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戻りの目処は?

サブプライムローン問題に端を発するクレジットクランチは欧米日の中央銀行の無限資金供給の効果もあってとりあえず一服。特に、FEDによる公定歩合引下げ&半強制貸し付けは、これまでのところ絶大な効果を見せています。

先週月曜日の東京市場は予想通り大幅高のスタート。上髭こそ付けましたが、危惧された寄り天にはならず、長大陽線を引いたことで、一旦の底打ちを示しました。結局、日経平均は4日連続の陽線を付け、木曜日はGUしたことで、リバーサルアイランド風のパターンを形成。チャート的には上昇基調を強めています。日経平均の終値は16249円で、直近の高値17171円と安値15262円に対して、半値戻しを達成しました。

また、予想されたとは言え、日銀が利上げを見送ったのも追風。マスコミ報道的には「利上げに含みも持たせる総裁の発言」とされてますが、実際的にはそれほど強い内容ではなく、市場的には9月も利上げは無理と言う判断が強まっている模様。(「下手すりゃ、ここで利上げ基調は終了。日本経済はデフレ脱却に失敗。」ってな、弱った観測まで浮上してたり..。)

..で、問題はこのリバウンド相場が何処まで続くかと言う点。「半値戻しは全値戻し」の格言に従って17171円まで一気に戻すかと言えば、ちょっとそこまでは無理かなと言う気がします。
今後の節目を拾ってみると、1つめは上方の窓を埋める16433円。更に2つ目の窓を埋める16748円が控えます。現在の勢いからみて、1つめの窓を埋めるのは確実と思いますが、2つ目の窓が微妙な所に位置しています。この16750円近辺は25日移動平均も位置しており、ここらで上値が重いと跳ね返される可能性が多分にあります。また、この価格帯は3月の上海ショック時の底値ラインであることも気になります。

今回の暴落からこのまま一方的に上昇するとは考え難く、2番底を探ることが必定とするならば、戻りの目処は16500円~16750円と見るのが普通な考え方だと思います。このレベルでは多数の戻り売りが待ち構えているのではないでしょうか?今回の底値で仕込んだプレイヤーには、この付近で10%の利益が出ますので、確定売りも出そうです。


さて、今週実施したトレードとしては、計画通り、月曜日の寄り付きで三井不動産を処分しています。結果的に見れば早すぎる処分でしたが、寄り天も危惧される状況でしたので、まだまだ大量の日本株ポジションを持つ身としては、致し方ない対処だったと、自分を納得させてます。

..で、ここで作った資金は予定通り海外投資へ振り向け、ポートフォリオ上の日本株の比率引下げを実行。予定としては新興国株へシフトすることまで決めてましたが、丁度良いタイミングで中国国民への海外投資(当面は香港市場へ)の解禁のニュースが流れたことで、本資金は中国株へ振り向けることに決定。

これまで中国株への投資は海外市場からFXIを購入していましたが、今回の資金は海外へ送りたくなかった事情もあり、多少手数料が高くても国内で適当なファンドを探して投資することにしました。今回のファンドの選定基準としては、

 ・H株へのエクスポージャーが高いこと
 ・逆にA株/B株へのエクスポージャーが0か、それに近いこと
 ・ノーロードで買えること
 ・信託報酬が出来るだけ安いこと

を考えました。まぁ、信託報酬は何れも高くて2%弱も有り、ETFに比べるとは比べるべきもない状況。それなら、楽天かE-Tradeで、FXIか2828.hkを買った方が良いって話になるのですが、購入手数料が高いことと、その為に、「資金の時差投入が出来ないこと」、「長期投資が前提になること」がネック。

その点、ノーロードファンドにしておけば信託報酬は高めでも、時差投入も出来ますし、スイッチングも気軽に出来るに出来ます。こうしてみると、国内からの海外ETFへの投資はまだまだ不便であることが実感されます。国内ネット証券には日本株購入並みの手数料の大幅な引下げを期待したいところ。

..で、最終的に候補に残ったのが「三井住友・ニュー・チャイナ・ファンド」と「DIAM中国関連株オープン(愛称:チャイニーズ・エンジェル)」の2つ。何れもノーロードで買えて、H株の比率が50%程度。殆ど差はない感じなので、最終的には僅かに信託報酬が安いかった「DIAM中国関連株オープン(愛称:チャイニーズ・エンジェル)」に決定。

いきなり、約定日に基準価格が7%も上がってしまい、得意の高値つかみをしたかとビビリましたが、その後も香港株は急上昇を続けており、今のところ今回の資金移動は正解した様です。実際、中国の個人投資家の資金移動はまだ始まっていない(口座開設の予約申し込みの状況)ので、今しばらくの上値は追えるものと期待しています。


最後に、海外運用分のトレードとしては、上と同様の判断から、僅かに残ったキャッシュでFXIの買い増しを行っています。現状で、ポートフォリオに占めるBRICs(特に中国)へのエクスポージャーが急激に上昇しています。

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2007年08月26日 07:33に投稿されたエントリーのページです。

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