインベストメントなんで、これ以上の買い増し出来ない訳ですが..。orz


最後に、先週の保有株の状況。日経平均が冴えない割りに、何故かポートフォリオは絶好調。なにせ、任天堂と東芝のツートップが走り続けている上に、ジャストシステムの暴騰が効いています。ジャストには春先から酷い目に逢わされ続けて来ましたが、ここに来ての狂い騰げ状態です。仕手っぽい感じアリアリですが、材料的には息が長いテーマなので、xfyが収益に貢献する可能性の一端が見えてくれば、昨年揉み合った1200円ラインまではあっさりと戻してくるかもしれません。(そこまで戻れば、含み損が消えます♪)

その一方で、REITの下げ止まりが見えてきません。遂に、えびちゃんことビライフ投資法人がロスカットラインに引っ掛かり処分されてしまいました。結果的に、最高値より30%も下げたラインで切る破目に..。やはり、「天井から20%下げたらポジションを外す」と言った自己ルールが必要なんでしょう。これでも一応、利益は確保できましたが、これだけ下がってからの処分になると、すっかり損切りした気分になります..。J-REITに関しては、この機会に膨らんだポジションを縮小調整したいと思います。

バスケット運用の方は、好配当株バスケットは±0近辺から抜け出せてません。概ね、日経平均の値動きに連動してます。
一方、貸金業バスケットは-7%程度の含み損状態。木曜日にプロミスと三洋信販の統合の噂が流れた時は、一気に含み損0近辺まで戻したのですが、金曜日に再び失速。このバスケットについては、こんな調子で荒っぽい動きを続けると覚悟してます。


一方、海外の方はと言うと、諸事情から色々と資産を動かしている最中です。この詳細については別エントリーに記録しておきたいと思います。

保有銘柄(2007/07/20現在・外貨建て)

・IBからHSBC-HongKongへ一部資産の移動を実施中。
・HSBC-HongKongで保有していた米国株ファンドを欧州系バランスファンドへスイッチング。
 (これで、北米はショートポジションのみ。)
・サブプライム問題から、BlackRock Debt Strategies Fund II (DSU)を処分。


■長期保有銘柄

[Unit Trust Fund]

- Fidelity ASEAN
- Fidelity Euro Balanced Fund
- Franklin Mutual European Fund
- Templeton Eastern Europe
- INVESCO Asia Infrastructure Fund
- HSBC Managed Growth Fund
- Shloder Select BRIC's Equity


■トレーディング銘柄

[中南米]
- 現在なし

[中国]
- iShares FTSE/Xinhua China 25 Index (FXI)

[インド]
- iPath MSCI India Index ETN (INP)

[アジア・太平洋]
- PowerShares Dynamic Asia Pacific Opportunities Portfolio (PUA)

[アフリカ・中東]
- 現在なし

[新興国]
- WisdomTree Emerging Markets High Yielding Equity Fund ETF (DEM)

[北米]
- UltraShort Real Estate ProShares (SRS)
- UltraShort Financials ProShares (SKF)

[西欧]
- PowerShares Dynamic Europe Portfolio (PEH)

[日本]
- ORIX Corporation (IX)

[グローバル]
- PowerShares Dynamic Developed International Opportunities Portfolio (PFA)
- Claymore Zacks Country Rotation ETF (CRO)

[個別セクター]
- PowerShares Global Water Portfolio (PIO)
- Market Vectors Gold Miners (GDX)
- Market Vectors Environment Index ETF Fund (EVX)

[REIT・不動産]
- 現在なし

[コモディティ]
- PowerShares DB Agric (DBA)
- U.S. OIL FUND (USO)
- streetTRACKS Gold Shares (GLD)
- iShares Silver Trust (SLV)

[債券]
- Aberdeen Asia-Pacific Income Fund (FAX)
- Global High Income Fund (GHI)
- Templeton Global Income Fund (GIM)

[為替]
- PowerShares DB G10 Currency Harvest (DBV)

