2019年度グリーンファーム募集馬の近況フォロー⑥

「2019年グリーンファーム募集馬の近況フォロー」の6回目です。(前回はこちら。)今回は3/13の公式サイト情報を基にして、縦横の比較による近況フォローを行います。

注:各項目の印の意味は次の通りです。
  ◎:最高評価、○:高評価、△:プラス評価、-:評価なし、×:マイナス評価

1801.モンキャドー(満口)

・社台Fにて育成中。(-)
・週3回の坂路。内2回2本。15-15も計時。(△)
・背中の皮膚病は良くなった。(-)
・反応はまだまだだが、加速しきれば良い動き。(△)
・スピードセンスを活かしたい。(-)
・馬体重478Kg。前回から+4Kg。(△)

社台Fにて育成を継続中です。背中の皮膚病も改善し、坂路の本数も2本の日が週2日に増えています。進捗としては、ここに来て順調になってきました。元々、スピード能力ついては言及がされていましたので、その点が伸ばして行ければ良い方向に進みそうです。乗り込みながら体重が継続して増加している点も評価が出来ます。

1802.リリーブライト(満口)

・社台Fにて育成中。(-)
・週2回の坂路。内2回は2本。15-15も計時。(△)
・気が逸るタイプ。折り合い重視で取り組む。(-)
・リズムに乗った際の走りはスマート。(-)
・馬体重476Kg。前回から+1Kg。(-)

社台Fにて育成を継続中です。本仔も順調にメニューをアップして来ており、坂路の本数も週2回が2本に増えています。一方で、気の逸る走りについては継続的にコメントが上がっており、気性面のケアが必要な模様です。折り合いを優先しつつペースアップを図るということでしょう。乗り込みながら馬体重が維持てきている点も評価が出来ます。トータルで順調な進捗と考えて良さそうです。

1803.ジャンドゥーヤ(満口)

・チャンピオンズF淡路にて調整中。(-)
・坂路を20-18秒ペースのメニュー。(-)
・まだ幼さを感じる体付き。体力増強を図る。(-)
・淡路のキツイ坂路を登るなかで疲労も見える。(-)
・馬体重462Kg。前回から+17Kg。(-)

チャンピオンズF淡路にて調整中。坂路を18-20のペースですが、「淡路の坂路はキツイ」とのコメントがあることから、他の育成牧場と時計を比較する必要は無さそうです。
一方で「幼い体付き」のコメントから、「半姉ほどの早期始動は見込めない」と考えた方が良いかもしれません。馬体重は前回の移動に拠る大幅減から回復しており、一安心でしょう。

1804.パソロブレス(募集中)

・ノーザンF空港にて育成中。(-)
・週1~2回×2本の坂路を15-16秒ペース。(△)
・15秒を切るメニューもこなせている。(△)
・夏前の移動も視野。(○)
・まだ変わり身が見られそう。移動はタイミングを計る。(-)
・馬体重490Kg。前回から+5Kg。(△)

ノーザンF空港にて育成中です。坂路の本数が微妙に減った様に読み取れますが、時計は上がっていますので、進んでいると考えて良いでしょう。具体的な数字はありませんが、14秒台にも入っている様です。夏前の移動に言及されている点も心強いところ。馬体重も少しずつですが着実に増加傾向にあり、これも評価したいと思います。本仔も至って順調な進捗と考えて良いでしょう。

1805.モントレージャック(募集中)

・チェスナットFにて育成中。(-)
・2月下旬に15-15を乗ったところで左トモに疲れを見せた。(×)
・坂路を週2回、20-18秒ペース(×)
・まだ緩いのに、ムキになって走ってしまう。(-)
・気性面と体力面の成長を促す。(-)
・化骨検査の結果は成長中。(-)
・馬体重480Kg。前回から+5Kg。(-)

チェスナットFにて育成中。控えられてきた運動メニューを戻したところで「左トモに疲れがでた」とのことで、思うように進んでいない印象です。坂路の時計も落とされており、これは体力面の不足と言う判断でしょう。骨も成長過程とのことで、現段階では焦らずに進めることになりそうです。気性面の改善も課題でしょう。全体的に目立った進捗が見られません。

