GF:メールデゾレの2023に出資

GFの2024年度出資馬について、その出資判断に至る検討内容を備忘録に残すシリーズです。2025年度の募集が目前に迫る中で巻きを入れて書いて行きます。今回はシュトルムカイザーことメールデゾレの23の検討内容について。


■種牡馬
父クリソベリルは本仔が第一世代となる新種牡馬。現役時代はデビューから6連勝で無敗のままチャンピオンズC(G1)を制しました。無敗でのダートG1の制覇は史上初の快挙。生涯成績は11戦8勝で、JDD・チャンピオンズC・帝王賞・JBCクラッシックのG1レースを制しています。

4歳で2度目のチャンピオンヒルズCに臨みますが4着となり、これが国内では初めての敗戦。レース後に右後肢繋ぎの輪状靭帯の故障が発覚し手術を受けましたが術後の経過が悪く、早期の現役引退に至りました。引退後は社台スタリオンにスタッドイン。ゴールドアリュールの後継種牡馬としての期待が掛かっています。

■牝系
本仔の曾祖母マジックコードから連なる一大牝系。シャマルを代表に近親から複数の重賞勝ち馬が出ています。母メールデゾレ(父サウスヴィグラス)の競争成績は短距離ダートで2勝で、著しく目立つ成績ではありません。本仔はその初仔であり、兄姉の実績はありません。また、母父サウスヴィグラスの産駒成績は比較的良好で、勝ち上がり率で46%を記録しています。

■測尺(参考
募集開始時点(2024/8/2)の測尺情報は以下の通り。

体高:153.0 胸囲:175.0 管囲:21.0 体重:453kg

胸囲と管囲が自分の基準ラインをクリアしていて好評価。骨太でダート適性を伺わせます。また、一口馬主DBの馬体重成長シミュレーションによれば3歳春の予測体重が486kgと推定されます。牡馬のダート馬を想定するともう少し体重が欲しいので、古馬になっての成長を期待したいところ。

■駐立写真(参考

やや胴長のバランスで、短足傾向。トモの幅があり、中殿筋が目立つところを評価。一方で、前はもう少しガッシリして欲しい。骨太の筋肉質で短距離ダート適性を伺わせます。スタートダッシュに繋がる曲飛傾向も短距離向き。父よりも母父サウスヴィグラスの適性をより受けついた印象。

■歩様動画(参考
しなやかと言うよりはゴツゴツした歩き方ですが、前肢の出が良好で後肢の踏み込みも深く可動域の広さが目立ちます。前後からの歩様は微妙に外向気味に見えますが、気にするレベルではありません。筋肉の質感はトモに緩さを感じるので、育成には少し時間が掛かるかもしれません。歩速は速く、キビキビした動きが好印象です。

■誕生日と母年齢(参考1参考2参考3
本仔の出産時の母年齢は7歳で、参考1に示す通り母年齢としては理想的です。また、祖母の出産年齢も9歳でこれも理想値。そして、母との平均年齢は8歳となり、参考2に示す通り文句なしの年齢構成です。

さらに、本仔の誕生日は2/10であり、参考3に示す通り誕生日の評価も良好です。

■生産と育成(参考
本仔の生産と育成は安定の社台ファーム。外厩は定かではありませんが、グリーンウッドTまたは新設の社台ファーム鈴鹿が利用される筈です。近年の社台ファームは外厩の整備も進み、設備環境はノーザンFに追いつきつつあると思っています。

■厩舎(参考
預託先厩舎は栗東の野中厩舎。厩舎リーディングは安定して50位前後をキープしており、G1レースでも2勝を上げています。グリーンFとの関係性は強固なものではありませんが、ミラクルティアラを加用厩舎から引き継ぐなど、近年は期待馬が預託される傾向がみられます。今後のグリーンFの関西主力厩舎になることが期待されます。

一方で、個人的に重視する厩舎指標である「クラブ馬勝ち上がり率=40%、クラブ馬回収率=124%」は今一歩の成績。これは一般馬主の管理馬が多く、クラブ場の預託が少ないことが影響しているかもしれません。

■価格(参考①参考②
募集価格は1600万円。社台ファーム生産の牡馬にしては安価です。これは初仔であり兄姉の実績が無いことと、牝系の評価がそこまで高く無いことが要因と思われます。

一方で、個人的に算出してるプレミアム値で評価すると、クリソベリルの種付料が300万円で、プレミアム値は「-255」のディスカウントクラスに分類されます。グリーンF募集馬で、「ディスカウントクラスの社台F生産馬は牡馬ならば買い」と評価しており、本仔は出資候補に該当することになります。

■テシオ理論(参考
父クリソベリルの活性値は6。母父サウスヴィグラスの活性値は3。母母父シンボリクリスエスが7。母母母父Lost Codeは2。最大活性はシンボリクリスエスの7で、優先祖先は母メールデゾレになります。母系が強く出る予想であり、優先祖先も牝馬なので、個人的にはあまり好みとは言えないパターンになります。


■余談
ここからは出資決断後の育成過程での話です。先行募集時には不明なことでしたが、2歳になった頃から馬っ気が強くなり、集中して調教が出来ない状況になりました。詳細は不明ですが3月には一歩間違えれば大事故にも繋がるトラブルを起こしてしまい、即時に去勢を実施する判断が下されています。2歳3月に去勢手術を受けると言うのは個人的に経験の無い早期処置ですが、それだけ状況が危うかったものと推察されます。

一方、去勢することで男性ホルモンが減りますから、馬体や筋肉の発達が抑制されることになり、早期の去勢が競争馬としての成長に与える影響は気になるところです。ただ、一口馬主DBのコラムによると、去勢の実施年齢と成績変化には明らかな正相関が認められ、「去勢の実施は早いほど良い」と考えることもできます。何れにしても、デビュー後に去勢を実施して3ヶ月+αの期間を失うよりも、「この段階での去勢実施は勝ち上がりに向けて有意である」と考えています。

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