2007年07月23日

金リンク債ETFの上場で考える

先日、東証に先行する形で、金価格に連動するETFの上場が大証より発表されました。上場予定日は8月10日。ファンドの運営は野村アセットマネージメントになります。

私の場合、これまでの金への投資は、海外証券会社で、"streetTRACKS Gold Shares ETF (GLD)"に投資することで実現していましたが、これで日本でも金への投資の敷居が低くなることになります。私としては、国内で購入できる金融商品は出来るだけ国内で保有し、海外で保有するのは日本では投資の難しい金融商品に絞りたいと考えていますので、今回のETFの組成はアセットの移し変えを考慮すべき案件です。そこで、金への投資に関して改めてちょいと検討をしてみました。


まずは、今回上場されるのETFに関して。噂では、金ETFの組成は日本の法律上クリアできない問題があると言われてましたが、本ETFはこれをかわす為に、金現物を保有するのではなく、金の価格に連動する債券(金価格リンク債)を原資としているのが特徴です。http://www.nomura-am.co.jp/corporate/press/H190717.html

まぁ、ペーパーマネー(電子マネー)が嫌で金現物を保有したいと言う事由がなく、一つの投資対象と見るのであれば、金価格リンク債を原資にしようと、現物を原資にしようとどちらでも良いと言うことになります。

そうなると残るポイントはコスト面ですが、今回のETFの信託報酬は税込み0.525%に設定されています。一方、GLDの信託報酬は0.4%なので、単純比較ならばGLDの方が低コストと言えます。しかし、為替コストや送金コストまで含めて考えれば、その差は殆ど無いと言って良いと思います。

また、購入単位は10口単位で、1口=1gに相当します。現在の東京の金相場が2700円弱なので、1単元の購入に必要な価格は27000円弱と言う事になります。国内ETFの購入単位としてはかなり低めであり、個人の購入も容易な価格設定と言えます。また、ミニ株で扱われる様になれば、低額からの積立にも利用可能になります。


さて、ここまで来て考えたのが、既存の地金商の動向。ETFの上場が時代の流れとすれば、地金商達もそれに合わせて商売の有り方を対応させなければならない筈です。これまで、国内での地金への投資は手数料が高く、全くの検討外の存在でしたが、改めて調べてみると、かなり顧客よりの販売システムに変化していることに気付きました。

恐らく、老舗の地金商の個人向け販売システムで最も低コストなものは、田中貴金属が新たに設けたオンライントレードの、「G&Pプランナー」だと思います。そこで、G&Pプランナーと今回上場されるETFのコスト比較を検討しました。

まず、G&Pプランナーとは毎月の積立を前提にしたオンライン口座です。また、定期積立とは別のスポット購入も可能です。ここで、毎月の積立には購入手数料(1.5%~5.0%)が発生するのですが、1万円以上のスポット購入に関しては手数料は発生しません。

ここが、ゴミ投資家的にはシステム上の狙い目です。要は、定期積立の金額を最小化して、スポット購入の比率を高めれば、実質の購入手数料を最小化することが出来る筈。例えば、月々1000円だけ積み立てて、これとは別にスポットで30000円分(ETFの一単元に近い金額)を買うことを考えます。このとき、1000円分の購入に手数料5%(50円)が発生しますが、30000円のスポット購入には手数料が発生しません。結果、トータルの手数料率は50/31000=0.16%までコストは下がります。(当然、スポット購入分を更に増やせば、手数料率は更に下がります。)

一方、ETFの購入手数料は証券会社の手数料に依存してきます。1単元30000円程度の購入であれば、手数料の安いネット証券ならば、手数料なしで購入可能です。従って、購入価格10万円程度までは、ETFの方が安い手数料で購入できると言う事ことになります。但し、購入金額が大きくなるほど、この差は狭まり、10万円を越えれば、概ね手数料は逆転します。

