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先月の雇用統計っていったい...

注目の米国の雇用統計が金曜日の晩に発表されました。..で、結果はあるいみでサプライズ。失業率は微増だったのですが、驚いたのは求人数。なんと、8月の求人数の増減がマイナス予想からプラス予想に上方修正されてしまいました。

なんでも、夏休みに掛かる部分で教員関連の数の統計処理を間違っていたとかいないとか...?(^-^;) なんか、この信用出来なさ加減は、まるで中国の経済統計を見せられるが如くです..。

そもそも、先月の米国政策金利の利下げは、この求人数のマイナス転換を最大の事由として実施されたものでしたから、これが確信犯じゃないのなら、なんなのよ一体ってバーナンキさんも思っていることでしょう。

FRBの使命は、雇用と物価の安定です。そして、雇用の悪化が現実になれば、「給与水準のダウン→物価下落」の流れとなるので、FRBとしても物価には多少目を瞑って、利下げにGOサインが出せました。しかし、先月の雇用の悪化が誤りだったと成れば、今や利下げを行う為の錦の御旗を失ってしまった格好です。

FRBの利下げは1回行われると数回続くとの見通しがある訳ですが、そもそも、初回の利下げの根拠に誤りがあったと言う話になってしまうと、この定説も怪しくなってきます。恐らく、今月の追加利下げは見送られるものと思います。

金曜日のNY市場は、雇用統計を受けて米国景気の底堅さがクローズアップされる結果となり、為替も株価も大きく騰がる結果と成りました。しかし、今後、追加利下げ見送りが織り込まれてゆくことを考えると、上値は重くなって行くことも予想されます。(これでもなお、追加利下げが行われるならば、真にサプライズですが。)


掛かる事態を受けて、日本株に関しても微妙な状況です。先週末のCMEの日経先物の終値は17315円ですので、このまま行けば週明けの東京市場はGUスタートです。只、幸か不幸か、月曜日も東京は休場なので、実際のところは月曜日のNYの結果を受けてと言う事になるんでしょう。まぁ、NYの続伸は無いと思うので、東京の方も落ち着いたスタートになるのではないでしょうか。

来週の東京市場の予想としては、一押しがあるなら16400円~16500円付近まででしょうか。16500円を割る様なら、少し買ってみるかもしれません。一つの節目は、25日平均線と見ています。

ところで、先週来急騰しているのがその他金融セクタ。先週の武富士の決算に続いて、プロミスにも三洋信販分の利益上乗せも有り、上方修正予想が出てきました。イオンクレジットもアジア圏の伸びがカバーして、計画線を下回りながらも極端な悪化がなかったことで大幅な買戻しが入っています。貸金業全体で見て、過払金返還請求がピークを過ぎてきていると言うコンセンサスが出来てきた様に思います。

海外勢を中心とした売り方の買戻しが急速に入っていると言う噂も有ります。私の貸金業バスケットも、塩漬けモードから急速に回復してきており、底値に対して約40%の上昇を見ています。含み損を解消する迄には、尚遠い道のりがありますが、一筋の光は見た気がします。サブプライム問題のウミが出切る様なら、ナンピンも視野に入れたいと思います。


(注:ローソク足は当貸金業バスケットを指数化したもの。チャートの作成にはOmegaチャートを利用。)

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2007年10月07日 15:59に投稿されたエントリーのページです。

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