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UEX(ウェックス)

■3Q決算にて上方修正を発表に付き覚書

非鉄金属商社。特にステンレスの扱い量で日本一。チタン扱いのシェアも一応多いが、業績上の寄与は然して多くない。

割安株の代表的な銘柄で、2006年初はPERが10倍以下でPBRも1倍以下と、考えられない割安状態に放置されていた。この原因は多分に市況に影響を受け易い企業体質が嫌気されたものと思われる。株主資本比率が低く、財務的な弱さは感じられるが、商社としてみると特別違和感がある値でもない。

銅を筆頭とする非鉄金属市況全般の高騰も、その後、銅の暴騰は小休止したが、遅れて高騰を開始したニッケル市況は2007年現在もタイトな需給が続いており、価格が落ち着く気配は見えていない。

ステンレスの主原料の1つであるニッケル高騰を受け、原料費の増加はUEXにとってはマイナス要因となり得たが、市場の設備投資意欲を受けてステンレスの需要が増加したことで、材料費アップをコストへ転嫁することに成功。売り手市場による、大幅な営業益のアップを達成。

2007年3月期としては、ここまで2回の上方修正を実施。都度、倍々で利益予想を修正し、年初予定に対して4倍の利益予想値にまで上昇。上方修正の度に株価は急騰しているが、PERは未だに10倍以下の水準となっている。(現時点でPER=約6倍)

配当政策も株主への配慮が見られる。今期から中間配当を実施すると同時に、年間配当を20円から60円に大幅アップさせている。(現時点の配当利回り=約2.5%)

ちなみに、株価の低迷が続いていた今期初旬、株主に対して株価上昇に向けての施策として、会社として何をすべきかアンケートが実施されている。(回答すると500円のクオカードが貰えました。)
アンケートの結果は公表されていないが、増配・中間配当などの要望があったことは想像に難くない。これが、現在の配当政策に与えた影響が何処まであるのかは不明だが、経営者が株主を軽視していないことは充分に推察された。(私の場合、このアンケートが来たことで経営者を見直し、当時既に処分していた株式を買い戻しました。但し、期初にはM&Aの案件があったので、買収防衛の意味があったのかもしれない。)

今期予想EPS=400円、年配当=60円であることから、従来レベルの割安度としても、株価3200円は充分に達成可能と予想する。ニッケル市況が高値を維持すれば4000円台の可能性も。

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2007年02月05日 02:44に投稿されたエントリーのページです。

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