次に維持費用について考えます。ETFは信託報酬が年0.525%発生するので、これが年間の手数料として固定的に発生します。一方、G&Pプランナーの方は管理費ありませんので、見かけ上の維持費は発生しません。但し、G&Pプランナーが積立口座を前提とする以上、最低1000円/月の積立が必要です。即ち、年12000円の購入が必要で、これに5%の手数料が取られるので、12000×0.05=600円が年間に発生する固定費と見なすことが出来ます。

以上より、維持費についてどちらが有利かを考えるには、0.525%と600円の大小を考えれば良いことになります。600円÷0.525%=114285円なので、保有する資産が114285円を越えた時点で、G&Pプランナーの方が有利という事になります。具体的に、100万円の資産を持つ場合には、ETFの信託報酬は年5250円ですが、G&Pプランナーならば、600円で済むことになります。

..と、ここまでは、G&Pプランナーの方が優勢ですが、ここで大きな問題点があります。G&Pプランナーの売買価格は、その日の店頭の販売価格と、買い取り価格を以って決定されますが、販売価格と買取価格の間には約2%のスプレッドがあります。一方、ETFは売り買いが同値で、スプレッドはありません。この2%の差はかなり金額的に大きいと考えられます。

この2%の損を維持費の差で埋め合わせるには、維持費の差が最大0.525%あったとしても、約4年の月日が必要です。即ち、4~5年以上の保有を前提としない限り、ETFの方が有利となってきます。

..と言うことで、長期投資前提ならば地金、短期ならばETFで、結論が導き出されそうですが、実はもう1つ考慮すべきポイントがあります。これが税金の問題。ETFの方は株式相当の扱いになるので、来年以降は20%の源泉分離課税となります。

一方、地金の譲渡益は総合課税の対象になり、また5年以内の短期で(他の譲渡所得と合算して)年間50万円までの特別控除が認められます。更に5年を越えると、「(売却益-50万円)÷2」まで、譲渡益を控除することが出来ます。

ここまで来ると資産総額や年収に応じたケースバイケースになるので、単純な優劣を論じることが出来ません。適当なタイミングで利益確定を繰り返して、特別控除を有効活用するのが賢い方法で、上手く節税すれば、スプレッド分の違いなど軽く埋め合わせてくれる可能性があります。
まぁ、直感的には、収入も多く投資額も大きい人はETFの方が有利で、ゴミ投資家レベルではG&Pプランナーの方が有利になりそうな気はします。

..なので、ゴミ投資家な私の場合、G&Pプランナーの方がお徳になりそうと言う事で、今回の結論となりました。

2007年07月27日

ついに支持線を割り込む

昨晩のNYが戻して来たことから、同様に戻りの期待された東京市場でしたが、上値が極端に重い展開。それでも、午前中はそこそこ堅調だったのですが、午後から一段安となり崩れて行ってしまいました。チャート的にも2月末からキープして来た下値支持線を完全にブレイクしてしまっており、下降トレンド入りを一旦は覚悟しなければならない状況の様です。

相場環境的にも参議院選挙を控えており、自民党の敗北は既に織り込み済みだと思うのですが、それでも結果を見極めて動きたいと言う考えから、値動きを重くしている感じです。

更に悪いのが、NYが全く落ち着かないこと。昨晩は戻したNYでしたが、今晩は再び下落し、投売りの商状も見て取れます。直接の原因はサブプライムローン問題と思われますが、米国株だけでなく、世界同時株安の様相を呈してきてしまってます。

もはやこうなると、嵐が過ぎ去るまで頭を低くしている他はなさそうです。実際、1Q決算発表が始まった日本では、予想通り業績は悪く有りません。サブプライムローンの損失が噂された野村HDですら、投信の販売益がサブプライムローンの損失をカバーし、大幅な業績アップを記録しています。同様に、好決算を叩き出した企業が多数あったのですが、その殆どが地合に押されて、下げてしまいました。

これは、逆に言えば仕込みのチャンスでもあるわけですが、流石に今の段階で仕込みに走るのはリスキーな感じです。それに、フルインベストメントだったのでキャッシュポジションも無かったりする訳で..。orz

