2019年度グリーンF募集馬の第一印象①

2019年のグリーンファーム募集馬について、その第一印象を何回かに分けて書いて行きたいと思います。その第1回として、今回は全体的な印象について触れて行きます。

まずは規模感に関してですが、募集総数は昨年よりも1頭増えて19頭になりました。これは昨年から外国産馬の募集が無くなったことと関係があるのかもしれません。
これを生産牧場の内訳で見ると、社台(+白老)生産が10頭、ノーザン生産が3頭、那須野生産が3頭、その他小牧場が3頭であり、概ね例年通りの構成と言えます。ここで目を惹くのがブルーモントレーの2018の生産者:新井昭二牧場です。母馬ブルーモントレー自身は那須野牧場の所有のままであり、生産者が新井昭二牧場となっています。両社の関係性は不明ですが、那須野牧場とハシモトファーム・前田ファームと同様の関係なのかもしれません。牝系の実績の無さも含めて、今年の800万円コースの候補はこの仔ではないでしょうか。2年連続の特別募集馬となる可能性すら感じます。ちなみに、グリーンファーム元所属馬のエルメスショコラも那須野牧場所有のまま新井牧場に繫養されている模様で、今年、コパノリッキーの牝馬を産出しています。もしかすると1年後には募集に掛かるかもしれません。
一方で、牡馬と牝馬の比率は、牡馬7頭に対して牝馬12頭となり、極端な牝馬偏重となりました。この要因は非社台系牧場の生産馬が牝馬に偏重したことに依るものであり、社台系牧場は例年通りの割合を維持しています。

次に、ここで行った募集馬予想について答え合わせを行うと、正解は10頭中の4頭に留まり、目標の7頭に遠く及ばない結果になりました。ぶっちゃけ、クィーンスプマンテの2018,ウィングドウィールの2018はかなり固いと思っていましたから、正直言って意外でした。両馬共に5月生まれでしたので、現時点で募集に掛けるには馬格に難があったのかもしれません。
只、予想が大きく外れたことについては正直言ってあまり悔しくありません。むしろ難しいと思っていた仔馬が多数募集に掛かっており、嬉しい誤算になりました。特に、2019年に募集して欲しい仔馬のシリーズで採り上げた仔馬が5頭も募集されたことは望外の結果でした。懐具合との相談になりますが、5頭すべてに出資したい気分ですらいます。

続いて種牡馬について見てゆくと、新種牡馬はドゥラメンテ,リオンディーズ,アジアエクスプレスの3頭でした。それなりに押さえられているとも言えますが、目玉となるモーリス産駒が見つからない点は寂しい限りです。これには受胎率の低さが影響しているのかもしれません。また、ノーザン生産のアジアエクスプレス産駒と言うのは、なかなか面白そうな雰囲気があると思います。
一方で、私見も含めて全体に新味性を感じない種牡馬のラインナップとも映ります。オルフェーヴル,ノヴェリスト,ヴィクトワールピサ,キンシャサノキセキ,エイシンフラッシュ,等の食傷気味の種牡馬産駒が毎年のように募集されているのに対して、ジャスタウェイ産駒は未だに募集に掛かりませんし、エピファネイア,リアルインパクトなどの種牡馬2年目の産駒も募集されていません。(注:個々の仔馬について魅力がないと言う話ではありません。あくまでも全体としての印象です。)

最後にオカルト要素ですが、ファミリーナンバーは4号族が最多の5頭、次いで1号族が3頭でした。グリーンファームと特異的に相性の良い2号族はクーデンビーチの2018の1頭のみになります。ちなみに、先週スターリーパレードが勝ったことで、現3歳馬も2号族は2頭何れも勝ち上がりました。デビュー済みの過去5世代でみても9頭中7頭が勝ち上がっており、「勝ち上がり率=78%」の驚異的な数字を叩き出しています。

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