1806.マンハッタンガデス(募集中)

・社台Fにて育成中。(-)
・坂路2本の日を設けたが飼い葉の食いが低下。1本に戻す。(×)
・坂路18-16ペース。(-)
・メニューを軽くして細化は止まった。(-)
・馬体重444Kg。前回から-1Kg。(-)

社台Fにて育成中。前回の更新で順調にペースアップする状況が示されていましたが、負荷が大きかった模様で、メニューを戻して回復が図れています。このあたりは、これまでも「体型が幼く、脚元に疲労が出やすい」の旨のコメントがあった通りなのでしょう。馬体重が維持できている点は良かったですが、早期の移動は難しそうです。

1807.ワイドアウェイク(募集中)

・社台Fにて育成中。(-)
・週2回の坂路。(-)
・右後肢球節の状態は安定。(-)
・1ハロンを14.9を計時して脚元は安定。(-)
・馬体重514Kg。前回から+4Kg。(-)

社台Fにて育成中。「球節の状態は安定している」とのことですが、坂路の本数が減っている点は気にならないでもありません。一方で1ハロンながら14.9を計時して問題が出ていない所は安心材料になりそうです。馬体重は着実に増加して+4Kの514Kgとなりました。脚元の不安を考えると、この辺りで止まってくれた方が安心なのですが..。

1808.ミラコロヴェルデ(募集中)

・ノーザンF空港にて育成中。(-)
・週2回×2本の坂路を16-15秒ペース。(○)
・前向きな気性で仕上がりも良い。(△)
・6月前後に移動を考えている。(○)
・馬体重418Kg。前回から-2Kg。(×)

ノーザンF空港にて育成中。着実にペースアップが図られており、坂路の時計も16-15に上がっています。気性面のコメントも良く、移動に関して言及された点も評価が出来ます。只、乗り込みながらとは言え、一度は433まで増加した体重が戻ってしまった点は残念です。この状態からデビューまで進むと、400Kgを切る覚悟も必要かもしれません。全体的に良好な進捗だけに惜しいところです。

1809.レモンマートル(募集中)

・吉澤ステーブルにて育成中。(-)
・BTCの坂路を18秒ペース。(-)
・2週に1回の割合で15-15も実施。(△)
・余力が出来たところでペースを上げる。(-)
・体重は変化ないが、ペースアップ分が筋肉になった。(△)
・具体的な馬体重の情報なし。(-)

吉澤ステーブルにて育成中。スタートで進捗に遅れをとった本仔ですが、着実に挽回してきた印象です。BTCの坂路は緩いと言う話も聞きますので、単純な比較は出来ませんが、15-15まで進んできたことは朗報だと思います。具体的な体重も不明ですが、少なくとも減ってはいないと言うことでしょう。現在が430Kg台であると想定して、もう少し増えてきてくれると期待感がアップします。

1810.ローズボウル(募集中)

・社台Fにて育成中。(-)
・週3回の坂路。(内1回は2本?18-16秒ペース?)(-)
・スクミの症状は出ていない。(-)
・力んで走るため、筋肉が固くなりやすい。(×)
・力ませず、楽に走らせる。(-)
・馬体重505Kg。前回から+13Kg。(△)

社台Fにて育成を継続中です。スクミについては継続してケアがされていることもあり、症状の再発はありません。一方で、真面目に走る分だけ力む傾向があり、筋肉に硬さが出やすいとのこと。そのため、現状では楽に走らせることが心がけられており、強目への移行は見送られている様です。馬体重はさらに+13Kg増加して500Kg台に乗って来ました。牡馬のダート馬である想定からすれば、この体重増加は評価が出来るのですが、運動メニューが控えめである点は割り引きたいと思います。

1811.フラワードラム(満口)

・チェスナットFにて育成中。(-)
・中間でスクミが発生。(×)
・坂路20秒ペースのメニューに落としている。(×)
・化骨検査の結果、骨の成長は完了。(-)
・暖かくなるのに合わせてピッチを上げる。(-)
・馬体重490Kg。前回から-6Kg。(-)