そこで、当面の方針としては、保有株を即座に処分することはせず、とにかく、一旦リバウンドするのを待ってから売る方針で臨みます。基本的に、長期保有銘柄を除いた私の保有銘柄は低PBR&好配当銘柄なので、下げには一定の強さを見せてくれることに期待します。

むしろ、銘柄的に弱いのは長期保有予定の塩野義薬品・三井不動産・雪印乳業の3つ。これを如何するかが悩みどころです。


さて、この様な悲惨な状況と成った東京市場ですが、実は私の日本株ポートフォリオは何気に堅調だったりします。この数日間、任天堂・東芝・ジャストシステムの3銘柄が値を飛ばしまくっており、今日は東芝とジャストシステムが沈みましたが、任天堂が1人気を吐いてくれたおかげで、何気にトータルはプラスでした。この1週間というもの連騰が続いており、お陰で、マーケットが暴落する中、冷静を保てていたりしています。

一方、NYの方は今晩も悲惨。ちょっと底が見えなくなってきました。今日は債券もコモディティも売られており、リスク資産が一気に縮小している感じです。ポートフォリオでプラスになっているのは、SRSとSKFのベアファンド2銘柄のみ。SRSは6%、SKFは5%強も上がってます。まぁ全体的には焼け石に水なワケですが..。
この分じゃ、明日の東京も阿鼻叫喚モードになること確定です。覚悟を決めてマーケットに対峙するか、まったくマーケットを見ないかのどちらかしか無さそうです。恐らく、安く寄り付いてそのまま引けると思われますので、ここで狼狽売りしても仕方ないと思って耐えることを選択する予定です。

2007年07月28日

連鎖が止まりません

まぁなんとも、今となっては振り返りたくも無い1週間でした。金曜日の東京市場は前晩のNYが結局1段安したことを受けて、案の上のGDスタート。週末&選挙前と言う悪条件も重なって、リバる気配も無くずるずると終了。日経平均は長大陰線を造り、チャート的にも見る影も無い状況です。どこで下げ止まるのか、予想できない状況ですが、節目的には17200円、17000円辺りが意識されそうです。

こうなると、海外市場の立ち直りをキッカケにしたい所。唯我独尊の上海が値を保ち、欧州も踏ん張った所で、株安連鎖を断ち切ったかと思いきや、NYが引け間際から1段安。週末要因もあったかもしれませんが、雰囲気最悪のまま終了。(今週のダウとSP500の下げ幅は、過去5年間で最悪とのこと..。)

昨晩のNYの値動きの解釈は識者の意見を聞いてみたい所ですが、そこそこ良いGDPが出たことを如何解釈するかがポイントだった気がします。「好GDP→景気維持」と見るのか、「好GDP→利下げ期待後退」と解釈するのかで、マーケットの反応も分かれそう。

こうなると無理やりにでも好材料を探して、心の拠り所を見つけたい所。..で、東京市場に関して思いつくのはこんな感じ。

 ・日本企業のファンダメンタルズは崩れていない。
 ・日本企業の1Q決算の出だしは決して悪くない。
 ・サブプライムローンの日本の金融機関への影響は限定的っぽい。
  (最も怪しいとされた野村HDですら、損失をカバーして大幅増益。)
 ・東1の騰落レシオ25が70を割り込んで来た。
 ・日経225採用企業のPERが19倍を割っている。
 ・日曜日に選挙が終われば、どっちに転んでも最大の不安定要素が消える。

こうして並べてみると、「そう悲観したもんでも無いんじゃない?」とか思えたりしないですかそうですか。


逆に最大の不安要素はやはり為替でしょう。急激な円高シフトはやはり堪えます。しかも今起きているのは、対ドルの円高だけではなく、円の独歩高です。明らかに、キャリートレードの巻き戻しが始まっている様にも思います。

