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バーンレート(Burn Rate)

%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%88.gif■ タイトル

 バーンレイト(Burn Rate)
 
■ デザイナー

 Rich Koehler

■ 発売元

 Cool Studio(米国)

■ プレイ人数

 2~4人


■ ゲームの概要

ITバブルの波に乗って生まれ、泡となって消えていった、無数のドットコム企業を風刺した、ブラックユーモアの溢れるカードゲームです。

バーンレートとは企業が毎月の収益を上回って消費する金額を意味しており、新興企業の存続性を図る一つの指標です。即ち、バーンレートが高いほど、月々の経営は赤字であり、資本を急速に食いつぶして行き、最後に企業はバーン(燃え尽きる)してしまいます。

そしてこのゲームですが、プレイヤーは新興企業の経営者となり、会社を運営して行きます。しかしこの会社、基本的に収入の道がありません。営業が持ってくる企画がダメダメで、技術がどんなに頑張って仕事を仕上げてもそれが売上に結びつかないのです。つまり、営業収入が0でバーンレートは∞と言う悲惨な状況なワケで、当然こんな会社は潰れます。そう、このゲームの会社は必ず潰れる運命にあるのです。

では、プレイヤーの目的は何かと言うと、それは会社を可能な限り潰さないこと、即ち、他のプレイヤーよりも少しでも長く会社を存続させることにあります。そしてその為に、企業間では醜い争いが展開されることになります。ライバル企業の優秀なマネージャーを引き抜く一方で、逆に無能な役員を送り込んだり、ろくでもない企画を持ち込んで仕事を混乱させたりして、互いの足を引っ張り合うのです。


■ ルールの概要

各企業は営業・開発・財務・人事の4つの部門で構成されています。そして、その何れを欠いても、他のプレイヤーに付け込まれる隙を与えることになります。

人事部門が弱いと、優秀な社員を引きぬかれたり、逆に役立たずの社員を送り込まれたりします。また、営業部門が弱いと、ダメダメな企画をどんどん持ってきます。一方、開発が弱いと、プロジェクトが進まない上に、コストの高い外注業者に設計依頼をしなければなりません。財務部門に関しては、特に弱くても弊害は無いのですが、逆に財務部門が強いと、どこからともなく資金調達をしてくれます。これがこのゲームに存在する唯一の資金源であり、優秀な財務担当は本当に頼りになる存在です。


■ ゲームのポイント

%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%882.gifブラックユーモア満載のゲームで、業界人には笑えないところがあるゲームです。仕事が終わらないので外注業者を入れることになり、結果的に人件費がアップする辺りは本当に身につまされてしまいます。また、高給を取るだけで無能なマネージャーが配属されたりすると、怒りがこみ上げてくること間違いありません。^^;

多くの場合、この種のテーマに走ったゲームは、肝心のゲーム性の方がイマイチだったりすることがあるのですが、このゲームは高いゲーム性を保ちつつ、テーマを実現しているところが、見事というよりありません。業界人な方には、是非一度プレイしてみて欲しいゲームだと思います。


■ アートワークについて

アメリカのキャラクターっぽいデザインのカードです。種々の情報が上手にカード上にまとめられており、ゲームが遊び易くなっています。往々にして、欧米のゲームを遊ぶ上での壁として、カード上に記される多量の外国語があるのですが、このゲームはここが上手く処理されており、デザインでカードの意味の殆どが理解可能になっています。如何しても覚えなければならないカードは、数種ある程度です。

尚、このゲームにはカードしか付属せず、資金の計算は紙にメモ書きしながら進めることになります。これは、無用なパーツは省略してその分だけ値段を下げるという、アメリカのゲームらしいスタイルなのですが、日本人には少し違和感があるかもしれません。遊び易くするために、ポーカーチップなどをお金の代わりに用意すると良いでしょう。


■ 入手について

現在でも発売されており、入手は比較的容易です。製作元のウェブサイトでも通信販売されていますが、国内の輸入ゲームショップでも扱っている所がありますので、日本国内でも入手は可能です。但し、値段はどうしても高め(恐らく3000円台)になってしまいます。因みに、米国国内での定価は、$19.95です。

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2007年12月26日 03:02に投稿されたエントリーのページです。

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