チェスナットFにて育成を継続中。順調に進んできた本仔ですが、中間でスクミが発生してしまいました。現在、症状は治まっている模様ですが、運動メニューは控えられている状況です。再発を防ぐ意味でも、当面はこの抑えた運動メニューで進められることになるでしょう。本仔も早期移動の線は無くなりそうです。馬体重の-6Kgは前回の大幅増の反動ですので、ケアする必要はないでしょう。

1812.ブリエヴェール(募集中)

・社台Fに移動して育成中。(-)
・週2回×2本の坂路。(△)
・1ハロン15.3秒を計時。(-)
・体力面に不安。疲労感を残さない様にケア。(-)
・馬体重470Kg。前回から+15Kg。(○)

社台Fにて育成を継続中。熱発から復調し、運動メニューも坂路2回×2本まで上がってきました。1ハロン15.3秒も計時していますが、体力面での不安もコメントされており、このまま一気に進む雰囲気でも無さそうです。一方で、馬体重が一気に増加して470Kgになりました。これ自体は好評価出来るものですが、前回までの休養分も含めてリバウンドに注意したいと思います。

1813.ハリウッドルビー(募集中)

・社台Fにて育成中。(-)
・坂路15-15を乗った後、右後肢飛節に腫れを発症。(×)
・消炎剤と冷却の治療を実施。(×)
・現在はケア優先で常歩の運動メニュー。(×)
・歩様に違和感はない。(-)
・馬体重470Kg。前回から+8Kg。(-)

社台Fにて育成中です。前回の更新で一気に良化を見せた本仔でしたが、坂路15-15を開始したところで右後肢飛節に腫れを発症してしまいました。治療により、現在は歩様に影響のないところまで回復している模様ですが、運動メニューが控えられることは避けられない状況でしょう。動画でも後肢の外向傾向が気になりましたので、その懸念が顕在化してしまった印象です。馬体重が+8Kg増加していますが、運動を休んだ結果なので評価は特にありません。

1814.ビスターシュドール(募集中)

・チェスナットFにて育成中。(-)
・坂路を週2回。18-16ペース。(-)
・2月末に熱発。現在は復帰。(×)
・ペースアップ後も馬体をキープ。(-)
・化骨検査の結果はほぼ完了。(-)
・馬体重438Kg。前回から+2Kg。(-)

チェスナットFにて育成中です。馬体のバランスを調整した後は順調に進んできましたが、2月末に熱発を発症してしまいました。既に運動メニューは復帰している模様ですが、運動を開始しての熱発は、体力面の不安を感じざるを得ません。馬体重は438Kgでキープされていますが、運動メニューの軽さから見れば、もっと増加して欲しいところです。

1815.ローラーコースター(募集中)

・社台Fに移動して育成中。(-)
・週3回×1本の坂路。(18-16秒ペース?)(-)
・1ハロン15.8秒を計時。(-)
・心身に負担が掛かり過ぎない様に配慮。(-)
・四肢の回転に無駄がない。(-)
・馬体重490Kg。前回から+6Kg。(-)

社台Fにて育成中です。前回の更新から変わらず、坂路3回×1本のメニューが継続されています。中間でラップ15.8秒を計時していますが、1日2本のメニューに進んでいないことは体力面の不安を表したものでしょう。本仔については特にスクミなどの発症はありませんが、当初から慎重に進められている印象です。一方で、馬体重は更に増加して490Kgに達しました。運動メニューが控え目な影響かもしれませんが、管囲からするとこの辺りで止まってくれた方が安心です。

1816.ヴェイルオブナイト(募集中)

・社台Fにて育成中。(-)
・週3回×1本の坂路。(18-16秒ペース?)(-)
・スクミの症状は回復。(-)
・中間にハロン15秒台を2回実施。(-)
・スタートからゴールまでパワフルな脚捌き。(△)
・馬体重480Kg。前回から+14Kg。(△)

社台Fにて育成を継続中。運動メニューを強化したところでスクミを発症してしまい、現在は元のメニューに戻っています。中間でハロン15秒も乗られていますが、当面はこのメニューがキープされるものと思われます。馬体重は+14Kg増加して480Kgですが、休養が入っていますので、リバウンドに注視したいと思います。