今回もまた、日本人主婦の逆張りパワーで円安へ戻すのか、それとも、FXに興じた分だけ手痛い授業料を払わされることになるのか、神のみぞ知るところです。(主婦の皆さん、頑張って下さい..。)

実際問題、今回のマーケットの混乱を収める為には、米ドルの利下げしか無いと思ってます。その為には物価指数の安定が重要になると思いますが、さて如何なることでしょう?(円の利上げ見送りも効くかもしれませんが、こちらは期待薄と言う事で..。)


トレーディングの状況は、木曜夜に決めた通り、日本株な売り買いなし。今回は、じっと忍の一字で耐えることにします。(ちなみに金曜日だけで、7月の利益を全て持っていかれました。)
一方、海外の方はと言うと、NYがリバった感じがあったので、ほんの少しだけ買いました。何を買うかで迷いましたが、直近から-10%と下げ幅の大きかった、ブラジル(EWZ)を仕込んでみています。(ちなみに、外貨建ての投資資産については、この2日間で、4月からの利益を飛ばされました..。orz)


来週の予定は、再び忍の一字。もしリバって来る様でしたら、2番底に備えて売るかもしれません。

2007年07月29日

金リンク債ETFの上場で考える②

先日のエントリーについてのフォローアップです。

先の結論に基づいて、早速、田中貴金属にてG&Pプランナーの口座開設を行いました。これを利用して、海外で保有している「streetTRACKS Gold Shares (GLD)」を処分して、ゴールドへの投資は国内に移動することにします。

さて、G&Pプランナーの口座開設にあたって、得られた追加情報と感想などを書きたいのですが、最も意外な感じがしたのが、あまりにもあっさりと口座が解説できること。ネットで住所等の情報と、積立条件、引き落とし先口座等を入力すると、その場でIDとパスワードが発行されてしまいます。あとは資金を送金しさえすれば何時でもスポット取引が可能になります。(定期積立は、後日送付される口座振替の希望用紙に記入を行う必要があります。)

証券会社や銀行の口座を開こうとする場合、ネットで取引が完結できるものは殆ど無く(一部のネット銀行は可能?)、証券会社に至っては1週間以上の期間を要するのが普通です。すっかりこれに慣れてしまっていたため、「えっ、これでもう取引可能なの..?」と拍子抜けするほど簡単でした。

次に、ゴミ投資家らしく可能な限りのコスト削減を図ることを考えました。まず、現在口座開設のキャンペーンが実施されています。キャンペーンの内容は、月々3000円を12ヶ月積み立てる条件で、3000円の商品券が貰えると言う物。

3000円×12ヶ月=36000円なので、この分の取引に発生する手数料は3.5%分の1260円になります。即ち、差し引き、3000円-1260円=1740円のプラス。従って、前エントリーで考えた1000円/月の積立よりも、こちらの方が有利です。即ち、最も手数料を下げるパターンは...

  「最初の1年間は3000円/月の定期積立を行い、2年目からは1000円/月の定期積立に
   変更する。本命である高額の買い付けは全て手数料の掛からないスポット購入で実
   施する。」

..と言うことになります。1000円/月の積立に対して1年間に掛かる手数料は12000円×5%=600円ですから、結局、先の利ざや分であと3年分の手数料が賄えることに成り、実質4年分の手数料が無料化される計算に一応なります。まぁ、なんともセコすぎる話ではありますが、ETFとの比較論をする場合に、コストに注目をするのであれば、ここは厳密に考えておきたいと思います。

更にセコイことを考えると、「月々の積立を途中で止めたらどうなるのか?」と言う疑問が生じます。必要なだけ資産を購入してしまい、あとは数年寝かしておくだけなら、月毎の積立も不要ですし、それに掛かる手数料もどうせなら払いたくありません。

折角なので、カスタマーサービスにこの点を確認してみました。

  「G&Pプランナーでは、毎月の口座振替が不能となるなど、12カ月連続
   して積立(毎月の購入)ができなかった場合、およびその同じ期間内に
   スポット購入、売却、引き出し、等価交換など地金の取引に関わるサー
   ビスを一切ご利用いただけなかった場合は、約款の規定上、12カ月経
   過後の当社最終営業日をもちまして、当社によりお客様との契約を解約
   とさせていただきます。」(原文のまま)

ちょっと解釈に迷う表現もあるのですが、少なくとも、1年に1回だけ振替を可能になる様に銀行口座を操作すれば、口座を維持できることになります。即ち、最も口座管理量を倹約する方法は1年に1月だけ1000円分積立てて、あとは放置すること。この場合、年間に発生する口座維持費は50円と言うことに成ります。

まぁ、ここまでやる人が居るとも思えませんが、一応これが理論的な最低のマネージメントフィー。ETFの信託報酬に比較すれば遥かに安いこと間違い無しです。(^-^;)

このブログについて

全く以って今更ですが...。本ブログをつけるに当たっての私の思うところを書き記しておきました。右メニューの「このブログについて」より飛べますので、一読して頂ければ幸いです。

2007年07月30日

選挙が終わって..

自民党が負けました。それ自体は予想通りだと思うのですが、問題は「歴史的大敗」と言う修飾詞が付いてしまったこと。ここまでの大敗をマーケットが織り込んできたのか否か、明日はそこが焦点になるんでしょう。安倍さんの去就がハッキリしないのも、マーケット的にはマイナスになりそう。

「思いっきり負けて悪材料出尽くし」と言うパターンを想定していたのですが、1日2日で収まらない展開になりそうな気がしてきました。アメリカ市場の不安定さを加わって、1週間は不安定な相場付きを覚悟する必要がありそうです。

あと、こうなって気になるのは日銀の動向。思惑通り8月の利上げが本当に出来るのか?自民党が負けたことで、政治的圧力が弱まるのか、逆に強まるのか、そこが判断できません。株式市況は軟調に変化した上に、為替も円高基調に変化し始めました。(尤も、自民党が負けたことで再び円安に振れる可能性はありますが..。)未だに物価指数が上がって来ない状況で、本当に8月の利上げが出来るとみるのか、微妙な雰囲気になりそうです。

現実に、先週末には長期金利は急速に低下し1.8%を下回ってきました。更に金利が下がる様だと、見送られ続けてきた公益セクタや不動産セクタ、J-REITなどに復活の兆しが出てくるかもしれません。

2007年07月31日

政治不安も高速の折込

本日より夏休みの旅行中。こんな時くらい、相場を離れれば良いものを、ホテルにてNYの値動きをウォッチ中。(^-^;)

以下、簡単にメモのみ。

東京市場は自民党の歴史的大敗を受けて、GDしてスタートするも、結局は前日比プラスで終了。あっさりと政治不安をマーケットは織り込んだ模様。保有銘柄は前面高となり、金曜日の下げ分をかなり取り戻してきました。NYが堅調に推移すれば、明日の東京も期待できそう。

NYの状況は今の所は一進一退。只、フラフラしているのは米国株だけで、グローバルストックに関しては概ね上昇しています。特に新興国関連は堅調な値動き。

とりあえず、サブプライムローン騒ぎも暫く落ち着くような気配なので、ベアETF×2種のSKFとSRSを本日利益確定しておきました。(失敗トレード続きだったベアETFへの投資ですが、なんだかんだ言って、今回の暴落で20%程稼げました。)

..で、SKFとSRSを処分した帰す刀で、「PowerShares Aerospace & Defense (PPA)」を仕込んでみました。PPAについては、これまでも監視を続けていたのですが、右肩上がりで投資の機会が見つかりませんでした。それが、今回の暴落では5%程下げましたので、このタイミングに仕込んでみることにしています。米国株のETFについては久しぶりのロングポジションです。

About 2007年07月

2007年07月にブログ「マネーゲーム&ボードゲーム」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2007年06月です。

次のアーカイブは2007年08月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。