1817.シエルドゥレーヴ(募集中)

・ノーザンF空港にて育成中。(-)
・坂路を週2回×2本。15-14秒ペース。(○)
・順調に乗り込まれており、至って順調。(△)
・まだ成長しそうなので、移動は急がない。(-)
・馬体重472Kg。前回から-1Kg。(-)

ノーザンF空港にて順調に育成が進んでいます。坂路を15-14のペースで上がっています。これまでのコメントを見ても至って順調な進捗状況ですが、牧場側の方針は「まだ成長の余地があるので移動は急がない」と言うことです。馬体重も乗り込みながら470Kg台がキープされており、これも順調です。

1818.フェアリーテイル(募集中)

・ノーザンF空港にて育成中。(-)
・坂路を週2回×2本。16-15秒ペース。(△)
・14-15も1本消化。(-)
・強目を乗っても体重は安定。(-)
・現時点では攻め過ぎない様に進める。(-)
・7月前後の移動を目標。(△)
・馬体重429Kg。前回から-3Kg。(-)

ノーザンF空港にて育成中です。運動メニューは徐々に上がって来ていますが、一時は446Kgあった馬体重が戻って来ません。強目を乗って安定しているとのことですが、もう少し馬格が出て欲しいところです。攻め過ぎに注意して進めている一方で、7月の移動を視野に入れていると言う部分は、増加しない馬体重も含めて、少々奇異にも映ります。

1819.ルーチェビアンカ(締切)

・チェスナットFにて育成中。(-)
・坂路を週2回。18-16秒ペース。(-)
・走りのバランスを修正してから順調。(-)
・化骨検査の結果はほぼ完了。(-)
・カリカリしたところがあり急がずに進める。(×)
・馬体重458Kg。前回から+2Kg。(-)

チェスナットFにて育成中。徐々にペースアップが図られています。化骨検査の結果も、ほぼ成長が完了したとのことから、本来ならばガンガン進めて行きたいとところですが、気性的にキツイ面があるのか、メニューは控えたままに据え置くとのこと。馬体重は450Kg台がキープされています。

おわりに

今回の更新では社台F育成馬を中心にスクミの発生が報告されており、全体的に進捗にブレーキの掛かった印象です。今年から新馬戦が年内で終了することを考えれば、移動のタイミングは出来るだけ早くしたいところですが、そうは思い通りにいかない雰囲気です。特に社台F育成馬については、坂路コースの完成もあって昨年比で運動メニューが明らかに重たくなっており、その分だけスクミを発症する仔馬が出ているのかもしれません。この辺りの運動メニューの組み立ては、経験を生かしながら改善されてゆくものと思います。

一方で、上記の推測が正しいのであれば、「現時点で順調な社台F育成馬は期待感が高い」と考えて良いのかもしれません。具体的に坂路を1日2本消化している、モンキャドー・リリーブライト・ブリエヴェールは早期移動が期待できるかもしれません。(注:ローズボウルも1日2回の日がありそうですが、詳細は不明です。)

一方で、ここに来て運動メニューが後退した仔馬については、早期移動は見込めないと考えた方が良さそうです。特にハリウッドルビーは頓挫とも言える状況であり、前回で状態が上がって来ただけに惜しい印象です。

以上を含めて、現在の自分自身の出資に向けての評価順位を記します。

▲ :ローズボウル
△ :マンハッタガデス
△ :ヴェイルオブナイト
△ :レモンマートル

:ローラーコースター(出資済み)

印が示している通り、全体的に低調で出資への意欲が減退中です、最も出資に近いのがローズボウルである所は変わりませんが、積極的と言うよりは押し出された感が強い第一位です。一方で、マンハッタンガデスとヴェイルオブナイトについては、今のままでは一枚足りない印象です。

また、前回「穴」にしたハリウッドルビーに代えて、レモンマートルを出資候補に加えます。これまで、成長の遅れから候補には入れないで来ましたが、ここに来て良い感じに上がって来た様に感じています。元々、バランスの良い馬体と思っていましたし、歩様評価値も高かったことから、ここで見直したいと思います。

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